山下ふみこオフィシャルブログ
2013.05.28
全国フェミニスト議員連盟20周年
「めざそう!!202030」20周年記念セミナー
5月25日、全国フェミニスト議員連盟総会後、各政党・政治団体
の女性政策担当にジェンダー政策を聞くセミナーが催された。
クォーター制の導入によって、女性男性の意見を政治にくみ上げ、政治はもちろん
社会・経済・教育などのあらゆる分野にジェンダー視点で考える社会システムの実現
を目指し、長年運動を続けている全国フェミニスト議員連盟の20周年記念である。
ジェンダー問題に取り組んでいる地方自治体の女性議員が主な会員である。その方々が
全国から集まった。
今回は、各政党から日頃ジェンダー問題にも積極的に取り組んでくださっている国会の
女性議員の方々をはじめ、地方議員、区議会議員からの発表とそのあとに質疑応答で予定
時間をオーバーしての熱い議論が展開された。
出席された国会議員は民主党・大河原雅子、公明党・古屋範子、生活の党・はたともこ、
社会民主党・福島みずほ。緑の党・中山均新潟市議会議員、みんなの党・青木区議会議員 以上6名。
テーマは多彩で、子宮頸がんワクチンの副作用、憲法改正の動き、待機児童解消への取組み、
小選挙区制の問題、少子化対策、女性の社会進出、橋下問題などを熱く語っていただき、それぞれが
今最も話題になっているテーマであり、どれも興味深いものであった。
報告者の中の唯一の男性は「緑の党」共同代表の中山均新潟市議。「緑の党」は昨年設立したばかり
であるが、構成員の過半数は地方自治体の女性議員である。この7月の参議院選挙に初めて政党とし
て挑戦をする。
質疑応答では、会員からの鋭い質問に一瞬緊張が走ったり、笑いもあったりと終始活発な
議論が展開された。
ある会員から「クォーター制を政党の党則や内規にどう示されているのか、いないのか。」と
質された時、党則の中に示されていると発言したのは社民党だけ。緑の党は既に半数以上が女性
の構成員で成立しているこの2党だけだったのではなかろうか。
テーマにある「めざそう!202030」に向けたクォーター制の導入は、地方においても然りだが、
国会においても非常に遅れていることを改めて実感した。
現状は住民の過半数を占める女性の代表が議会に1割に過ぎないことは、やはり偏った政策に繋がる
ことを私は日頃の議員活動において実感している。男性偏重の政策に重点が置かれ、住民全体のニーズ
が考慮に入れられないことがあると思っている。
そういう点からも1992年から全国フェミニスト議員連盟が掲げるクォーター制導入の運動はまだまだ
大きな課題を抱えている。
しかし、ここに集った会員の弛まぬエネルギーがある限り、攻防の最前線にいる地方自治体の私たち
女性の議員は、女性の人権が尊重される社会の実現にむけて、時々へこんでしまう議員活動にこの総会
を通じて希望と勇気をもてたことは私自身の大きな成果であったと思う。