山下ふみこオフィシャルブログ

2013.07.10

下水道料金18年間値上げしなかった理由って?

「沼津市水道料金、下水道使用料等審議会」の3回目が10日開催。

審議会員10名(休2名)の出席と担当課職員13名。傍聴者は私だけ。

今回のテーマは「下水道使用料改定について」

その前に、前回の質問事項を受けてその回答があった。

●質問:平成30年度に普及率が61%は低い?

 回答:国の予算動向が、地震や長寿命化対策にシフトしている。
             普及促進への事業費確保が難しい。

●質問:未普及解消に係る経費が減額している理由

 回答:国の予算配分が減少し、毎年減額されている。(事業費のうち1/2が国からの補助)

●質問:経営見通しについて

 回答:使用料で費用を賄っているのは46%。残りの54%は税金や赤字で、収入と支出の
             バランスを欠く

私は今までの下水道政策の誤りを反省することなく、次のステップはないと思っている。

また今後の下水道整備についても、今までの整備方針で普及率を上げることがいいのかという点に
ついても疑問を呈している。

国の状況を見ると、全国的にみて一定水準の普及率は既に達している段階の中、次の動向に移っ
てきている状況がある。

整備事業の財源的内訳:国1/2・市1/2(そのうち90%借金+10%現金)の中で、国の補助額が減少し
ているなかで、事業費規模も小さくならざるえない。

果たして、下水道整備事業に補助金が今までどおりにくるだろうか。整備そのものを見直す時期が
来ていると私は思っている。

ある審議会委員は「料金の安さと普及率の低さ、これは行政の甘さではなかったか。ここを反省しな
ければ、料金改定だけの問題ではない。。基本的なとこから質していかなければ、また繰り返すだろう」
と今までの行政の甘さを指摘した。

全くその通り。反省なくして、将来はない。

「これからどうしていくのか、下水道事業の在り方・考え方・計画等を見直し、必要なものは何か。
どういう努力が足りなかったのか、まず反省をすべきではないのか」

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今回の料金改定については、その値上げ幅・3パターンを担当課が提示。

現行より39.% ・40.% ・52% いづれかの値上げを考えているというもの。しかし、この値上げ幅も、
根本的な下水道赤字には繋がっていない。



とりあえず、使用料と処理料の差額分100円の逆ザヤ現象を解消するだけにとどまり、443億円の赤字解消
にはつながっていかない。

 

★★ 18年間放っておいた責任は誰? ★★

18年間逆ザヤ現象があるにもかかわらず、料金改定の見直しもせず、先送りをしていた状況。

この反省なくして、お金が足りなく、切羽詰まったから値上なんて言えるの?

苦渋の言い訳:「一般会計の繰入金に頼っていたため、値上改正は先送りしていた・・・」と担当課は言う。

 この責任は、市長や担当課にあるのはもちろん、そのチェック機能を果たす議会が機能していなかった
ってことでしょっ!


(もちろん、私も反省。だから今後どうすべきか考える)


この際、、うわべの値上げの議論ではなく、全ての情報を洗いざらい開示し、将来的な整備計画における
財政的課題も視野に入れて審議すべきであろう。

本当にこの機を逃さずに、しっかり市民に納得できる値上げの説明をすべきである。

そうでなければ、「いきなり3割以上の値上げは民間ではありえない」と言う委員からの声も上がって
いる。

また、ある委員からも「料金改定は止むえない。しかし、具体的に当面、どのように上げていくのか、
4割上げないと当面の収支が合わない。しかし、18年間上げてしてなくて、いきなり上げていくのではなく、
段階的な値上げをしていく。

そして、最終的には、どのように収支を0にするのか、企業債残高が今の段階では見えない。

全体的観点から、料金改定を考えていくべき」と言う意見も上がり、全く同感である。

 
市民を代表して参加された審議会委員は、誰も「職員に責任とれ」って言う人はいない。

18年間放っておいて、切羽詰まったから値上って、こんな状況に市民は怒っていいはずなのに・・・

 

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