山下ふみこオフィシャルブログ
2014.01.13
朝日のあたる家
昨年、県下では唯一、沼津ジョイランドで上映された「朝日のあたる家」が、好評だったので、
1/11~1/17(金)まで1日1回 11:30~に再上映されている。
今日は、監督・大田隆文さんと環境保護団体の森田悠馬さんのトークを友人からのfacebookで知り
家族で出かける。
映画が終わり、二人のトークが始まる。明るくなった会場は、流した涙の眼には眩しい。
この映画は全て福島の被災地で起こった出来事を、そのままのリアルタイムで描いたという。
今になって、TVに映った閣僚、御用学者のコメントは、当時は安全だと国民に対して嘘を
言い続けていた状況が映し出されている。なぜメルトダウンした時に、いち早く全員避難ということに
ならなかったんだろう。
被災者は、1日だけの避難と思ったのが、二度とその町へ戻ることができない状況を、
実際に起きた時刻そのままに再現したという。
この時を境に、私たちはマスコミや国は本当のことを言わない、真実は自分自身で探し求め、
確認をしていかなければならないことを知る。
当時、私たちはどこに真実があるのか、放射性物質はどうなっているのかは、
海外メディアからの情報をインターネットで知りえるしかなかったのではないだろうか。
3.11以降2年10カ月を迎えた今、この映画を観て、改めて当時の記憶がよみがえり、
また原発については何一つ解決されていない現実がある。
これから、私たちは何をすべきなのか、幸せとは何かを、自問自答させる映画である。
今、日本中の原発が全て止まっている状況の中で、どこも電気の制限もうけずに、
こうして生活できている。
それなのに、何故、国は原発再稼働に向かっていかなければならないのか、
除染は何の役にも立たない気休めなのに、何故、それが帰還する術なのか。
福島の状況は何一つ解決されずに、経済優先の社会、景気浮揚策ばかりが報道されている状況は、
私たちが求める幸せな社会なのか。
浜岡原発を抱えている静岡県の私たちも、他人事ではないということを、改めて問い直してみる機会を
頂いたように思う。