山下ふみこオフィシャルブログ
2014.09.27
鉄道高架事業と財政見通し NO3
NO2では、歳入についての見込みの甘さを指摘しました。
NO3は、歳出(支出)について、分析をしてみます。
扶助費について
扶助費の伸びは本当にこんなものでいいんですか?
(25年度までは決算額(実績) 27年度以降は見通し(計画))
山下:扶助費の伸び率は直近のH24、25年度では1.4%。しかし、生活保護費のH21年~5ヶ年の伸び率 は5.4%です。これで現状把握をしているのか?
当局:H22,23年度は児童手当の制度改正があったので、伸び率を24,25年度で見込む(1.4%)
私の見解:制度改正により大幅に扶助費が増加したのはH21~22年度。H23年度を直近に加えると伸び率 は2.8%まで膨らむ。29年度以降、高齢化に伴う扶助費の増加はないのか?
扶助費の増を余りにも小さく見積もりすぎていないだろうか。
一番注目すべきは、普通建設事業(投資的事業)に占める一般財源(投資的経費充当一般財源)の金額。
緑&ピンクの棒グラフ:投資的事業に充てる一般財源の決算額(緑)
青&赤の棒グラフ:投資的事業に充てる一般財源の見通し(青)
山下:投資的事業に充てた一般財源はH25年度までは概ね50億円/年。26年度以降の見通しはその半分 の25億円/年にしかない。一般財源を高架事業に投入すれば、その分、投資的事業に充てることができる財源は小さくなる。極めて小さくなってしまう。これでは他の普通建設事業に支障が生じないのか。
当局:今回の財政見通しは、財政負担の平準化と市債の充当率に合わせた結果です。
私の見解:投資的事業に充てる一般財源が半分になってしまっている。その半分を補うのに、市債(借金)で補う状況は、果たして市民生活に影響がないと言えるのか。
借金をすれば、その元利償還が始まれば、その返済に一般財源が必要になり、ますますその額は 圧縮されていくわけで、あまりにも無理がある財政計画です。