山下ふみこオフィシャルブログ

2016.04.07

静岡県産業振興財団の支援を受けて NO3

かつて隆盛を誇った沼津市の地場産業であった繊維産業。昭和30年代以降は海外輸出が専門であり、隆盛を誇っていた服飾産業は、その頃、技術も特段進歩したのではないだろうか。
今になってみれば、そのオンリーワンの技術を活かす機会もなく、ブランドの服飾メーカーの下請けで日々追われている。しかし、いつか自社ブランドを立ち上げたいという夢を持ち続けていた中で、静岡県産業振興財団のAさんとの出会いが、この会社のオンリーワンの技術を活かせるきっかけになるかもしれない。

今年1月から始まったこの相談は、すでに何度かの会社訪問の中でアドバイスを受け、自社ブランドに向けた具体的な話し合いになっている。
中小企業は技術力があっても商品開発、デザイン、ロゴ、販売拡大、マーケティング、インターネット等の活用、商品登録などその企業のできない分野において、各専門家の派遣制度を使って商品開発を提案して下さっている。
ただ、商品開発や設備投資に補助金を出すだけでは、このような企業においては、全く補助金制度があっても利用することができず、無理な話であることがよくわかる。

更にAさんから企業同士のマッチングをしてもらい、浜松の遠州紬を使った小物等の店舗拡大をしている企業からの受注も始まったという。
Aさんは他の企業とのマッチングは、商品の発注や受注だけでなく、新たな商品開発のアイデアにも繋がっているという。
仕事を通じて知り合う何百と言う企業のなかで、何処がgood partnerとして相応しいのか、その情報力と信頼関係で繋いでいる様子は、長年の地道な努力であることも窺い知ることができる。
やはり、そういう関係性を作っていくのは、役所のように人事異動で3年ぐらいで変わってしまうと無難しいのかなぁと思う。

もちろん、費用負担はある。産業財団が専門家に支払う「謝金30,000円+旅費」の1/3の負担など、そのかかる経費はまず最初に提示して下さるのでそれによって考えればいいと思う。専門家の派遣が決まったら、3ヶ月の間で、すべて完了するようになるし、それ以上延ばしても意味がないという。
まだ始まったばかりであるが、この取り組みを注視していきたい。
A さんはこうも言う。
「この企業がオンリーワンの技術力があるからこそ、何とかしたいのです」と。
私が感じていたこの企業の魅力をAさん自身も感じて下さったことがすごく嬉しい。
http://www.ric-shizuoka.or.jp/

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