山下ふみこオフィシャルブログ
2018.01.11
三つ目ガードの冠水と鉄道高架との誤解NO2
以下の表はH10~H29までの冠水による通行止めの件数。
冠水する状況は5㎜/10分の降雨が30分以上続けば冠水する可能性があるという。H17以降年平均1.1回に減少しているが、昨今の雨の降り方(局地的豪雨)をみると、周辺の開発行為が進んでいけば、さらに冠水の可能性は高くなる。昨今の雨の状況を考えると、さらに冠水の回数は増えていくように思う。
それにはもう一つの理由がある。
一般質問でも指摘したように、開発行為に伴う調整池の問題である。
開発に伴う調整池流域に対して、その流域の雨水を一旦貯留する調整池を確保しなければならないが、必ずしも充分な調整池容量になっていない事に今回の一般質問での調査によって気づく。
これは新たな課題である。(後で説明をする)
三つ目ガードと同じように毎年冠水被害が続いていた三島のイトーヨーカドーを南下した(国)136号の南二日町交差点。此処はH21年以降冠水が起きていない。
それは何故か?
沼津市が高架事業でなければ三つ目ガードの冠水は解決しないなどと言っている間に、三島は緊急豪雨対策事業が行われている。
↓下記の表は近隣市町の冠水によって通行止めが起きている一覧表
御殿川の南二日町地区は、周辺の宅地開発によって、局地的豪雨による浸水で道路冠水による通行止めが度々生じていたが、H21年以降対策を講じて起きていない。
さらにH29~H30年度「緊急豪雨対策推進事業」
御殿川の流加能力を高めて大雨等における地域の安全度の向上を図るために、治水安全対策事業を行い、今では道路冠水による通行止めは解消している。
県は「平成16年度(国)414号冠水宅関連都市下水路事業に伴う設計業務委託」の報告書は732ページ余にわたってまとめた報告書がH17年3月に出されている。
そこには業務の目的として
「本業務は、国道414号JR御殿場線横断部(通称三ツ目ガード)において頻繁に発生する冠水被害の解消を目的とした冠水対策基本設計である。
冠水原因を把握し、道路施設、都市下水路(狢川)施設を含め、その対策計画策定における調査、立案を目的とする。」
冠水対策として、「冠水被害を軽減させる計画と、合わせて、三ツ目ガード治水対策を考慮した場合の狢川への影響を調査し、必要に応じて狢川の改修計画も立案した。」とある。
県の700余ページにわたり図面から事業費の概算まで出している報告書に対して、沼津市は単に県が勝手に調査したものだから、対策実現に向けた県との協議はしていないと平然と答弁。↓以下に明記
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私の質問:県土木による基本設計の策定に対し、沼津市はどのように関与し、意思表示をしてきたのか?
当局答弁:内容については把握しているが、本成果は、対策案を幅広く調査したもので、対策を実施するための成案ではないと、県から伺っている。このようなことから、対策実現に向けた県との協議も実施していない。
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なぜ三つ目ガード冠水対策のための事業が実施されなかったのか?
県は浸水対策比較検討案をcase1~case5までの対策案を出し、case3を最適としたのだが・・・
↓比較検討表のcase3
なぜ三つ目ガード冠水対策のための事業が実施されなかったのか?
鉄道高架事業はH18年に事業認可がされてから、それ以降は鉄道高架事業が三つ目ガードの冠水対策の抜本的な対策だと言い続けるための理由にするためだったのだろうか・・・、この計画は日の目を見ることがないまま、その報告書さえ、昨年10月に情報開示請求したものの不存在となってしまった。
報告書の611ページには「沼津駅高架化についてもふれている。
沼津駅高架化に伴い、現在の三つ目ガードのアンダー部は解消されることが予想されるため、仮にアンダー部が解消された場合には、調整池の必要がなくなる。よって、沼津駅高架化に伴い国道414号が改良される区間は、調整池流域を控除し、解消されない区間については、調整池流域全てを見込む計画とした。
県は、狢川の改修計画については、管理者である沼津市の承諾実施に向けた現実性等を詳細に行う必要があるとしながらも、沼津市との協議に至らなかった・・・