山下ふみこオフィシャルブログ
2018.12.26
権力と地域破壊
12月25日の東京新聞に掲載された記事は、ちょうど高架事業のために地域が2分化されている状況によく似ている。同じまちの住民でありながら、ずっとその地域の住民を苦しめ続けてきている。そして、県も市も議会も推進派が圧倒的に市民に支持されている現実があり、いよいよ強制収容に踏み込もうとしている。
既成事実が淡々と積み上げら、着々と進もうとしているかのように見えるが、その裏側には人口減少と高齢化によりさらに大きな財政的な課題と想定以上の社会変化と温暖化による異常気象が急速に迫ってきている。
昭和の半ばから計画されていた三重県芦浜原発計画は、その予定地が反対派と賛成派で2分化され対立は泥沼化。三重県知事だった北川正恭さんは、賛成、反対派との国の狭間で悩んだ末、2000年に白紙表明。
当時の北川県知事は、原発建設に同意を求められる立場であった。しかし、現地で目にしたのは、昔から支え合って暮らしてきたはずの漁村で、家族でも原発への賛否が別れると口も利かなくなるような殺伐とした状況だった。
彼は「このまま原発を進めれば、地域破壊がさらに進み、住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか」。悩んだ末に「住民の同意と協力が得られている状態とは言い難い」と県議会で表明し、計画は撤回された。
この記事をきっかけに現在強制収容が取り沙汰されている原地域の住民の思いに心を寄せてみる。(↓下の記事をクリック)