山下ふみこオフィシャルブログ
2020.04.13
香貫山の崩落ヶ所
数日前に香貫山の中腹よりさらに上がったところで、20~30mぐらいにわたって崩落が起こったという知らせを聞いて状況を確認するために、香貫山の主とも言われているAさんと現地へ向かう。
遠くからみると確かに山肌が大きくむき出しになっている。
Aさんと遠くに見える崩落ヶ所に向かったのだが、新たな再発見というか香貫山の奥深さを知ることになった。
けもの道をAさんの案内で下っていくと、大きな背丈以上の岩が、木々を押し倒してごろごろと落ちている様子に呆然とする。今後さらに崩落が進んでいくとなると、どういう被害に繋がっていくのだろうか。
直接民家への影響はないものの、舗装路への浸食がすすんでいく危険もあるのではないかとAさんは懸念を示す。
香貫山の治山整備が今までどのように検討されてきたのか、私の知るうる限りでは、平成5年9月に出された「香貫山整備構想懇話会提言書」を受け、平成7年9月に「香貫山景観・適正樹木調査研究会報告書」としてまとめられている。
さらには平成14年度静岡県地学会年会において、沼津市内にある(株)冨士和が、沼津市中心部の表層地質について報告している。その中に香貫層についても説明がされている箇所がある。
香貫山のについては平成21年の総務経済委員会において香貫山の整備について勉強会が開催されている。さらには平成24年「香貫山保全・利活用検討懇話会が提言書を出している。
この様に香貫山の整備基本構想等で何度となく話し合いがされていても、ほとんどそこに上がった課題については改善がされていない。今後、さらに調べて報告をしていこうと思っている。
今日の調査でけもの道に入った私は、まるで探検隊のような道なき道を分け入り、崩落の現場に向かっていった。
Aさんは子ども時代毎日この山で遊んだというだけあって、獣道でも何でも知っているようで、どんどん奥に分け入っていく。一人じゃ全く迷子になりかねない香貫山の奥深さと怖さを改めて知ることになった。