山下ふみこオフィシャルブログ

2021.04.12

生活保護の申請 厚労省の通知

これまでも問題になっていた生活保護の申請者には必ず行われていた親族に連絡をする「扶養照会」。コロナ禍による困窮者の増加に対してこの扶養照会に対して、支援団体から批判が出ていた。

生活保護の申請者には、一律に扶養照会があるために「家族に知られたくない」と生活保護を拒む人は多い。
沼津市の場合、他の自治体同様に扶養照会はしているが、その件数は把握不可という。(令和2年度の生活保護世帯は2,311世帯)
昨年「つくろい東京ファンド」が各自治体の調査をした「扶養照会をかけ、親族から面倒を見るという返事」があった割合について、その多くの自治体が0%以下(ゼロコンマ以下)だったという。これでは手間暇かけて扶養照会をかけるまでもないのではないだろうか。

「一般社団法人つくろい東京ファンド」「生活保護対策全国会議」をはじめとする各支援団体が「生活保護の扶養照会に関する要望書」等を国に提出し、その改善を求めてきたこともあって、今回の厚労省の通知に繋がった。

これまで市役所の福祉事務所は、申請者の親族関係を調べ上げ、三親等(叔父、叔母、姪、甥)まで扶養照会を出す。一律に行われていた扶養照会を「嫌がる人がいる場合等は、その理由について丁寧に聞き取り、検討を行うべきであるとした。

厚労省は自治体に対して、これまで、扶養照会を行うにあたり申請者の意向は無視されてきたが、「申請者の意向を尊重すべき」という通知が出された。

この事が職員が実務で使う生活保護手帳別冊問答集に明記され、実務運用を大きく改善しえるものとし、支援団体は今後、不要で有害な扶養照会が改正されるように求めていくとしている。

 

扶養照会

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