山下ふみこオフィシャルブログ
2025.07.14
新中間処理施設敷地造成工事の契約変更に反対 in 6月議会
議第 63 号沼津市新中間処理施設敷地造成工事の工事請負契約の一部変更について、反対の意見
(反対は未来の風のみで残りは全員賛成。なぜ賛成なのか?賛成討論は二人の議員は述べているが、これでいいのだろうか?)
契約変更は、この土壌汚染対策工の増工に伴い、契約の金額を変更するものです。まず、管理責 任についてですが、汚染土壌の原因が分からないまま契約変更額は当初の約 13 億円から 15 億 5000 万円と約2億5000 万円の増額です。令和3年度に3区画で、国の基準を超える鉛等の土壌汚 染が、令和6年度には、同じく基準を超えたダイオキシン類が貯じんピット内で発見されましたが、 市の説明では、誰が捨てたのか分からない、いつの時期に捨てたのかも定かではないなど、市の管 理責任はいまだに明確ではありません。
貯じんピットが解体されていなかったことについて。 そもそも旧焼却施設の貯じんピットは、今の焼却施設を建てるときには、解体するという約束を 昭和49年11月13日にしています。そこには、新焼却場竣工予定は昭和51年3月末日で、その後、 五、六か月後の試運転期間を経て、本格運転開始後の昭和51年10月頃には、早急に現焼却場を撤 去するとあります。撤去すべき貯じんピットが約 50 年間にわたり放置されたままになっていたと いうことになります。沼津市は、今回見つかった貯じんピット内の汚染土は各家庭から排出された 焼却灰等に含まれていたダイオキシン類等が、旧ごみ施設を解体するときに完全に除去されなかっ たと説明されていますが、そもそも、焼却施設の重要構成の一つである除じんピットが解体されて いなかったことについて、当時の井出市長が交わした住民との約束が反故にされていたことに対し、 いまだに何の説明もありません。沼津市は、建てるときは一生懸命お願いをして、建ててしまった 後は約束を守らず、埋めたまま放置してしまったということだとしたら、非常に重大な事態です。 これでは、誰からも信頼されなくなります。
まずは、沼津市として、外原地区の住民へ謝罪をすべ きであり、管理監督責任は免れないのではないでしょうか。
地域住民を初め多くの方々が心配しています。ダイオキシン類基準不適合土壌または当該処理に 伴って生じた汚水もしくは気体や粉じんの飛散等により、当該施設の周辺住民、学校、そしてそこ を通学している生徒、建設現場に関わる方々に被害が生ずるおそれがあります。住民団体が6月3 日に新中間処理施設建設予定地におけるダイオキシン類等汚染物質に関する市民説明会開催を求める再要望書が出されました。周辺住民の方々ばかりではなく、不安を抱く市民の当然の権利として、 要望に応えていただけない理由とは一体何でしょうか。
議案質疑の答弁では、敷地造成工事と土壌汚染対策工事を並行して行うことにより、工 期の変更は行わないとしています。確かに現状では、ダイオキシン類基準不適合土壌の処理につい ては、特段の規則はなく、任意の処理で行っている状況です。しかし、汚染を除却し、その安全性 を確認した上で、汚染地域の指定を解除してから造成工事を行うという徹底した汚染防止策と、人体への影響を最優先するという考えがなかったのでしょうか。
令和3年の調査では、代表地点でダイオキシン類の調 査を行って基準値を超えていなかったとしていますが、この調査方法は、以下の理由から、不適切 かつ不十分な調査であり、ダイオキシン類による土壌汚染の範囲が確認できたとは言えません。
理由の1:令和3年の調査でダイオキシン類の調査をしたのは、土壌汚染が存在するおそれが少ない と認められる土地の中の1地点との説明がありますが、土壌汚染が存在するおそれが比較的多いと 認められる土地での調査は実施していません。
理由の2:代表地点として1地点だけを選んで測定 する方法は、環境省の工場・事業場におけるダイオキシン類に関わる土壌汚染対策の手引に記載さ れている測定地点の方法に従っておらず、測定地点の選び方として間違っているのではないでしょ うか。この手引に従えば、望ましい測定地点は、理由1で述べた土壌汚染が存在するおそれが比較 的多いと認められる土地を全部含む必要があり、10メートル四方の区画で20区画が該当し、これ ら全ての区画で調査する必要があると思います。さらに、令和6年と令和7年のダイオキシン類の 調査においても、これら全 20 区画での調査は実施されておらず、未調査の区画が残っています。 したがって、ダイオキシン類の調査がされていない区画が残っているにもかかわらず、汚染土壌の 処理を進めることは誤りであり、現在計画されている汚染土壌処理を進める前に、必要な区画での ダイオキシン類調査を実施すべきであると考えます。
