山下ふみこオフィシャルブログ

2025.10.12

門池公園とため池における安全管理体制 一般質問

議場写真3
門池公園とため池20251012_10512661

山下:以前から設置されていた注意喚起の看板は1枚。既に文字は判読しにくく、事故後にその看板は取り外され、新たに12枚の看板設置は応急的なもの。

今回の門池事故について水難学会の斎藤秀俊理事のコメント:
ため池の危険性について、注意喚起看板で水の深さに言及している看板はない。具体的にここは2メートル進んだら、4m深くなるとか、5m深くなるとか、具体的に何が危ないかをきちんと知らせる、そういう看板はぜひとも欲しい。

門池公園とため池周辺における利用と安全管理体制

質問事項:
安全管理体制とため池の危険性:

ため池の構造(岸からの深さ、傾斜)に関する認識。
農業用ため池である門池の利用や、市民の親水公園としての管理を踏まえた今後の安全対策。

公園施設の維持管理:
市民からの不具合情報提供への対応体制(LINE通報システム、連絡先表示など)
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/numazutopics/line/index.htm (LINE登録)
老朽化したベンチや雑草の繁茂など、公園の維持管理の現状。

  • 水難事故防止策:
  • 水面を下げて危険性を減らすための、農業用水利用と水位管理の両立の可能性。
    • 学校教育における着衣泳の実施状況と、今後の教育と啓発の重要性。

 答弁の概要

1. ため池の危険性と安全対策

·         危険性の認識: 岸から5メートル程度離れると水深が急に深くなることを認識しており、事故後、地元自治会からの要望を受け、ため池の構造から注意喚起を促す看板を設置した。

·         看板の設置: 以前から設置されていた注意看板に加え、事故後に新たな看板を12枚設置

具体的な対策:
  門池コミュニティ推進委員会を通じて、危険性の広報や水難救助用具を3か所に設置

山下:安全対策の一つとして、農業用水として水量を維持しながらも日常的には水際との境がはっきり出るところまで水位を下げるとか、その点についての可能性は検討されているのか?

答弁:  水位を下げることについては、農業用水としての利用や市民の親水公園としての管理を考慮し、水利組合や地元自治会等の関係者と協議していく。

2. 公園施設の維持管理

  • 情報提供への対応:
    • 市民からの不具合情報は、電話、メールに加え7月から導入された沼津市のLINE通報システムでも受け付けている。危険性・緊急性がある場合は、速やかに修繕等を実施。
  • 老朽化対策:
    • 老朽化した門池公園のベンチ(3分の2が古いベンチ)などは、順次取り替えや修繕を行っていく。
    • 芝生や雑草の管理は委託により4の刈り込みを実施しているが、長期間の対策として検討していく。

3. 学校における水難事故防止教育

  • 着衣泳の実施:

令和7年度の沼津市内の小学校(23校)のうち、14校で着衣泳が実施された。未実施の学校は9校。

  • 今後の対応: 事故を教訓とし、子どもたち全員が命を守るための安全教育として、一歩進めた取り組みをしたい。

写真を見る様に、ため池の水位は天候によって変化がある。農業用水として水位の調整はできないことではないらしい。常に満水ではなくても、この水位が保てるようなら、危険性の可視化ができるので、危険回避のためには検討の余地はあるだろうという観点から質問。

山下:

安全対策の一つとして、農業用水として水量を維持しながらも日常的には水際との境がはっきり出るところまで水位を下げるとか、その点についての可能性は検討されているのか?

産業振興部長の答弁:  水位を下げることについては、農業用水としての利用や市民の親水公園としての管理を考慮し、水利組合や地元自治会等の関係者と協議していく。

②門池空撮22現在 人口渚露出 転落位置
R4年11月中撮影

門池の歴史を見ると昭和8年大工事の完成により門池は過去にない豊富な貯水量の灌漑用水池になった。しかし、時代は移り、昭和40年頃より日本の高度成長期に入り、下流域の都市化が進み,水田、水路の減少、上流域の森林の伐採道路、工業団地、ゴルフ場、住宅地等の造成工事が始まり、下流域の水田の水需要減に反し、上流域の開発による保水能力の減少による一時的洪水の現象が起き、高田、日吉、三枚橋地区は恒常的に水害を持たらす結果となる。昭和45年着工、10年の歳月をかけた改修工事により、現在の門池公園と灌漑用水としての貯水池が誕生したのだろうと推測する。

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