山下ふみこオフィシャルブログ
特別支援級
2024.07.20
市内中学校の不登校等の現状 その2
7/19(金)水曜日に訪問をした中学校の不登校の生徒に対する取組みに、先生方が一丸となって取り組んでいる状況に驚かされ、再度、生徒のいる時間帯に訪問をさせてもらった。もちろん、アポを取りました。
不登校の生徒が勉強をする相談室や物が置いてある部屋の片隅につくられた1畳ぐらいのひとり個室、そして特別支援級のクラスも見学させてもらう。玄関を入ると段ボール箱が置いてあって、「中学校の制服や体育着、学用品の提供」とある。来年度入学する子どもたちの中で必要な方がいれば、利用していただくだけのものが揃ってきたので、今回PTAの自主的な活動として取り組むという事でした。もちろん中途入学等には個別に対応をしているという。確かに制服や体操着等を一式そろえるのは10万円以上の出費で親たちの大きな負担になっている。
玄関を入ると先生方がバタバタと廊下を動き回っている状況に「何が起きたのか?」と警戒する私に、「時々こんな風になるのは特別じゃない」と笑顔で言いながらも、何らかの緊張が走っている。校舎の一番奥にうずくまっている生徒がいる。先生方は少し遠巻きに状況を見守っていたが、その生徒はしばらくすると、開いた窓に立ち上がって窓の手すりに手をかけ乗り出しているように見える。
目を離したすきに、もしかしたら、窓から飛び降りてしまう可能性もある。先生方はさらに注意深く落ち着いてるかどうか確認するために声をかけ、その子が窓から離れ次に行きたい場所を確認しているようだ。あくまでも生徒の考えを重視するが、そこにはきちんとルールがある。約束したことは守るという事。ただ寄り添う、ただ見守るというのではなく、支援し関わるという事。無理に引っ張って連れ戻そうとはしない。
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部屋の片隅に衝立で完全に囲まれたちっちゃな部屋の表には札がかかっていて「元気です。大丈夫」といったような文言?の札が出されていた。この暑さで心配をし冷風機を入れようとしたら、音がうるさいからと押し返させられてしまった冷風機が廊下に置かれてあった。
その生徒にとっては、この狭い空間と静けさが何よりも代え難い環境のようである。しかし、衝立の外からは一切姿は見えないが、先生は、その子が寝ているのかな?オンラインで授業を受けているのかな?という状況をちゃんとみている。
私の友人の不登校の子どもも、みんなの話し声が気にかかって不登校になってしまったが、こういう個室があれば、きっと学校に行けていたんだろうなと思わずにはいられない。
私が中学生のころから見事に咲き誇っていた1本のタイサンボクを久々に仰ぎ見る。6月ごろには開花して、授業中、開け離れた窓から香しいタイサンボクの花の香りが漂ってくる。まだその香りと大輪は脳裏に残っている。
タイサンボクは大木になるので、その都度、手を入れられて来たのだろう。随分小ぶりになってしまったように感じる。
帰り際に保健室によると例の生徒さんがニコニコ笑っている。先生が「そろそろ教室に戻るかなぁ~」と声をかけると、私と目が合ってニタっとして戻ろうとする様子。先生に「大変ですね」と言うと、「これが私たちの日常の一コマですから、決して今日が特別ではないです・・・」と明るく話してくれた。
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