山下ふみこオフィシャルブログ

太陽光パネル

2024.12.22

11月議会 市立小中学校の太陽光パネル稼働状況

2010年(H22)に沼津市内の小中学校に設置された太陽光パネル、総事業費10億8000千万円、来年度(R7)に借金返済が終了。

1・稼働状況
小学校22校のうち7校、中学校16校のうち1校しか発電量を表示するパソコンが機能していない。→太陽光パネルによる発電量は推計値でしかないが、これまでのこの事実は知らされていない。

教育委員会:太陽光発電量の占める割合=太陽光パネルによる発電量)/(全小中学校の総消費電力量)

H23年度:15.4% (84.9/550.7万kwh)R5年度 :11% (66.6/603.3万kwh) 
発電量は経年劣化により減少。しかし総消費電力量はR1,2年度の全ての普通級教室等へ空調整備により大きく増加。

山下:パソコン機能が耐用年数の超過で機能しなくなっている状況で、どうやって発電量を測定していたのか?
パソコンが8割動かず、稼働する2割で推計値を出していた。これではデータの信頼性がなく過去のデータとの比較は意味がないと考える。

PCがほぼ壊れていることを議会に報告しないで、推計値で各学校の太陽光発電量を出していた。調査して追求したら、それが推計値だと分かったわけで、8割が推計値で発電量を出している状況は何の意味があるのだろうか?

10億円の事業費をかけて設置した太陽光パネルのPCが稼働しなくなった、でも太陽光発電はされているからそのまま推計値で報告しているって、教育委員会として問題だとは思わないのだろうか!

当時、太陽光パネルの事業者選定直前に、アメリカ製の太陽光パネルのソリンドラ社が破産して、今後の部品等の補充ができるのかどうか議論があった。当時その会社の輸入代理店は、議員の身内会社であったが、結局、建設事業者が予備の補充が可能と言う事で認可した経緯がある。
ソリンドラ社のパネルは既に部品調達はできないが、現在は学校統合して不要になったパネルを使って補修に充てているという。今後、補修やパネル処理の問題など、残されている課題は大きい!

2・教育的な効果

当初の目的は発電状況や節電状況を表示するパネルにより、日常的に児童生徒に環境意識向上に役立つことだったはずが、実際はパソコンが稼働しないため、パネルの表示もできていない。
しかし、すでに学習素材として一定の効果は果たしてきたし、環境教育のテーマも時代の変化に応じて充実を図っていくという。
しかし、当時の目的が14年経過してPCが壊れたから、次のテーマに変更すると言うだけでいいのか?
今こそ、再生可能エネルギーとして教育に生かす検討をすべきではないだろうか!

3・経済的な効果
教育委員会:R5年度に小中学校に購入した電力量536.万wh、電気料金は1億9600万円。約2400万円/年削減効果があった。

4・停電時における対応
山下:今の太陽光発電では災害時の停電対応はできない。多くの小中学校が避難所になっているので、停電への対応について
教育委員会:非常時の対応は現在避難地にに配備されている非常用発電機を活用する。

つまり、(自立運転機能の整備は金がかかる)現状のガソリン発電機2.2~2.6kw&ガス発電機0.9kwを各1台ずつ配備。

5・今後の取組 沼津市は「ゼロカーボンシティ沼津2050」を表明している。
山下:全国に先駆けて太陽光発電を取り入れたものの、14年経過し、パソコンは機能しなくなり、(自立運転機能がないために)停電時には使えない。そして(経年劣化による)発電量の減少等の課題がある。校舎等の改築、長寿命化改修時の対応を基本として設備更新を検討すると言うが、「沼津市再生可能エネルギー導入目標及びロードマップ」の公共施設への太陽光発電導入目標に見合うだけの更新ができるのか?

教育委員会:多くの学校は設置する面積を拡大する余地はある。設置にあたり、屋上の防水改修や荷重の影響を検討するなどの課題があるため、環境部局と連携しながら目標の実現に努めていく。

太陽光パネルの事業費20241222_19433133