山下ふみこオフィシャルブログ

2013年10月

2013.10.24

着地型観光って?

今日は静岡県観光政策課の主催する東部地区の「ふじのくにニューツーリズム」のメンバーによる
プレゼンツアーを通じて、参加者とアドバイザー和歌山大学・大澤先生らの評価を頂き、
課題解決を図ることが目的のツアー。

“人を知り、我を知る”プレゼンツアー 参加者は川根本町・静岡・富士・御殿場・沼津から総勢18人+5人

県のマイクロバスでまず富士市へ

レストラン「レ・バケット」でソムリエ・田嶋みゆりさんの考案したピロシキ体験

私の手作りピロシキが出来上がり、熱々を頂く。

次はかぐや姫発祥の地の竹採公園へ

そこには白隠さんの御墓があった。

白隠禅師の遺骨は原の松蔭寺・三島の龍澤寺・そしてこの富士の無量寺に分骨されていた。
その白隠さんが「かぐや姫」誕生の地はここだと断定していることから、
この公園こそ竹取物語の発祥の地・・・何とか観光スポットしてアピールできないものだろうかと提案。

次は御殿場へ

ここでちょうどランチタイム。御殿場独特の山芋が入ったみくりや蕎麦を頂く。

わさび沢から駒門風穴へ

富士山が世界遺産登録をされた今年の夏初めて1日の来客数が1000人をこえる。
しかし、住宅地の中にあるこの名所は「そう人気スポットになっても困る・・・」と。

しかし、このブームも一過性のもの。今後どうやって他の観光資源と組み合わせてツアー化していくのか。

次は我がまち沼津市へ

金子綾さんのプレゼンツアー

老舗菓子やの「ほさか」へ

スイーツを購入した後、裏庭にある古井戸探索へ

そこからリバーサイドで珈琲タイム

地元の人が当たり前と思っているスポットが「まち歩きツアー」として成立をしつつある状況に
もっとアピールをしていくには?

最後は其々の課題や解決に向けてみんなで意見交換をする。

大澤健先生のいう「着地型観光」は地域ならではのものだという。地域で地元の人が受け入れられ規模で、
来る人との出会い、迎える側同士の結びつき、そういう人と人との結ぶつきが、地域を、
そしてまちを魅力的にしていくという。

だからこそ、少人数での対応しかできないし、民間ツアーの商業ベースには合わないツアースタイル
である。そして、それが地域の中で地域の人が主役になりえる、自己実現の場であるという。

迎える側も来て下さる方も、みんなで作り上げていく過程なかで、地域の繋がりや地域の良さを再発見し、
それが地域に根付いていくことが、まちの魅力を高めていくことになるのだろうか。

先生は観光は究極な言葉であらわすとするならば「愛」という。

そう、それと「人」

沼津の良さを改めて参加者から伺い、私も沼津の大好きな人たちと出会い、幸せな時間を共有させて頂く。

さて次なるステップをどうつなげていけるのか、宿題は残されている。

2013.10.23

沼津駅周辺のこれまでとこれからを考える。

今日から4回コースの「駅周辺の課題について考える」まちなか再生大学院に参加。
講師は沼津出身・元自治省の上村章文氏。

今回の参加の動機は上村さんのブログをみて、忌憚のない意見に共感を覚えたから。http://uemuraakifumi.com/machi/numazu/1329/

第1回目:「都市計画とコンパクトシティの理念や枠組み」

彼は、まちの再生を議論し合う前に歴史的経過、国の政策や、都市計画、法律・条例等がどうなっている
のか等、基本的なことを学び、そして町のあるべき姿をみんなで考え、提言していく人を育てていこう
というもの。

このような講座には仕事柄よく参加するが、地元でこのテーマで「自分たちのまちの現状・課題、
そして今後について」学べる機会があるのはすごいことだと思う。

それも講師は現役のその道のエキスパートである。

2時間半の講義と質疑は真剣そのもの。

商売をされている方は、「この町で頑張ってやっていこうとこだわっている人に限って、
厳しい状況になっていく。この町に関わることで、どんどん悪くなっていく。
ちょうど歯車が逆回転しているようだ・・・」

「統一したビジョンがないままに行きあたりばったりに進んでいるかのよう。
それは総合的な戦略のなさが原因だろう・・・」

町の明確なビジョンがない中での都市計画は、市民・事業者にとっても、
多大な負担を強いるものだと言うことを実感する。

町が描く計画・ビジョンの中で、民間は仕事の戦略を練るが、ビジョンなき都市計画は、安心して、
民間投資ができない、そしてそれがますますまちの閉塞感を生みだしていく。
ちょうどこの状況が沼津市ではないだろうか。

安心して民間投資ができる状況を作っていくことが、行政としての責任であり、
それがひいては市民生活の安全安心を確保することになり、定住人口の増加にもつながり、
市税収入の増加にもつながっていくことにもなる。

駅に降り立つと、真ん前に大きく朽ちているビルが目の前に飛び込んでくる。

公共施設・インフラの老朽化問題も既に現実のものになりつつある。一定の開発は必要であっても、
財政的な状況は高齢化社会を迎え、厳しくなるのは当然。

この状況はどこの自治体も抱えている状況だが、すでにその財源的見通しに取り組んでいる自治体と
沼津市のようにまだとりかかれていない自治体では、今後の財政運営において、
市民の重荷に大きな違いが出てくるだろう。

国の目指すコンパクトシティとは、高齢化社会の中で生き残れる政策として掲げているものである。
その一つには、行政経費の増加を抑制するためのである。

今までは郊外に分散していた公共施設を、中心に戻していくことは、利便性もあるが、
距離的にも維持管理にもコスト削減に繋がる。

公共交通政策も高齢化を迎え、重要な政策になっていくだろう。

2013.10.17

第10回沼津市議会定例会 最終日

10月16日(水曜日)24年度決算審査を含めた大事な議会が終わった。

9月13日からおよそ1ヶ月間の長期にわたり、本当に緊張した連続であった。その間は議会準備
に没頭し、町内の行事にも地元神社の祭りにも一切参加せずにこの議会を迎えた。

参加しないと言うよりは、全く余裕がなく、準備不足のまま議会を迎えたくなかったから。
でも反省す
ることは山ほどある。

失敗も数多く、決算審査も心残りのことばかり。

最後に、一般会計の反対討論においては、改めて原稿を書き直した。

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平成24年度 一般会計決算反対討論

 未来の風を代表致しまして、平成24年度一般会計決算に対して反対の討論をします。

平成24年度、一般会計歳入決算額は736億4478万9千円。

歳出決算額は717億7396万2千円となり、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は
16億3279万2千円でした。

一般会計の決算額は、前年度と比べ、歳入2.6%、歳出2%とふえました。

まず歳入をみると、その根幹となる「市税」は、その全体としては、決算額(収入済み額)
356億6120万6千円で、前年を3億260万4千円下回る結果となりました。

 自主財源の市税(0.8%減)の個人市民税は年少扶養控除等が廃止されたことによる増加があり、
法人市民税は一部大手製造業の回復により若干の増加をみました。

しかし、、固定資産税は評価替年度を受けた中で、景気低迷による償却資産の設備投資も進まず、
前年度と比較して6億4千万円(4%)の減となりました。今後3年間はそれがベースで当面続く
とみるわけで、自主財源の基幹的税目がこのような状況は、今後の財政運営において厳しい状況で
あると言わざるえません。

 依存財源である国庫支出金は12億円11.6%の増です。

その主な要因は土木費の社会資本整備総合交付金の増です。

これは駅周辺総合整備事業の一環である新キラメッセの建設です。それに伴って、市債も前年度に
比べ、13億円増え20%の増。

新キラメッセを含めた駅周辺総合整備事業の総額は約70億円にも及び、新キラメッセに45億円。
その借入は25億円にもなっています。

 

また、前年同様に退職手当債の6億円、そして臨時財政対策債を借入可能額一杯借りて23憶5千5百
万円です。

つまり、市税収入が落ちて、基金残高も減って自主財源が減り、駅北拠点の新キラメッセを建設する
にあたり、市債で賄うしかなかった状況があります。

そして一般財源の確保に土地開発基金の条例改正をせざる得なかったのでしょうか。

 今回、特に指摘しておきたいことがあります。

財政力指数が悪化しているにもかかわらず、他の財政数値が良くなっている状況があります。

地方交付税算定において、基準財政収入額が低下し、財政力指数の低下を招いています。それが普通
交付税の増額要因になっています。

又それに加えて、臨時財政対策債の借入可能額を拡大し、24年度の標準財政規模を大きくする結果と
なりました。

 決算審査において、この標準財政規模が拡大することによって財政指標が良くなるというのは、本来
の財政状況の実態を必ずしも明確に表していないという矛盾を決算委員会において指摘させていただ
きましたが、その一つには実質公債費率や将来負担比率です。

この二つの指数が好転したことは、財政の状況がよくなったからではなく、隠れ借金とも言われて
いる臨時財政対策債の借入可能額が大きくなったことが要因として挙げられます。

また借金の元利償還金の大きさをはかる公債費比率が12.6%から11.5%に改善されていますが、
これも同じ理由によるものです。

 

繰り返すようですが、臨時財政対策債や普通交付税は財政力指数が悪くなるに伴って、その借入可能額
が増加し、普通交付税が増加する、それらが標準財政規模を大きくし、結果として将来負担比率や実質
公債費比率の数値を良くしていると言うことは、財政実態が悪くなれば、各種の指標が良くなるという
相反する結果をもたらしているわけです。

決して財政指標の数値がよくなったことが、財政状況がよくなったことに繋がっていないということです。

 ひとつには、起債残高の増加です。24年度の残高は732億7944万3千円になり、前年よりも11億5695万
3千円も増加しています。

この残高に占める臨時財政対策債や退職手当債を含めた特例地方債は4割を占めています。

その状況は、地方財政法第5条・地方債の制限、地方公共団体の歳出は、地方債以外の歳入を持ってその
財源としなければならないと掲げています。

合法的であるといえども、本来の意味から考えると、好ましい借金とは言えないものです。

国による財政政策とはいえ、自治体の財政運営に大きくかかわるこの状況は、やはり、自治体自身が
このような財政運営に対して、やはり改めて考えるべきだと思います。

 二つめには、基金の減少があります。

前年度の現金残高は39億383万2千円あったのが、24年度は29億434万1千円と10億円減少しています。

これは、一つには駅周辺総合整備基金の減少です。

毎年、開発公社からの買い戻しの財源になり、24年度はおよそ12億円が支出され、その債務負担は
39億円にも上がるのに、基金の現金残高は10億円を割っています。

また新キラメッセ建設の財源確保のために土地開発基金の条例改正をして、基金の取り崩しをした
ことが大きかったと思います。


また、毎年のように基金残高の不足を指摘されている財政調整基金。この基金への積み増しは、
24年度においても全く出来ませんでした。

その一般的な目標額は標準財政規模の5~10%と言われているのに、その半分も満たしていない状況
は何と説明がつくのでしょうか。

東南海地震がいつ来てもおかしくないと言われている状況、異常気象によるゲリラ豪雨、万が一の
災害に備えるための基金さえ積み立てができない状況に、果たしていざとなった時に市民生活の安全
安心を守るとができるのでしょうか。

24年度決算は、改めて、駅周辺総合整備事業が市民生活へ重くのしかかってきている状況が、浮き彫り
になったのではないでしょうか。本来、市民生活の安心安全を守るべき立場の沼津市の基本的なことが崩
れてきていると言えないでしょうか。

何が市民の為に最優先されるべきなのか、少子高齢化が進み、生産年齢人口が縮小し、自主財源の基幹的
税目である市税が低下している状況は、今後の財政運営において本当に厳しい状況であると言わざるえません。

この厳しい現実にしっかり向き合っていただきたいと思います。

よって、認第7号平成24年度一般会計歳入歳出決算の認定について反対します。

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