山下ふみこオフィシャルブログ

2015.01.21

香貫山の公園遊具の設置について

 香貫山の香陵台公園の中にある遊具の老朽化について、26年度は公園施設長寿命化事業の一環として進められている。
今回問題になったのは、「滑り台の撤去と新設」について、まずはその必要性と設置場所について住民から疑問があがったことが発端である。

老朽化した滑り台の撤去と新設にあたって候補となった場所は、沼津市が眼下に眺望できるこの場所に設置するというのが当初の計画であった。
移設する場所は、高齢者も車いすの方も訪れる景観地点。そこに滑り台が来れば、障害物になってしまう危険性があると指摘。
そして、新設にする必要性や移設する場所について、普段この山に登ってくる方々を中心とした住民と行政で話し合いが昨年から始まった。

国土交通省は平成26年7月に「遊具指針」&「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」について、自治体の公園管理者等に対して通知した。これによって必要な安全措置が講じられ、都市公園における遊び場の安全性がより高まっていくことになる。
今回の問題も、遊具の新設は国の補助金条件として、新設の場合に限るということであり、その条件でなければ撤去も新設費用も補助されないという。単に老朽化遊具の補修では補助金が下りないというもの。
では、補助金のために、補修できるものでも新設にしてしまうのかという疑問。
香陵台公園の遊具の全体計画とそのコンセプトはどうなっているのか。
一つ一つ問い質していくと、そこには大きな課題があった。つまり住民不在の計画であり、遊具の安全確保だけに終始する行政側の都合と工事の発注期限の問題があった。

上の写真は滑り台工事1/17の時の状況。既に移設場所は昨年からの話し合いの中で合意点を探っていった。遊具の場所は1個所にまとめることで、遊び場の確保と広場(空間)の確保の住み分けができ、安全確保にもつながったのではないだろうか。

次の課題として、滑り台の撤去がされた跡地の問題が浮上。今まで香貫山の大きな問題の一つに、駐車場不足が解決されないまま今日に至っている。当初は駐車場スペースとして考えなかったために、記念碑や植栽の位置が、今となっては駐車場の確保に支障が生じている。

しかし、行政は木を伐ることに対して住民感情を余りにも意識しすぎるために、雑木を始め全ての樹木を伐らない前提では何も課題は解決できないという現実が立ちはだかっている。
駐車場スペースを少しでも確保するには、お金をかけずにどうしたらいいのか、今また住民と緑地公園課で現場での話し合いがもたらされている。

昨年からの一連の状況を考えると、住民の要望と行政側の考え方の合意点を見いだしていくこの過程こそが大事だということを痛感する。
これこそが市民協働の考え方である。住民との合意形成を図っていくことは手間で時間もかかるが、こういう丁寧な過程を経ることが双方にとって、お互いの信頼関係を築く一歩であり、より良い解決策が見つかると実感する。

確かに市民にとって、行政の手順や考え方について理解できないことが多々あり、憤慨したり、納得したりする中で、今後どのような対話をもって進めていくのか、期待を持って関わっていきたい。
また、住民にとって自分たちが当事者として、より多くの仲間の意見を反映できるようにと自覚していることが素晴らしいと思う。是非、こういう方々の参画を無駄にしないでほしいと願わずにいられない。

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