山下ふみこオフィシャルブログ
2017.03.29
こども療育センターみはら園in 富士市
就学前の肢体不自由児の子どもや発達障害のある子どもが、安心して、個々の状態に応じた療育を受けることができるとしたら、そしてそれがどの地域においても同じ質の療育が受けれるなら…そんな親の思いを聞く機会が増えている。
そんな中で富士市議の小沢さんの案内で、保護者の方と一緒に富士市にある「こども療育センターみはら園」に見学に行く。昨年、なないろの風の視察で伺い、所長の理念や施設の運営について感動をし、今回その取り組みについて伺った。
画期的なことは、園ごとに地域でその子どもに合った保育ができる人材育成をしているので、みはら園だけに集中しなくても、地域で同じ質の療育保育を受けられるようなシステム体制を作り上げてきたこと。
かつては、発達障害の子どもが増えていく中で、「みはら園」に申し込みが殺到したが、定員がある中で全員を受け入れられない状況があった。
しかし、今は各園に療育相談の専門スタッフが訪問し、その園の集団の中で子どもの様子を見ることで、目の前にいる発達障害の子どもに対する指導や助言を、現場保育士だけではなく、他の保育士や園長等にも一緒に関わってもらう。
つまり、情報の共有化を図ることで共通認識を持ち、園全体が発達障害の子どもに対して受け入れられる体制づくりを行ってきている。そうすることで保護者にとっても兄弟が同じ地域の園に通うことも可能になるので、保護者の負担軽減にもつながっている。
此処の療育センターは、1F「みはら園」では障害児療育事業を行い、
2Fの[療育相談室」は理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、保健師、保育士、心理判定員等の専門職でエキスパートが11人常駐し、常に子供の成長期に関する発達状況等の不安軽減や適切な療育を行うために早期療育事業を行う。
運営目標:心身の障害のある就学前の児童を受け入れ、個々の状態に応じた療育を実施。
支援目標:保護者の養育上の不安解消を図るとともに子どもとの関りに見通しが持てるように支援
対象児童:3歳から就学前の、発達に遅れやつまづきをもつ幼児を対象とする。受給者証の取得。
各部屋は子どもの発達状況によってクラスが分かれている。
体育間や機能回復訓練室もあり、専門職員がつく。
3歳児から5歳児で定員は60名。
支援形態:発達の送れ、つまづきの内容、状況を考慮して、異年齢にわたる縦割り構成を基準に7クラス。
肢体不自由児のクラスと発達障害の知的クラスは障害の違いから動き方が全く違うので、同じクラスでは危険が伴うので別クラスになっている。
また、保育士は園児の様子を日頃から観察をし、その発達段階の状況を把握していく必要があるので、同じ保育士が担当する。
療育相談室の活動:医療。保険、福祉、教育等の関係機関と綿密な連携を図りながら療育を進める。
下の写真はOT,PT,ST,発達相談員、心理判定員による評価や訓練、相談等を行う部屋。
おもちゃも木を使ったものが主流になっている。