山下ふみこオフィシャルブログ

2018.06.05

高尾山古墳を守る会の受賞

本年度 第19回和島誠一賞を受賞!!

「高尾山古墳を守る会」は団体部門で受賞者として選ばれました。

 和島誠一賞は、2000年5月に設けられた賞です。文化財保存運動の先駆けをなし、また大きな足跡を残した考古学者・故和島誠一氏を記念した文化財保存の賞です。
和島氏は考古学に科学的精神を啓発され、文化財保護思想の普及を広く提起し、また積極的に実践を行ったことが高く評価されています。
文化財保存全国協議会では、このたび和島氏が遺された文化財保護思想の遺産に深く学びながら、21世紀に文化財保護、活用および普及がさらに飛躍的に発展するという期待を込めて、「和島誠一賞」を設け、遺跡保存に顕著な力を果たしている個人と団体を表彰しています。(画像クリック→拡大)

高尾山古墳

https://yamashita.fm/blog/2015/06/6378/
2015年6月議会に補正予算で道路事業費として5100万円が古墳埋蔵文化財発掘調査の費用として計上されていた。
行政側の当初の説明は単なる調査だということで、これは道路を作る為の予算だということだったが、、実はそうではなかった。調査は記録保存の「全面発掘」を名目に古墳を全て削って行く調査だった。削ってしまってから、もし何かが出てきてもそれは後の祭り。上から順番に削っていくので、道路の平面まで壊してしまうことが分かったのだが、その時点ではすでに古墳はなくなる方向で動いていた。
6月議会の補正予算の採決では、予算に賛成21:反対6で、この古墳は調査名目で消えてなくなる運命にあったのだが・・・

写真は補正予算案の採決の様子。
賛成のための議員21人は起立している。賛成多数で古墳調査費は可決したのだが、そのあとで、栗原市長は調査費の一時停止と有識者会議の開催を表明した。
それから事態は大きく方向転換をしていくことになったのだが、その過程において一筋縄ではいかなかった。
市民団体の粘り強い保存運動と歴史学者の磯田道史さんや全国の保存団体が動き、そして国交省が動き、保存の方向に大きく変化をしていくことになっていった。その経緯は後に磯田さんも本に書かれている。