山下ふみこオフィシャルブログ

2020.05.30

我入道と造船所

狩野川河口の左岸側に位置する我入道。漁村の雰囲気を残すこの地は、文学者、芹沢光治良が生まれ育った場所でもある。
私が中学生のころ、芹沢光治良の「人間の運命」を貪るように読んだのが、芹沢光治良を知るきっかけで、多感な時期に彼の作品に出合い、中学生のころは勉強もしないで、よく彼の作品に夢中になったことを今でも鮮明に覚えている。だから、私は我入道のことが気になるというか、此処に住む人たちのよそ者を受け入れない頑なところはあるが、実は情に厚い人たちである。

今日は狩野川河口にある魚市場の対岸の造船所に行ってみる。ちょうど我入道の先端にある。昭和26年からの造船所は、かつては水上バイクやレジャーボート等の保管もしていたらしい。こんなに便利なところにあり、そのすぐ近くには、海水浴客でにぎわっていたという遠浅の海が広がっている。ボートをもっている人たちにとって、此処は最高の場所かもしれない。

かつては海の家もあって賑わっていたという我入道の海岸。此処は中心市街地から車で10分ほどで来てしまう天然の海岸線で遠浅の海は、干潮時はずっと沖の方まで砂浜が続く。駿河湾の向こうには夕方になるとサンセットが美しい。
延々と続く遠浅の海岸を何故海水浴ができる浜辺にしないのだろうか。何とか、此の浜辺をかつての海水浴ができるようにできないだろうか。既に水の設備はあるというし・・・
そして駿河湾の左側には魚市場があり、その先には富士山が見えるが、今日は残念ながら雲に隠れてしまっている。

我入道海岸の近くには八幡神社が祀ってある小高い山があり、そこからみる360度の景観がまた美しい。
この小さな山は、海底火山の噴出物が堆積してできた山(不動岩)だという。狩野川の河口に鎮座している八幡さんは69段の階段を上って神社に到着。今では我入道の地元の方々の氏神様として、地域の安泰と発展のため、また家内安全・盛業繁盛のために祀られている。

八幡神社の隣には不動尊が隣り合わせにある。ネットで調べてみると、「無病息災・家内安全・大漁祈願等の祈願をします。午後6時半から護摩神事、午後7時から火渡り式を行います。 火渡りとは、清めた塩山を踏み、熱した炭を敷き詰めた上を裸足で歩くことにより、浄化、治療、身を清める修験道の行法のひとつです。」と書かれている。今でも行われているのか、今度、地元の方に聞いてみよう。
↓ 八幡神社                          ↓不動尊神社

地元の漁師さんは此処から船を出して漁に行く。此処ではよく太刀魚が釣れるらしい。
毎朝漁が終わるとここに漁師さんたちや地元の方の寄り処になっていて、此処での会話がまた楽しいひとときである。
釣り船も此処からお客さんを乗せるし、我入道の渡し船の船着き場もこの近くにある。

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