山下ふみこオフィシャルブログ
2020.07.11
浪人川流域の内水対策 その2
今まで浪人川の排水機場があることから、冠水による心配はなかったのだが、ここ2年程、急激は降雨量によって、ポンプが稼働していても、冠水の危険は増大している。
もちろん昨今の気象変動による影響も大きいが、この半世紀の都市化の進展によって、土地利用が大きく変化した。農地が埋め立てられ、遊水機能が減少した。流域全体の土地利用の変化によって、流出係数が変わり、流出量が増大している。
昨今の状況は、狩野川の水位が上昇すると、支流の浪人川から排水しきれずに内水被害が発生しやすい状況がうまれ、それがこの2年の間、特に住民の危機感と不安は高まっている。
そして、さらなる不安材料が実はある。、2号ポンプは昭和38,39年製で、既に60年近く経過しているので、オーバーホールによるメンテナンスは欠かせない。しかし、今後は部品交換の必要が生じても、最悪の場合、修理できなかったりする可能性も出てくる。60年も経過していれば、部品自体なくなっているだろう。だから、排水機場の問題は更新したくても、1トン1億円もかかる施設費は、高額な予算の問題や更新するには土地のさらなる確保もあり、非常に困難を要する。
だとすれば、拡大する被害に、浸水域の住民はどうやって対応すればいいのだろうか?
↓下の写真は昨年の台風19号で、増水した狩野川の水位が上がり、浪人川の水量が狩野川に排出できず、旧電車道が完全に冠水してしまった状況。避難するにも、あっという間に増水したため、近隣住民は避難所に避難できなかった。
↑の写真は、昨年10月の台風19号の時の冠水です。
この時は東日本を中心に甚大な被害をもたらし、狩野川では本流の堤防決壊や氾濫はなかったものの、沼津市大平地区など支流域で内水氾濫が相次ぎました。私たちの住む日吉・山王前においても、報道等はされなかったものの狩野川の水位が上昇して、支流の浪人川は排水しきれずに、一気に内水被害が発生し、逃げ遅れてしまった人がいました
↑の写真は7/5の停滞した梅雨前線の影響で、一気に増水しました。
今年7月5日には梅雨前線の停滞により長雨が続き、排水機場の問題はなかったものの旧電車道は冠水し、山王前のマンション地下駐車場に流れ込み車が水没しました。
↓の写真は、1号機、2号機のポンプの撮影。
実は台風19号の時に ポンプが稼働中に停止した原因について
ポンプがオーバーヒートで止まったと言われていたが、正確にはエンジンの冷却水管路にエアーが混入し、冷却水が循環しなくなったため冷却水水温が80℃に上昇したためオーバーヒートの保護回路(サーマルスイッチ)が作動してエンジン停止となった。サーマルスイッチは5分ほどで復帰するが、エアー抜きを行って正常に戻るには時間がかかる。
エアー混入の原因は不明であり抜本対策はできないので、修理技術者を30分以内に急行させる措置で対応という。しかし、一旦数分でもポンプが停止すれば、ゲリラ豪雨に対応できず、一気に水は旧電車道に流れ冠水被害に繋がる。