山下ふみこオフィシャルブログ
2020.10.22
令和元年度決算の一般会計反対討論
一般会計の令和元年度の決算審査は10/5~10/7までの3日間。↑写真風景は歳入(収入)は、全所管課が関係しているのでこれだけの職員と議員は14人(28人中)で審議されます。また歳出(支出)は所管の部ごとに審議されます。
★★★私の一般会計における反対の意見
歳入について
令和元年度の決算の状況は歳入総額は 737 億 954 万 6000 円で前年度と比べ 6 億 608 万 9000 円の増です。
これは、地方特例交付金のうちの幼保無償化による単年度だけの子ども子育て支援臨時交付金等で前年度より2億9000万円の増、普通地方交付税の2億6000万円の増及び幼児教育・保育無償 化などによる子育て支援事業や、小学校冷房設備事業などの財源 として国庫支出金が前年度と比べ、9 億 3000万円の増となったことが主な要因です。
また、減額となった主な要因は、地方消費税交付金は前年度の消費税10%を受けて2億9000万円の減となったことや臨時財政対策債が前年度より1億6000万円の減、また沼津駅周辺総合整備基金や財政調整基金及び土地開発基金等の繰入金が約5億円の減となる。
市債残高は約 684 億 7000 万円で前年度と比べ約 8 億 7000 万円減となり、平 成 25 年度以降、7 年連続減となっているが、臨時財政対策債の占める割合が、増加傾向にあり、これは事業債の借り入れをしたくても借り入れができにくい状況が進んでいるといわざるえない。
以上歳入合計は6億円の増となったものの、一般財源においては2億2600万円の減となり、一段と厳しい財政状況が進んでいる。
歳出について
義務的経費は扶助費の増加により7億3000万円の増になった。
その内容は人件費は年々抑えられ前年度より5000万円の減、扶助費は前年度より9億5000万円増のうちサービス利用者の増加に伴う自立支援訓練・介護等給付費の増が1億9000万円、児童扶養手当の支給回数変更に伴う1億9000万円の増や医療費の増に伴う生活保護費の増が2億3000万円が主な要因です。
公債費は年々減少傾向になっているが、これは臨時財政対策債の借入限度額が減少し続けていることによるものである。
投資的経費においては3億4000万円の増は、小学校施設空調設備整備事業の6億6000万円が主な要因で、その他の普通建設事業費は減額になったものが多く特に単独事業費4億5000万円の減額になっている。
土木費国庫補助金の社会資本整備総合交付金における国の配分を見ると社会資本整備総合交付金(4)と防災安全交付金(6)の割合は、4 対 6で推移しているが、沼津市の場合はその逆。つまり建設事業において鉄道高架事業に重点されているために、老朽化対策や防災安全事業への予算配分が少なく、これらの事業にしわ寄せがきているのではないだろうか。
次に物件費・維持補修費及び繰り出し金、補助金等の消費的経費は3億円の減となっている。
また財政調整基金への積立金は前年度より3億円の増となっている。
財政指標について
特に財政の 硬直性を示す経常収支比率からみると、地方消費税交付金が減少したことや、生活保護費を初 めとした扶助費の増や、特別会計の繰出金の増など、経常経費に充当しなければならない 一般財源分が増加したことにより、前年度より 1.7 ポイント上昇し、88.9%となった。これをさらに一般財源である臨時財政対策債を除くと92.4%となり、一段と財政の硬直化が進んだといわざるえない。
自治体の財政力の強さを示す財政力指数は、0.964 から 0.961 へと 低下している。
さらに実質単年度収支がマイ ナスの 8億円で、実質収支比率が 今回 8 年ぶりぐらいに 2.3%と3% を下回った。類似都市平均 では 3.8%と比較すると低い状況にあり、望ましい範囲も下回っている。
つまりこの状況は剰余金が少なくて翌年度の財政運営において不測の事態が生じた場合、弾力的な対応ができない状況と一般的には言われ、財政指標において全般的に厳しい傾向にきているといわざるえない。
鉄道高架事業等について
令和元年度、一段と厳しい財政状況の中で、土地収用法に基づく手続をとり、令和元年 9 月に静岡県収用委員会へ裁 決申請及び明渡裁決の申立てを行っている。土地収用法に基づく手続については、新貨 物ターミナル土地収用関連事業費で、裁決申請に必要な土地物件調査、調書作成にかかわ る委託料や静岡県収用委員会事務局への負担金、これは繰越となったものの、これらが決算審査で明らかになる。
高齢化が加速し、社会保障費がかさみ、税収の基本となる市税収入は減少傾向です。今後、公共施設 やインフラ整備、道路や上下水道、橋梁等の老朽化対策、やるべき事業は山積みの中、またさらに追い討ちをかけるように毎年全国各地で自然 災害が頻発し甚大な被害が発生している。
まずは、地震や自然災害から住民の命を守る ための施策が最優先されなければならない昨今の状況にそれなのに、防災安全事業よりも 高架事業だということについて、本当に住民が安心してこのまちに住んで幸せと思える施策以上に優先すべき事業がなぜ高架事業なのか、今回の決算審査においても理解ができま せんでした。
白隠さんが誕生した風光明媚な穏やかな地域に、そしてそこに先祖代々住み続けている順僕な住 民に強権をかざし強制収用までして取り組む事業なのか。30 年経過しても、いまだに取 り組み続けようとしていることに今回の決算審査で限界が見えているのに、見ようとしな いこの状況が、今回の決算審査であったと思う。
以上が、私の反対意見です。