山下ふみこオフィシャルブログ

2021.10.23

7/3の豪雨による障害者の引っ越しNO1

7/1~7/3にかけて、梅雨前線による豪雨は沼津市において今までかつてない被害をもたらした。黄瀬川大橋の陥落をはじめ、1家屋が流出、床上浸水157件、床下56件。

今回、床上浸水した地域は主に沼川流域で、愛鷹観測所の7/3の最大日雨量は316mm、1時間の最大雨量は70mm。これは静岡県の資料からみると、愛鷹観測所が昭和54年から観測を始めて、観測史上最も大きかったといえる。

これほど沼津市においてはかつてない水害被害であったにもかかわらず、沼津市は災害対策本部を設置せず、その前段階の災害警備本部を立ち上げたものの7/3の夕方には被害状況の把握ができていないにも関わらず、雨が止んだのでこれ以上の被害拡大はないとして組織体制を閉じてしまった。
これによって被災した高齢者や障害者の方など自力では災害処理や引っ越しなどできない人は、社協の開設したのボランティアセンターに頼らざるえないわけだが、その存在さえ知らない、または頼って行けない取り残された方々がいた。

来ならば、沼津市が災害対策本部を立ち上げ、行政主導で全ての被害状況を把握し、その支援を社協のボランティアセンターと一緒になって支援の見通しがつくまで対策本部を立ち上げておくべきだったと思う。

因みに富士市は7/2の夜には、被害の拡大が予想されると災害対策本部を立ち上げ、翌日には被害状況の把握を数日間かけて行っている。災害対策本部を閉じたのは、実質的には社協の災害ボランティアセンターが閉じるまでは開設していたという。

↓写真は原西部の7/3の状況

前置きが長くなってしまったが、私の地区でも床上浸水(7/3)した身体障害者宅があり、10月に入ってやっと引っ越しできることになった。
市営住宅を探したが、車いす対応になっている団地はなかった。昨今の豪雨は予想をはるかに超えている。7/3の豪雨の時、ひとりでは避難もできず、避難所には彼の利用できるトイレもなく避難場所をどうしたらいいのか途方に暮れていた。
これからのことを考えると彼にとっては引っ越しすることが最善の方法であった。
7/3以降、私たちもケアマネも彼の引っ越し先を探したが、市営住宅には車いす対応の部屋がなく、入居するには改修等も必要であり、ヘルパーさんやコミュニティも変わるため躊躇せざるえない状況であった。

それから9月に入ってケアマネさんが県の借り上げ住宅で障害者用住宅を見つけてくださって急遽引っ越すことになる。

しかし、引っ越すには多くの事前手続きがあり、障害者にとってそう簡単ではなかった。まず連帯保証人の問題(身内がいない者にとって大きなハードル)、緊急連絡先、県営住宅の入居手続き(敷金納入・駐車場料金前払い・鍵の引き渡し等)車椅子では到底自分ではできず、ケアマネや私たちが手伝うのだが、其処にもまた壁が立ちはだかる。

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