山下ふみこオフィシャルブログ

2023.12.15

11月議会最終日

12/15(金)今日は議会の最終日です。各委員会で議論された議案に対して、最終的にはこの本会議場で反対討論、賛成討論がされて採決がされます。

最終日は未来の風は4本の議案に対して反対をしました。全て可決 賛成23人:反対4人(未来の風2人&共産党)

議第53号 特別職の職員(市長・副市長・教育長)の給与に関する条例の一部改正(ボーナスの値上げ)
議第55号 市議会議員の期末手当に関する条例の一部改正(ボーナスの値上げ)
議第60号 地域下水処理施設条例等の一部改正(水道・下水道料金の値上げ)
議第61号 令和5年度一般会計補正予算(特別職・議員の期末手当値上げの補正予算を含むため)

議第60号「沼津市地域下水処理施設条例等の一部改正について」反対の意見を述べます。

本条例の一部改正の内容は、来年7月から、上下水道の料金を値上げしようとするものである。

【上水道使用料】
平成22年度から14年ぶりの料金改定で来年7月から値上げをし、その半年後にはさらに値上げをするものです。一般家庭の平均的な使用水量で換算すると、最終的な平均改定率は35.9%値上げ。
水道料金は1か月670円、年間8040円の値上げ
(水道料金1,610円/月→1,950円/月→2,280円/月×12か月=27,360円/年(最終値上げ後)←19,320円/年(現在)

【下水道使用料】
平成31年度以来5年ぶりの料金改定で平均改定率は20.5
下水道料金は1か月で490円、年間5,880円の値上げ

【一般家庭において上下水道料金あわせて】年間13920円の値上げ!
(下水道料金2,600円/月→3,090円×12か月=37,080円/年(値上げ後)←31,200円/年(現在)

水道料金+下水道料金(現在)50,520円/年(4,210円/月)→(値上げ後)64,440円/年(5,370/月)

今回の値上げの説明において、水道事業においては人口減少による給水収益の減少と水道施設の老朽化が進み、その更新や耐震化を進めていかなければならないとしている。

算定期間は令和6年度~令和10年度までの5年間であり、あくまでもこの5年間においては安定供給を可能とする経営状況となる見込みというだけの今回の改定です。(つまり令和11年度はまた値上げってこと?)

↓グラフは下水道普及率(%):下水道普及率は62.3%。全国平均81%に追い付くには約20年かかる。
経費回収率の低い要因:狩野川左岸処理区など処理場が分散していることによって汚水処理費用が割高になっている状況はそもそもこれは当局の整備計画の根本に要因

下水道経費回収率グラフ

【国交省・下水道事業の下水道普及率】令和4年度末(下水道処理人口普及率)(訂正12/18)
沼津市62.3%、静岡県65.5%全国81.0% 

沼津市は今もって普及段階であり、全国平均に追い付くには、1年間で1%の普及率を見込んでいるという当局の計画からは、全国平均に追い付くには約20年かかる計算になる。

普及段階にある下水道の経費回収率は低く、今回の値上によって5年間の算定期間において75%(R3末67.2%)まで上昇することが出来る見込みから経営状況の改善を図れるというものであり赤字解消には至りません


******沼津市の下水道事業の根本的な問題******
経費回収率の低い要因として、狩野川左岸処理区など処理場が分散していることによって汚水処理費用が割高になっている状況は、そもそもこれは当局の整備計画の根本に要因を見い出すべきです。だから、経費回収率が低くならざるえないのを使用料値上げによって市民に負担を求める理由にはならないと考えます。

以上に加えて指摘したいのは,現在の経営状況も含めて当局の説明は、全体として経営の健全化という点で、方向性としては理解できるものの赤字の打開策や手段が明確に見えていません。またコロナ禍からの経済活動は回復傾向にあるというものの回復ベースは緩やかなものにとどまっている一方物価は高騰しています。この時期に、生活の根幹である水道・下水道両方の値上げに踏み切るのは市民生活に与える多大な影響を考えた時に認めることはできません。

以上の点から、本議案に反対する意見とします。