山下ふみこオフィシャルブログ

2024.07.20

健康診断、児童生徒のプライバシーに配慮

文部科学省は122日、全国の教育委員会などに対して通知を発出し、学校で実施する健康診断について児童生徒のプライバシーや心情に配慮した環境整備を整えるよう求めた。健診時には体操服やタオルで身体を隠せるようにしたり、他の児童生徒に結果が知られないよう配慮したりするよう、具体的な対応を示した。

 健診時の児童生徒のプライバシー保護を巡っては、同省は2021年に留意点をまとめ、全国の教委に改善を求めていた。今回の通知では、さらに詳しく具体的な対応や服装などについて方針を示した。

 通知では、
男女別に検査・診察を行う児童生徒の体が周囲から見えないよう、囲いやカーテンなどで個別の検査・診察スペースを用意する
養護教諭を除き、児童生徒と同性の教職員が立ち会う
会場内の待機人数を最小限にした上で、他の児童生徒に結果が知られないよう注意する

 さらに健診時の服装に関しては、児童生徒が体操服やタオルなどで体を隠せるようにするなど配慮を求めた。一方で正確な検査を実施する観点から、必要に応じて医師が体操服などをめくり視触診することや、体操服の下から聴診器を入れる場合があると、児童生徒や保護者に対して事前に説明するよう記した。

 また学校医や各自治体の医師会と、児童生徒の服装をはじめ、具体的な検査・診察方法などについて協議し、共通認識を十分に図るよう呼び掛けた。

静岡県教育委員会も文科省の通知を受けて、2/20に県内各市町へ健康体育課長 名で「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境 整備について」通知を出している。

それを受けて、市教委も4/8に各学校を通して父兄にお知らせを出している。にも拘らず、各学校と校医の考え方(方針)によって、学校の健康診断には大きな対応の違いが出てきてしまった結果、学校に行けなくなってしまった女性生徒が少数、たったひとりだからと言って見過ごしていいのだろうか?

7/19の記事を見て改めて考えている。沼津市内の中学校で起きた事件は6月の事。それ以降、市教委とも県教委とも話し合ってきている。どちらも真摯に耳を傾けて聞いてはくれたが、県教委は市教育委員会へ健診における検討を再度指摘、教育委員会の判断ではなく、各学校長と校医による考え方という事で、其々の縦割りの範囲の中で、決定的な判断をどこも下せないでいる。

事の発端:
6月に私の処にも中学生の特別支援級にいる女の子の親から、下着も体操着も外して上半身裸で健診を受けるのは、人権侵害ではないかと抗議の電話があった。市教委に確認をすると、当初の説明によるとその子だけという話だった。
後日、市教委の説明によると、その中学校では、1年生女子は全員下着も体操着も外して健診をしたという。
校医の処に、市教委と親が説明を聞きに行ったところ、より的確に健診をするためであり、特に脊柱側弯症を確認するためだという。
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その子はそれがきっかけで学校に行けなくなってしまったとも聞いている。
学校によって、健診の際の下着の判断は、校医との相談によって決めるので、統一対応にはなっていない。
しかし、文科省も県教委もそこは具体的な指示にはなっていないが、そういう事も含めて通知を出している。
いくら個室とはいえ、学校健診の名のもとに、下着を外して診るという行為が果たして許されるんだろうか?
中学1年の女子生徒が「嫌なのに、いやだ!」と言えない同調圧力を学校側がかけてしまっていなかっただろうか?
この問題は他市だけのことではない。
その発達障害を抱えた生徒に健診をする前に、理解を求めて丁寧な対応をすべきであったろう。まして、とてもナイーブな子だからこそ「いや」だと声を挙げたときにも、もっと合理的な配慮をすべきであったと思う。
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親御さんは今回のことについて、学校側に謝罪を求めている。

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