山下ふみこオフィシャルブログ
鉄道高架
2014.08.31
鉄道高架事業と貨物駅
JR沼津駅の鉄道高架事業をめぐり、県知事は8/29、JR貨物の社長と会談したと報道があった。
しかしその内容を見ると、知事の高架を推進したいがための屁理屈しか取れない。
本当に必要だと言うなら、沼津市民にとって、本当に犠牲を払ってまでもやる事業だと、その論拠を示して欲しい。
会談後、知事は「防災上の観点から沼津駅の重要性を初めて知った」とコメントがあった。今まで,貨物の輸送量の観点からしか見ていなかったが、新たな価値を貨物駅に見出したというもの。
大変おかしなコメントで、県知事ともあろう人が災害時の観点からも検討した結果が、貨物駅不要論に繋がっていたのかとも思っていたのだが・・・
今までのスタンスから大きく方向転換をせざる得ない外部からの圧力が、高架化事業に疑問を持っていた知事が、選挙後に大きく変更せざる得ない状況があったということなのか。
あぁ川勝さん、あなたまでがこの時代錯誤の事業を進めるに至った経緯が水面下で行われてしまったのか・・・
財政的な負担を考えた時に、これからの事業費1400億円、そのうち沼津市分は470億円ともいわれている。この負担に沼津市は耐えられるのか?
その議論も時代背景が毎年変わる中で、何故、財源が大丈夫だと言う根拠がどこにあるのか。
8/29に財政課から26年度以降の財政見通しが送られてきたが、非常に厳しいと言わざる得ない。しかし、肝心の高架事業になると大丈夫だという理屈がどこから来るのか全くわからない。
議員全員に配布されたこの「財政見通し」、この数字で大丈夫だと言う議員が本当にいるのだろうか?
ああぁぁ、県知事がそこまで理屈をこねなければならない高架事業の裏に潜む問題とは一体何か、財政的な問題一つとっても、沼津市民にとっては、相当な重荷を背負う覚悟を強いられることは間違いないのに…
2014.07.29
鉄道高架見直しの記者会見
7/28、静岡県庁で鉄道高架見直しの記者会見を行う。
高架事業を巡って、川勝県知事の発言に対して、メディアが報道する趣旨と実際の知事発言の真意には
乖離があると考えていることから、地権者の代表と市民団体・さわやか沼津2012と未来の風の議員が、
それぞれの立場で記者会見に臨む。
県知事は「自分の任期中には強制収用をしない」という基本姿勢があるからこそ、二期目の県知事選は
高架化見直しの私たち全てが、沼津での事務所、支援者へのはがき、チラシまきについては全面的に
協力をした。
まさかそれを反故にするとは思えないものの、やはり、新聞にプラサヴェルデのオープン時の知事発言は、
メディアそれぞれ取材の取り方の違いはあったもののその真意を測りかねるものであった。
基本的には、地権者たちは県知事や県当局者とは何度も話を重ねているようで、信頼関係は築かれていると
地権者側は認識している。
しかし、この問題は事業の是々非々だけの問題ではないとしたら、大きな権力が動けば、一夜にして
信頼関係など消滅させることもできるはず。
でも、権力に迎合する知事ではないことは誰もが信じているのだが・・・
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その要旨は翌朝の新聞に掲載された。
私は今までの議会質問においてもやはり財政的な見地から、この事業には反対をしてきた。
議会や委員会でこの財政的な問題に警鐘を鳴らしても、多くの市民に知れることはない。
市長も議会も高架をすることによってメリットはあっても、デメリットは何もないとでもいうのだろうか。
本体工事は787億円、工期は15年以上、これだけの大規模な事業であるにもかかわらず、
財政は大丈夫など言えないはず。
今の議会ではそのデメリットが何も論じられていないことこそ、市民への信頼を裏切っていることに
ならないのだろうか。
今最も問題になっている再インフラ整備、つまりバブル期のころに建てた施設等の老朽化の建て替えや
維持管理コストが大きな社会問題になっている。
例えば、三島市のHPを見ると、更新費用の試算をしたところ、60年間に1780億円、年間、29・7億円が
必要という結果になっています。
富士市においては65年の改築計算では3200億円、年間49億円という試算も公表されています。
沼津市においては、そのシミュレーションがされていません。もしやるとすればどれだけの財源が
必要なのか試算が出ていません。財政規模からいえば、2000億円以上になることは想定できる。
どれだけ市民生活に影響を与えるのか、どの自治体にとっても今後の財政運営を考えるときの基本的な
事であるにもかかわらず、そこも議論されていない。
沼津市の衰退は高架ができないから問題だと言うのではなく、沼津市全体をとらえてみれば、地震・津波
対策は待ったなしの状況が厳然としてあるにもかかわらず、20年前に高架事業が必要だとされたことが、
普遍的な市民合意という点では既にあたらなくなっているのに・・・
まずは財政的な見地から、明らかにすべきことが明らかになっていない状況において、進める側はそこを
きちんと説明する責任を果たして欲しいと思う。
今回の記者会見で、私はその点について発言をさせてもらった。
2014.07.22
拝啓、川勝平太知事さま
今日の朝刊に高架事業のことが各新聞に掲載される。7月20日のプラサヴェルデのグランドオープン
記念式典終了後の記者団の取材に答えたものだと言う。
しかし、この発言は市民の政治への失望と不信感を増大させてしまったように思います。
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今回の記事を見て私の友人からメールが届きました。本人の了解得て掲載します。
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拝啓 川勝平太知事 様
県民の皆様のための日頃のお働きに敬意を表します。
このたび、7月21日の各新聞に、知事が鉄道高架の実施を決断したという趣旨の内容が掲載されて
いました。しかし、具体的な決断の中身は何一つ示されていませんでした。
これでは地権者をはじめ沼津市民に対して、具体的な理由も示さず、「キーパーソンに会うとか、
秋に入ったころには、全部の方々に説明をし終える」などと、どういう趣旨で発言されたのか全く
分からず、またどうしてそんな裏話的なことを、公の場でお話をされたのでしょうか。
知事の今回の発言は地権者や高架反対の市民にとっては不安を仰ぎ、推進側にとっては期待をさせ、
このようなやり方は、公正性を欠き、地権者はもとより、私たち沼津市民をも傷つけることになって
しまったと思います。
この高架化は一部の地権者と県知事だけの問題ではありません。高架事業はもともと県事業とはいえ、
沼津市民全体の問題です。
本当に知事が推進すると言うならば、その可能性、事業の見通し、財源の確保、住民への影響、将来への
負担等を、住民が少しでも納得がいくように知事自らの言葉で話すことが最優先されるべきことで
はないでしょうか。それが住民に対する誠意であり、住民は知事に対して信頼を築くステップでは
ないでしょうか。
しかし、今回の発言は、住民の信頼を大きく損なってしまったことは誠に残念でなりません。
また、このようなやり方は、県政に対する川勝知事への期待があっただけに、政治への失望と不信感を
増大させてしまったような気さえします。
今、日本は世界に類を見ない人口減少と高齢化の中で、経済・財政事情は大きく変わり、公共施設や
インフラ整備の老朽化対策が今やっと問題視されてきたところです。
日々の生活に不安を感じている中で、まずは、先ほど申し上げた優先されるべき事柄について、
知事自らが明確に示すことが住民との合意形成を図る一歩ではないでしょうか。
それは地権者でもなく、キーパーソンでもなく、JRでもなく、政治家でもなく、善良な県民である
沼津市民に対して説明責任を果たすことから始まるのだと思います。
そして、今後その信頼を失墜させるようなことはどうぞなさらないように心からお願いをいたします。
2014.07.11
鉄道高架事業が及ぼす財政的な影響
7/11 今朝の静岡新聞に知事は鉄道高架を進めていく状況にあると書かれています。高架化は進めたいが、
貨物駅移転に関しては、地権者との合意形成がされていないから進めたくても進められない状況にある
と言っています。
確かにその通りです。
それは今も昔も知事の考えは何も変わっていません。強制収用は自分が知事である限りしないという
前提です。
知事の一挙手一投足にメディアや推進派が、いかにも進展しているかのように騒いでいるだけのように
私は感じています。
地権者はいたって冷静ですが、この事業は地権者だけの問題ではないことを忘れていませんか?
★★★財政的議論が何故されないのか?★★★
私は議員になって7年間、沼津市の財政的な見地からこの事業に関して問題提起をしてきました。
●高架事業は沼津市にとって、どういう財政的影響を受けるのか。
●本当に市民サービスの低下を招くことなく、この事業が完成するのか?
この基本的な疑問に、市長は税金を上げなくても大丈夫というだけで、財政的根拠の議論は
何一つされていません。
信じられないと思いますが、当局の示した財政分析を基に、議員は「財政指標がいいのだから大丈夫」と
言うだけです。それに対するシュミレーションの提示はありません。
★★★財政的議論がされないことの不幸★★★
高架事業の大きな問題は、財政的なことが何も議論されないままきていることに根本的な問題が
あります。
高次都市機能、東部唯一の玄関口、交通渋滞の解消、B/C(費用便益分析)・・・
それは高架をするための大きな要因といわれています。
しかし、そもそもの財政的な負担が市民生活のどのような影響をもたらすのか、
何も議論されずにその効果だけを言われても私には納得ができません。
先日、県の交通基盤部という処に会派で行きました。
私:「高架事業は県事業であり、県として沼津市の財政的な状況を把握すべき立場であるのではない
ですか?」
県:「そんな立場にはない。」
私:「しかし、県としてはその事業によって、沼津の市民、つまり県民が、財政的な負担を背負うことに
問題があるかどうか、調査すべき立場にあるのではないですか?」
県:「沼津市さんが大丈夫と言っている以上、県がそれ以上言うべきことではない」
私:「では、インフレや復興事業による労務単価の上昇や資材の高騰が大きくなっている現在、
高架事業の積算見直しをする必要性についてはいかがですか?」
県:「いくら積算の見直しをしたところで、あなた方はその金額がたとえ半額になったとしても、
高架事業をやるということにはならないでしょう?そんな無意味なことに金を使うつもりはない。」と。
地方自治法上からも、県の担当者の認識に対して失望をしたのは言うまでもありません。
★★反対派がこの沼津市をダメにしている★★
市長や当局が財政的に大丈夫ということだけを鵜呑みにして、議員としての責務を果たしているのか!
今の状況は反対派がいるから沼津市は何も発展してこないと問題のすり替えをしているように思えます。
反対派の私たちも、今、必要な橋上駅や自由通路の早期実現を何度も提案してきました。
しかし当局は、「高架化は政策として決めたことだから、自分たちはその事業を進めていくことが
任務であり、その代替え案を考えること自体おかしい。」と言います。
市民が選挙で選んだ高架化推進の市長・議員(22人/28人)が大多数ですから当局のいうことも当然
なのかもしれません。
★★★待ったなしの課題が山積★★★
今後予想される建物の老朽化対策(私の試算1500億円以上)、ゴミ焼却施設建設(200億円以上)、
下水道整備や病院の赤字等・・・
そして人口減少や高齢化にどう対応していくのか、東南海地震による津波対策、待ったなしの問題が
山積しています。
それらすべてが財政的見地から、総合的に議論されなければならないはずです。
一つ一つの議論はされても、それが高架化だけは蚊帳の外になっている状況は、
とても不自然のように思えます。
皆さんにとって、「もういい加減にして!」と思っている高架の財政的問題はこれからです。
それは沼津市の根幹的な財政に大きく影響をしてくるからです。
この問題を語らずして、何をするにしても進めたくても進めないのは、
この長期的事業の持つ財政的影響があまりにも大きいからです。
財政的根拠を棚上げにして、事業自体の賛成・反対だけに終始一貫されている今の状況を憂うものとして、
この事業の不自然さを感じずにはいられません
どうぞ、改めて考えて欲しい。高架事業は地権者だけの問題ではなく、沼津市の将来世代に大きな
財政的負担を負わせるものであるからです。
★ あなたは、何はなくても高架化を望む覚悟がありますか?★
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