山下ふみこオフィシャルブログ

2015.06.26

高尾山古墳を知ろう!静大・篠原教授

★★ 歴史と文化を大切にしたまちづくり ★★
    第1回目 高尾山古墳を知ろう!
7/11(土)10:00~11:45 第5地区センター

篠原先生との1問1答
質問:どんな古墳ですか?
篠原:古墳時代が始まったばかりの頃で、当時62mと言う大きさは東日本では最大規模の古墳です。

質問:その頃はどんな時代ですか?
篠原:230年~250年という高尾山古墳の年代は、ちょうど卑弥呼が活躍した年代から亡くなる頃までの年代です。副葬品からこの王は武力を背景とした権力をもった人物で、遠く離れた地域とも交渉があったということを示しています。
文藝大の磯田教授は卑弥呼が高尾山の主を常に意識していたと書いています。年代を考えても、卑弥呼が高尾山の王に一目置いていたという可能性は十分あります

質問:今後、新たな発見がある可能性は?
篠原:これから行われようとしている調査は、残っている古墳を切り崩しながら中を調べるような調査。
調査が進めば進むほど古墳は壊れて、その価値を失われていくことになります。

(以下の画像↓はクリックして拡大)

6/23、静岡県考古学会は、市長と教育長に「沼津市高尾山古墳の保存を求める声明」を持って、面会を求めた。しかし残念ながら会うことはできず声明文を提出。
その後一行は、市議会の「高尾山古墳の保存を要望する市民グループからの陳情書」を基に、文教消防委員会と建設水道委員会で連合審査会の傍聴をする。

★★議員の審査会での考え方について
議員の主張:貴重な古墳だからこそ、解体して調査すべきと言う主張に対して

篠原:ずれた議論だと思う。文化財保護法の理念が伝わっていない。
文化財が失われることは、その価値も失われるということ。
文化財を未来に残すことは文化の向上や発展の基礎になる。科学技術が日進月歩で進化する中、調査技術も発達している。将来の新技術による調査の対象とするためにも、古墳を残す意義はある。
古墳を残すことを犠牲にしてまでの価値ある知見が得られるとは思われない。