山下ふみこオフィシャルブログ

2015.07.01

高尾山古墳を今壊す理由って?

議会最終日6/30に一般会計補正予算の反対討論を未来の風・殿岡議員が行いました。この間、一般質問や委員会での質疑、そしてこれまでの調査や考古学者の意見を聞く中で、私なりに見えてきたことを整理しまとめてみました。

H27年度一般会計補正予算、8款土木費 高尾山古墳発掘調査費について反対の意見です。
この予算編成時の状況は今の状況とは全く違う。当時は市民の動きは全くなく、今は市民団体・考古学協会、県考古学会・有識者等の多くの保存を求める声があがっている。

6つの理由から高尾山古墳の存続と道路については改めて協議すべきである。

1:基本方針が道路事業優先と昨年出されてから現在に至るまで、一度も市民へ説明がされていない。
2:委員会の議論の中で解体して新たな知見を求めるべきと言う意見について→これからの調査は古墳を壊してまでの価値ある知見は得られないだろう。国民的な歴史的財産が、壊せば永遠に失われてしまう。
3:破壊されたのは全体の27パーセントで埋葬施設等の主要部分はほぼ完全に残っている。
  国史跡として充分指定されるものである。
4:高尾山古墳を道路整備しても国道246号にはつながらない。途中の岡宮北土地区画整理事業の完成は35年度で、ここが進まない限り道路は繋がらない。
5:道路の計画はH16年のパーソントリップ調査を基にH26年の交通量を予測し事業の継続を判断。しかし、H27に県はパーソントリップ調査を開始するので、より精度の高いデーター結果を待つべきである。6:埋蔵文化財の保存について、本来
協議すべき教育委員会が協議していなかった。

まとめ
今、時代が求めているのは、其々の地域固有の歴史や文化に裏打ちされた個性豊かな地域づくり・人づくりです。このような社会的要請に的確に対応していく必要があるのではないだろうか。そして何よりもこの数週間の古墳の存続を願う事態の変化を認識すべきである。

多くの市民がこの古墳の重要性に今気づき始めたばかりである。
国民的財産を市民の誇りとして、改めて、市民と共に議論すべきである。
この高尾山古墳発掘調査は道路事業のためであり、古墳そのものの存在が調査と共に削り取られてなくなってしまうのです。
以上の理由から反対をします。