山下ふみこオフィシャルブログ

2017年08月

2017.08.29

議員の調査における資料請求の対応

 今日の出来事について、結果的には要望通りにはなったのですが、考えた末、私の記録として書き留めておきます。

それは先週、私の資料請求に対して、担当課は以下のように回答をしてきました。
「決算前だから出せない。議会が始まれば、それは報告書に掲載されるのでそれを見てください。」というものでした。
もう一つは、今まで出してもらっていた資料について
公表するとなると何らかの問題を引き起こしかねない懸念があるこ
とや、今年からはその重要性がないと判断したので出しません」というものでした。

私は「決算の前にその対象の一部を求めることに出せない合理的理由があるのか?」
さらに、「今まで出していた資料を提供しない必然性がどこにあるのか?
また、公表すると何らかの問題を起こしかねないとはどんな問題を懸念されているのか?
実際そのようなことが起きた事実はあるのか?

多様な意見や考えを踏まえて、その環境整備に努めていきたいという私の考えをそちらの一方的な重要性が見られないという考えだけでは納得がいきません。質問をしました。

しかし、担当課は最初の理由を繰り返すだけでした。

確かに10年前の1期目の時は資料請求をしてもなかなか出してもらえず、議員のあなただけに出すわけにはいかない、決算審査前だから事前審査に当たるなどと言われ、仕方なく情報開示請求をして資料を入手したことがよくありました。

しかし、今日のようなことは最近では全くなかった事です。

かつて、市は私にとっては閉鎖的だったことも、前市長の時から積極的に情報は開示していくという姿勢が徐々に浸透してきたという実感があります。

 議員は日々の議員活動の中で、市長等の執行機関に対して資料請求 を行うことは頻繁にあります。議員の求める資料請求に対して、執行機関は迅速に対応しているものと思っているでしょうが、それは全く違っていたといっていいでしょう。
(それは個々の議員によって対応は様々だったのかもしれませんが・・・)

地方自治法においては、議員個人に調査権限は有していません。だから、執行機関から任意で提供を受けるということにとどまります。
(現状では地方自治法において議員個人に調査権を認めていないことは、議会が合議体の議事機関であるという性格があるからだと考えます。)

だから、議員には調査権がないとかよく言われることがあります。しかし、調査権がないから、議員は調査しなくていいんでしょうか。そうではないはずです。

その一方で、議員の調査研究、その他の活動に資するため必要な経費の一部として会派または議員に対し、政務活動費があります。

議員は市民の代弁者であり、代議者です。

だからこそ、議員は市政をチェックするためや市政への政策提言のためにも日々調査研究を怠ることはありません。それにはその基本となる資料収集は欠かせません。

 議会制民主主義のもとに、議員は市民(主権者)の意思を代行して市政をチェックするために資料を集めるのは当然のことです。そして、市は議員に対して説明責任を履行しなければならないはずです。

横浜議会基本条例には「市長等は、議会または議員から、市長等が執行する事務に関する資料の提出または説明要求があったときは誠実に対応するものとする」とあえて地方議会議員の調査権として明文化しています。

今まで閉鎖的に思えていたことも、時代とともに執行部側の認識も変わってきていると実感してきていましたが、今回のことがきっかけで、10年前の資料が出ない状況に日々地団駄踏んだ当時のことがフラッシュバックしました。
せっかく私なりにやってきたことをどうしても後戻りさせたくなかったこともあって、今日は私の初心を振り返って敢えて記すことにしました。

2017.08.25

第4回 高架事業認定無効の訴訟

8/24、第4回目の鉄道高架事業の認定無効と貨物駅移転用地にかかわる強制収用の裁決の事前差し止めを求めた訴訟が静岡地裁で開かれる。
原告は貨物駅移転用の地権者と高架事業に関連する土地区画整理の対象となっている富士見町の住民と周辺住民合わせて106人が原告となり国と県を相手に提訴している。
昨日はこちら側の傍聴者は40余名が事の成り行きを見守った。

沼津市が示した準備書面の一つには「沼津市の財政を圧迫する事業」という原告側の主張に対して、
反論すべく
沼津市側の被告補助参加人訴訟代理人は沼津市内に法律事務所を構える弁護士3人。
不二綜合法律事務所:
内田文喬弁護士 眞田貴幸弁護士
伊藤法律事務所:
伊藤哲夫弁護士

原告が主張する「財政問題について」これは沼津市の財政に係る事項であるということから被告補助参加人として沼津市の弁護士が反論をする。

沼津市は原告の「財政を圧迫する高架事業である」という主張に対して、
6/1に市長がHP上に公表した「鉄道高架事業の必要性について」に基づく反論であった
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/mayor/kouhyo.htm
1・事業費 2・市債(借金)の活用 3・交付税措置 4・国の経済成長率に基づく財政見通し 5・国、県による事業費の分担 6・B/Cの低下(費用便益比)等が主な内容である。

これらの反論は、今まで私が沼津市の高架事業に対する財政見通しの甘さ、そしてその根拠が仮定に基づくものであり、何ら根拠を持たない想定の中での主張であることを議会で繰り返し指摘してきているものである。
それもあまりにも楽観的な仮定に基づくものであり、これが厳粛な法廷に出された沼津市の準備書面は、余りにも原告、そして市民を愚弄したものであると私は思う。

だから、市民は直感でおかしいと思っている。行政はいつも要望すると「金がない、金がない」と言っているにもかかわらず、「高架化事業は財政が大丈夫」というのは、余りにも合理性がないと感じている。
ごみ焼却場は資材高騰・労務単価の値上げという理由で40年経過した老朽化のごみ焼却場(210億円余)がなぜ建て替えができないのだろう?さらに6,7年先延ばしにするという。

地震をはじめ、災害が大きくなっている昨今の状況を踏まえ、先延ばしにすることがどういう状況をもたらすのか、市民の安全性は確保できるのだろうか、そんな議論さえされていない。
ただ「地震が来ても大丈夫のように日々のメンテナンスに頑張ります」という当局の答弁は信じられないだろうが本当のことである。

富士市は30年経過した焼却場を、「市民の安全には代えられないから」と今年から建て替えが始まっている。

明確なものと想定の上での根拠を区分し、市民に納得のいくように示すべきだろう。
まし新たな財政見通しは出すと言いながら先延ばしになっている。9月議会中に出されてもそれはこの9月議会の議論には間に合わないではないか。正々堂々と議論がしやすいように事前に出すべきであり、都合のいい、悪いで判断しているようにみえる情報の出し方は、市民に不信感をもたらすことにつながっていると思わないのだろうか。

裁判が終わった後に原告側の海渡雄一弁護士・花垣存彦弁護士が、今回の裁判のポイントを原告者と傍聴者に説明をする。

県の準備書面に対し求釈明があった。
原告の主張:1つには県が示した交通量調査のデータが10年以上前のデータであること。その後2回、3回と調査を行っているのであるから3回目のデータを出してほしいというこちら側の主張に対して、
 →県の説明:3回目の最新はデータは、作業中であるので出せない 平成30年には出せるという。

最近の行政訴訟では都合の悪いデータでも公表するようになっているが、作業中であるとしてデーターを出さないことは、都合が悪いデータを隠すと言う姿勢を感じてしまう。

原告の主張:最終のデータでなくても途中経過のデータでいいから出してほしい、トレンド(経年変化)がわかるからというこちらの主張に対して

裁判長から:県に対して「裁判所としても見たい」との発言があり、県は書面で回答すると答えた

このように裁判長が県に対して誠実に回答するようにと言うことは、当然のことであるが、今までのなかでも一歩踏み込んだものではなかったのかと思う。

いずれにしてもこれから、第5回、6回と訴訟は続く。
住民全てが納得する解決策として残された最後の選択肢として、住民投票かもしれない。一度は議会で否決されている住民投票条例の制定であるが、沼津市の将来を握る最重要施策として掲げている高架事業である。議会でも議決をしているのだから、すべての事業をなげうってでもやればいいと言う人もいる。でもできない理由は何故なのか。

もう一度、将来世代につながる事業かどうか、冷静に考える時期だと思う。今最大の問題は人口減少とバブル期にたてられた公共施設や社会インフラが30年~40年経過し、老朽化が始まっている。その想定額は1500億円にも挙がるという膨大なものである。

本当に市民が安心して暮らせるまちづくりを考えたとき、そして将来世代につながる沼津市のあるべき姿が高架事業なのだろうか?それは手段だとするにはあまりにも財政的な犠牲が大きすぎる。

この町の存亡をかけなければできない事業である。前市長は本会議場でいみじくも、「すべての事業を犠牲にしても・・・」といったことは本当の事である。昨年、市長選に敗れた時も、「高架事業があったから華やかな事業ができなかった・・・」と言った事も本当のことである。

しかし、まだ事業は始まっていないにもかかわらず、すでにその財政負担が他の事業を圧迫している状況であったからである。
とても軽々しく財政が大丈夫だという現市長の主張は197,747人のすべての住民に対して言うべきことではないと思う。
どうしてもやらなければならないというなら、正々堂々と何を我慢しなければならないのか、いつまで我慢をしなければならないのか、それでも必要だということを良いことも悪いこともすべてオープンにして、そのうえで、正々堂々と市民の判断を仰げばいい。しかし、その判断をする充分な資料は出されていない。

議会は多数決で議決されているこの事業である。後は司法の判断というよりは市民に正しい情報を開示して、一緒にこの事業を進めていくのか、それとも立ち止まって改めて見直してみようとするのか、この事業の課題をないがしろにして、他の事業を進めることができない最重要施策であるということを改めて考えてほしい。

そして、地権者の方々の長年の闘いに、沼津市の停滞の原因は反対する地権者と議員だという短絡的な主張は、少なくても当事者の人たちの日々の生活をないがしろにしているということを考えたことがあるだろう。その犠牲の上でこの事業を成り立たせようとしているということを想像したことがあるのだろうか。それでも多数決で決まったことだからというのだろうか。

少数者の尊厳が重んじられ、色々の意見がもっと尊重され、情報や過程をすべて透明化した中で議論のできる市民自治を目指していきたい。

2017.08.23

香貫山展望台の事件

8/18早朝に何者かによって、頂上にある登頂簿やノートが焼かれ、ベンチや時計等が下の駐車場に投げ捨てられてしまった。4月にもベンチが下へ投げ捨てられた事件があったが、今回は燃やされたこともあり、悪質事件として警察に通報。
市民の誰もがこの山に何らかの思い出がある。幼いときは必ず、この山が遠足やスケッチなどの対象になっていたこともある。
日中の暑い日差しの時も、一旦この山に入れば、、風はひんやりと快適である。町中にあっても自然が豊かな里山です。
しかし、近年、崩落が続いているので心配もしているのに、今回のような悪質な事件が起きたことで、香貫山影奉仕の仲間たちはなんかやりきれなさを感じている。


↓下の記事は朝日新聞8/19掲載。(記事クリックして拡大)

2017.08.23

LGBTへの差別解消に向けて

NPO法人メリメロ 代表理事 岩口さんとお会いしました。性的マイノリティーの総称として使われている「LGBT」のNPO団体です。

LGBT」って、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をつないだもので、今まで、見えなかった性的マイノリティの存在が可視化され、認知が広がってきていますが、今日お会いして、その現状はまだまだ理解がされていない状況を再認識しました。

LGBTは、全人口の5%だとされています。20人に1人の割合でいるはずなのに、見えない存在とされていることそのものが差別です。誰もがありのままの自分でいられるような環境を整えることは、私たちにとっても差別されることなく暮らしていける社会でもあるわけです。

学校では、周りの理解がなく、いじめられ、追い詰められ、自殺に追い込まれる子どもたちも数多くいます。性的指向や性自認は自分で選ぶことはできません。
LGBTの差別を禁止する法律は、EU加盟国すべてとオーストラリア、米国の一部等の先進国で制定されています。国連でも同様の動きがあり、こうした法律はグローバルスタンダードになっているといいます。
確かに多様性を認める環境づくりは課題を抱える子供たちをはじめ、私たちにとっても必要なことです。

地方自治体によっては、すでに「困難を抱えるLGBTの子どもなどへの差別解消を求める意見書」が出されていたり、教職員向け勉強会も始まっていると聞いています。
http://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0131/1039/201744164453.pdf
文京区職員・教職員のための性 自認及び性的指向に関する対応指針

多様な性を持つ人々が、学校、病院、行政機関、民間事業者から差別されない社会環境を整えていかなければならないと思います。
周辺の自治体でLGBTの質問をしたとき、「なんだ、それは?」という議員が半数はいたと聞きました。まずはそういうことがない前提で、沼津市においても多様性の社会を認めていくことの必要性をみんなで考えていく勉強から始めていきませんか。

少数者の尊厳が重んじられ、多様性が尊重される社会を目指していきたい。

2017.08.17

人命救助 by Koki

恒己が東京消防庁から消防総監感謝状をもらった。
たまたま遊びに行っていた多摩川上流で、8mぐらいの岩場から滑って川に落ちていくのを偶然目にし、そのまま浮いてこなかったので川に飛び込んだという。
そこで、岩場で腕をぶつけたためか骨が出ている状況で泳げないために意識はあったものの川底に沈んでいた男性を見つけ、後ろから抱きかかえ岸まで泳ぎ着いたという。
一歩間違えばと不安にもなるが、無事救出出来て本当に良かった。
本当に人を助ける場に遭遇することもなかなかない中で、彼の勇気あるとっさの判断は大きな人生経験になったことでしょう。(きっと彼は嫌がるでしょうが敢えて掲載しちゃうからね~)

恒己

2017.08.13

新幹線駅設置に反対運動?

よく沼津の衰退を取り上げるときの一例として、「新幹線、キリンビールなど行政に対して反対する人がいて、何でもかんでも反対するからこの町は衰退していく・・・高架事業もせっかく補助金が3/4も来るんだから、沼津市の負担は、たった1/4だから・・・」と。
8/8の沼津朝日新聞に「市長と語る会」の8/3席上でもこのような話があったというので、そのことについて今更だが触れておきたい。
8/3 愛鷹地区センターで行われた「市長と語る会」(記事クリック→拡大)

さらに、その発言について記事の下段に以下の説明が掲載されている。↓(記事クリック→拡大)

「新幹線駅設置の反対運動があったのか否か」については議会でも当時の斉藤孝一議員が質問しているので、その議事録の一部を紹介する。


---------200611/30 平成18年第15回定例会・議事録の一部-------------------

議員の質問:
私は183月の一般会計予算特別委員会の中で、「沼津駅の高架化を実現する市民の会」が発行する機関紙「かけはし」第20号の記述について質問しました。
「過去のビッグプロジェクトの実現寸前の反対運動は、沼津の地盤沈下にかかわる諸問題の原因になっている。」という部分の、過去のビッグプロジェクトとして紹介されている新幹線駅、県立がんセンター、キリンビール工場に対する反対運動の有無についてであります。

このときの答弁で、調査の結果、県立がんセンターについては、反対運動はなかった。
キリンビールについては、西間門の自治会から反対の申し入れがあった。

 新幹線駅については、古い話でわからないという答弁でした。
そこで、改めて調査を依頼しておりましたので、新幹線駅誘致に対する反対運動の有無について、沼津市の調査結果と認識を伺いたいと思います。

 沼津駅周辺整備事務局長の答弁:
新幹線駅のその後の調査についてお答えします。
 市が調査したところでは、新幹線沼津駅の実現に向けての誘致運動は、昭和30年代から昭和40年代の前半まであったことは、沼津市史等で確認をしております。一方、昭和40年代の前半には、沼津より三島へ新幹線駅を設置すべきだとする地元新聞社の主張があったことも当時の新聞紙面で確認をしております。
しかしながら、新幹線沼津駅の誘致についての反対の有無の資料は見当たりませんでした。

 議員の質問:
1回目の答弁で、新幹線駅誘致の問題は反対運動があったことが証明できませんでした。昭和40年代の古いことでわからないということですが、はっきり申し上げて、そのことを反対運動はなかったと言うんではないでしょうか。

御存じのとおり沼津を通過する新幹線は、地盤の都合上、根方街道の上の山際を通過しております。もしも沼津に駅を誘致するとしたら、江原公園の上あたりにつくるしかありません。そうした現実を踏まえ議論する際に、それでも誘致したい、あるいはそれでは誘致してもしようがないといった意見が出たことは容易に想像がつきます。どんな事業でも、そのぐらいの議論はあるものではないでしょうか。

私が調べたところによりますと、新幹線が開通した昭和39年当時、新幹線駅は県内を熱海、静岡、浜松間から始まりました。同時期に、折り返しの必要性から電車留置線が検討されていましたが、熱海にはそのための土地がなく、静岡では地価が高い上に回送距離が長くなるため昭和40年、三島に電車留置線がつくられることになりました。その後、列車の増発に伴い待避線をふやしますが、これでも運行が苦しくなり、結局、三島に駅があった方が在来線とつながっていて、観光客の利便性もより高いという判断から、昭和44年、新幹線三島駅誕生となりました。

このようないきさつを見れば、この判断は当時の国鉄の主体的かつ合理的な判断であり、実現寸前の反対運動によってかなわなかったものではないことは明らかなのであります。ちなみに、石油コンビナートについては、昭和35年に県の計画発表があり、時期を同じくした昭和39年に、反対運動のピークを迎えていることがはっきりと記録が残されています。

-----------------------以上

国からの補助金の安定的な確保、かつて経験したことのない人口減少と高齢化による税収の見通し、借金の返済〈元利償還が示されていない)、老朽化を迎えた公共施設・道路・橋梁・上下水道等の更新問題、地震や温暖化による自然災害の頻発、高齢化による社会保障費の増大等、数え上げればきりがないほどの課題が山積である。

高架事業の財政が大丈夫というのは、人口減少になっても今の税収が確保出来るという仮定、地震津波の災害がないという仮定、国の補助金が毎年要望通り来るという仮定、高齢者が自立した生活をし、介護が増えないという仮定等、全て仮定の上で成り立っている。それも全く根拠のないものである。

根拠のない仮定を並びあげ、「大丈夫、大丈夫」といわれても、市民の懐疑心は深まり、不安は募るばかりである。だからこそ、自己検証ではない第3者機関の検証が必要だと多くの市民は思っているはず。


現実、ごみ焼却施設200億円の事業費が出せない状況である。全国1200施設ぐらいある焼却施設の中でも40年経過した施設を更新していないのは2%ぐらいではないのか。心配はさらに50年経過した老朽化した庁舎は大丈夫なのか。まして浸水域にあり非常電源が地下にある状況は大地震の拠点になりえるのか。

既に退職をした体育館の職員は、自分は死ぬ覚悟で毎日勤めていたと言う。本気でそう思って地震が来たときは市民優先でその下敷きになると。笑い話ではない本当の話である。建て替えするまで地震が来ないことを祈るしかなく、それは今も続いている・・・

2017.08.10

沼津市立少年自然の家が民間管理へ

少年自然の家が40年余りにわたり宿泊体験施設として市民から親しまれてきたが、利用状況も毎年横ばいで維持管理経費も老朽化とともにかさみ、一昨年その活用をめぐって民間事業者との対話型による事業者募集をし、昨年その事業者が決まり11月に「基本協定書」を締結。
当初オープンは7月ごろの予定と聞いていたが、9月以降にずれ込むらしい。
40年余にわたり宿泊体験施設として親しまれてきたが、今度は愛鷹運動公園の一部の施設として民間が管理することになり、今オープンに向けて最終段階に入っている。
私も個人的に大好きな場所であり、気になって先日様子を見に行く。

↑上の写真はテントの宿泊施設

この一帯は愛鷹運動公園であり、幅広い年齢層の人たちが活用をしている。桜並木や蛍の生息地である小川も流れ、犬の散歩にも木陰があり最適だが、蚊に刺されないようにご用心。

この施設はH19に耐震化は済み。H28・9月補正で施設転用(学校教育課→緑地公園課)に伴う施設改修5000万円(市債3750万円)で建物(躯体)等の整備をしている。
今まで維持管理経費は毎年1000万円、職員等の人件費が約3000万円、物件費は臨時職員や需用費等で約3000万円、27年度では7700万円、28年度予算では5600万円。使用料の歳入は約100万円。
今後、民間事業者管理になると、躯体等に係る整備は沼津市だが、光熱水費や維持補修費は事業者であり、事業運営の主な収入は施設等の使用料になるので経営的な手腕が問われていく。

昨今の厳しい財政の中で、公園等の公共空間をより市民に親しまれる場とするには、民間資金、運営ノウハウを活用する民設民営での施設整備・運営の取り組みは全国的にも実施され始めている。

「サウンディング型市場調査」:
案件の内容・公募条件等を決定する前段階で、公募により民間事業者の意向調査・直接対話を行い、当該案件のポテンシャルを最大限に高めるための諸条件の整理を行うもの。このことにより、民間事業者にとっても自らのノウハウと創意工夫を事業に反映し、参入しやすい環境(公募条件)とすることができる。

2017.08.06

現場みらい塾 by構想日本 NO3-2

東近江市SIBの取り組み
「成果連動型補助金制度」自治体にある補助金制度の補助金を基に、市民から出資者を募って社会的投資をしてもらう。事業者は一定期間のもとに成果のアウトカムを設定したうえで、出資者に資金提供をしてもらい、その成果が実現したら、自治体は補助金として確保していた資金を出資者(市民)に出資金を還すという仕組みである。

以前から、遺産を地域社会のために使ってほしいと役所に相談するが、それでは目的が明確に示しにくい状況がある。社会のためにと言って土地を寄付しても、公益に資する体力がもはや行政にはない、そのためのお金を工面する体力も行政側にはない状況は沼津市も同様である。

実際、一軒家を寄付しても目的が明確に示しにくいと何も使われないまま朽ち、いざ使おうとすると維持修繕に金がかかりすぎて放置されているケースは沼津市にもあるときく。

目的をきちんと明確にできるようにするのは行政では難しい。目的がきちんと明確に出来れば、地域に根付かせることができる。税理士や司法書士はそういう人に相談をされている。地域社会とつなげる仕事を協会がしている。

地域を守ってくためには地域のために循環させる社会投資を考えていく取り組みが東近江市にある。投資家としての市民が、その事業の背景や必要性などに共感し、資金提供を行った市民は資金的支援から当事者化をもたらし、強力な支援者となるので、課題解決に向けて広くシェアすることもでき、投資家にとっては社会参画のきっかけにもなるという。

また、成果連動型は補助金交付対象者に、アウトカムを求めるので、政策的なアウトカムを行政側が設定することが前提になる。だから、事業を実施するだけではなく、事業をした成果が市民投資家にも共有され政策の妥当性が検証される機会にもなる。

成果連動型の補助金を作ったのが東近江市だが、今までどの自治体も補助金が正しく執行されたかどうか、経費のチェックに労力をかけ、成果については問われないのが本来の補助金になっていないだろうか。

補助金は本来ならば、出すことが仕事になっていないか。補助金を受ける側ももらったという意識が高く、そうではなく成果につながる補助金のしくみをつくる成果連動型が必要である。

他地域においてもSIBや社会的投資はすでにあるらしいが、必ずしも地域の持続性が高まるには、それらを道具として位置づけ活用できる人材が必要であるという。
今、京都では信用金庫と協働し、金融機関の窓口で地域の課題を解決させるような社会的投資の債権を選び買える仕組みを構築しているという。

クラウドファンディングと違って、地域の共感性や関係性が強く、行政が元本の保証をするので安心して投資ができる。自分たちの地域にどうやったら還元できるのか、本格的な取り組みがすでに始まっている。

これまでの補助金を漫然と消費するのか、それとも、地域の市民力を高め、地域の経済循環や人材育成につなげる仕組みを自治体がつくれるのかどうかで、地域間格差はますます広がっていく。

今までの補助金の在り方が抜本的に問われ,これからは社会的投資につなげることで新たな自治を作っていくでしょう。東近江市での最初の取り組みは、役所の中の変人と言われる人たちが、仕事の後に7:30ごろから集まって話し合いを重ねてきたという、当初は幹部役員からはできっこないとまで言われていたという。

誰か私と一緒に深尾さんの処に行く人はいませんか?

2017.08.06

広島原爆の日

今日6日は広島の原爆忌です。
72年前、広島の町に原爆が投下されました。被爆から72年の原爆の日を迎え、その苦しみを抱えながら生きている方々に思いを馳せます。
アメリカニューヨーク国連本部で7月に採択された核兵器禁止条約に参加しなかった日本政府。
本来ならば、世界で唯一の被爆日本は核保有国と非保有国の橋渡しになるべき責務を負っています。それは日本にしかできない被爆当事者としての世界に対する役目であると思います。

この子のために、世界の子どもたちのために、戦争のない世界を祈ります。

愉馬

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