山下ふみこオフィシャルブログ
財政問題
2022.11.07
市財政は大丈夫か by 鉄道高架 NO6
NO1~NO5まで静岡県の鉄道高架事業の再評価による私の見解(一般質問)を述べさせてもらった。やはり、調査すればするほど、高架事業実現の可能性は時代とともに遠のいているとしか思えない。
コロナ禍によって市民生活は疲弊し、日々の暮らしは厳しさを増している。静岡県は何故20年も経て事業費や工期の見直しをしたのだろうか?これから始める鉄道高架事業は困難性を深めていくとしか思えない。
どうしても推し進めなければならない理由とは何か?私には分からない。
今後、この事業の進捗はますます混迷を深めていくだろう。その状況はすべて市民生活に繋がっていく。
鉄道高架事業は、かねてより市財政上、困難ないし不可能と考えてきま したが、今回の再評価による事業費増大、工期の延伸はますますその深刻さを極めていると考える。
この機に改めて市財政の 見通しを明確にし、その困難性を見極め、鉄道高架を含む駅周辺総合整備事業の縮小、あるいは高架本体の凍結等の英断が求められると考える。
2022.11.07
市財政は大丈夫か by 鉄道高架 NO5
・計画期間は令和25年(2041)まで。
今後の長期財政試算は、「歳入は過大に見積もらない。また歳出 は、過小に見積もらないこと!」
沼津市は巨額 の借金に耐えられるのか?
ここ数年、普通建設事業に対する起債の依存傾向は さらに強まっている。
財政厳しい時代に、約 1,000 億円もの巨額な借金残高に、果たして本当に耐えることができるのか?
全国で人口18万人以上の自治体100以上の財政状況を調査(R2年度決算カード)
結果:沼津市のような人口、財政規模、地方交付税の依存度等で1000億円規模の借金を抱えている自治体は存在しない。
→つまり、借金残高1000億円は財政的に不可能であること→高架事業は財政的に不可能!
★★★借金残高1000億円規模の自治体の3つのタイプ
① 人口30~40万人都市で約7割が1000億円規模→人口が多ければ基本的に財政規模が大きい
② 人口は沼津市と似通っているが、大規模合併で起債残高が増大、または交付税に依存し財政規模は大きい
③ 人口は沼津市と似通っていて、新幹線開業に合わせた駅周辺の再整備等で1000億円の起債残高を抱える。結果40億円もの財源不足を生じ、現在、財政再建に取り組んでいる。
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↓グラフ これで財政大丈夫というわけにはいかない!
単年度ごとの普通建設事業費(赤✙黄緑)は年々減少し、30年間で1/2まで縮小。
事業費に占める投資的経費充当一般財源(赤)の割合は、かつては90億円、70億円という規模で投資的事業をやってきたが、今では20億円台。30年間で1/4にまで縮小。
その代り普通建設事業費に占める事業債(借金)の割合が増加し起債に依存しているものの借金にも限界があり、今後高架事業及びごみ焼却施設など大きな事業が目白押し。これで財政大丈夫というわけにはいかない!1
課題:現状は普通建設事業費が減少している。本格的に始まっている公共施設の老朽化対策と同時期の鉄道高架事業にどうやって財源確保ができるのか!
2022.11.06
市財政は大丈夫か by 鉄道高架 NO4
2:長期化による投資効果B/C(費用便益比)の影響は?
事業継続の前提条件となるB/Cが 1.0 を下回る場合、事業継続されるのか?
沼津市:本市の発展に欠くことができない事業。だからB/C1.0以下でも事業はやるべきというのか?
沼津市のいう鉄道高架事業等は:
・南北市街地の一 体化や回遊性の向上
・高架に生まれる広大な鉄道用地の高度な土地利用
・中心市街地の土地構造を 抜本的に変え、人、物、流れを大きく変え地域経済にも好循環を与える
だからB/C1.0以下でも事業はやる?
① 投資効果の対象 は交通の円滑化。
その便益を受ける者は、広域的な道路利用者に限られ、市民の利便性を評価するものではない。
② 鉄道施設跡地利用は、高架関連の予算にはない。イメージだけでしかない。
2022.11.05
市財政は大丈夫か by 鉄道高架 NO3
1:再評価はなぜ行われたのか?
A-1:社会経済情勢の急激な変化から事業費の増額及び期間の変更が生じたから (本当かな?)
A-2:新貨物ターミナルの用地取得後、事業費及び事業期間が明確となり、来年度(R5~)から鉄道高架工事の着手にめどがついたから、事業認可変更を行うため再評価を実施した。
(H15年から20年間、事業費の見直しは一度もされなかったのは何故?)
新計画期間:平成15年度(2003年)の事業採択から令和23年度(2041年)完成予定。
令和5年度から着手し18年間に及ぶ長期事業。(果たして計画通りいくのか?)
高架化事業採択のH15年((2003)から人口は減少し続けている。
↓のグラフは年少(14歳以下)、生産年齢人口(15~64歳)老年(65歳以上)の人口推移。
高架事業計画期間はR23年度で完了予定→その頃、人口は14万人台、0歳~14歳までの人口は4割減少
R22年 (2040) R2年(2020)
総人口 145,086人 (187,027人) →41,941人減 /22%減
年少人口 11,804人 (19,254人) →7,450人減/39%減
生産年齢人口71,994人 (107,530人) →35,536人減/33%減
老年人口 61,288人 (60,243人) →1,045人増/2%増
2:長期化による投資効果B/C(費用便益比)の影響は?
事業継続の前提条件となるB/Cが 1.0 を下回る場合、事業継続されるのか
A:費用便益比B/Cの大きな要因は将来交通量、コスト、事業期間である。事業が遅れれば遅れるほど計算上は便益が落ちる結果となるが、B/Cが1.0以下でも3 つの視点で総合的に再評価する。
1・社会経済情勢等の変化 → 将来、人口が増え経済が上向き税収の増が見込めるのか?
2・事業の投資効果 → 事業が遅れればB/C1.1はさらに下がり1.0以下で投資効果があるといえるのか?
3・事業の進捗状況 → 労務単価や資材の高騰、景気の状況により進捗が計画通りいくのか?
0~5歳までの人口減少の状況を見ると、低年齢層ほど人口減の幅が大きくなっている。
1歳児は15年間で(H20~R4)39%減、0歳児は36%減と最も減少幅が大きい。
2022.11.01
市財政は大丈夫か by 鉄道高架 NO2
県は鉄道高架事業費の増大+長期化を公表
「沼津市は本当に大丈夫か?」
静岡県は令和4年度の公共事業再評価に鉄道高架の事業費増大及び期間の延伸を公表
この 30 年にわたり、 時代は大きく変化し、人口減少、税収の伸び悩みの一方、高齢化や子育て支援への対応等で扶助費は著しく増大、その結果として投資的事業に充てることができる充当一般財源が 半減、投資的事業がさらに困難な財政環境下に置かれている。この機に改めて市財政の見通しやその困難性を見極め、駅周辺事業の縮小,あるいは高架本体凍結等の英断が求められる。
問題となる要旨
1:再評価はなぜ行われたのか?
社会経済情勢の急激な変化が生じたから
2:長期化によるB/C(投資効果)の影響は?
事業継続の前提条件となるB/Cが 1.0 を下回る場合、事業継続されるのか。
3:市の財政は大丈夫か?
計画期間は令和25年(2041)まで。
長期財政試算では、市債残高(借金)のピークは約 955 億円だが、1,000 億円を超えないだろうか、
主な財源は市税や普通交付税、臨時財政対策債の一般財源が、高架事業に確保できるのか。
4:市民の不安や説明責任にどのように対応するのか?