山下ふみこオフィシャルブログ
環境
2021.05.22
「サクラエビ異変」の取組
5/21今日は雨風の中、富士宮市議団の呼び掛けで超党派議員の「富士川汚泥」の勉強会に参加。
既に新聞紙上で取り上げられている「桜エビ異変」の取組の背景には、8年間にわたり採石業者の汚泥の不法投棄が凝集剤入りポリマー汚泥の成分と一致し、富士川はもちろん駿河湾の生態系への影響、そして人的被害にもつながりかねない大きな問題を含んでいる。
そこには静岡新聞取材班の坂本記者や地元の方の地道な調査があったことを知る。
メディアに失望を感じている昨今、こういう記者さんがいることに希望を見出し、政治にかかわる私たちの力も試されている。
富士宮、富士を始めとした議員団、そして駿河湾沿岸の議員たちが結束していかなければならない令和の大きな公害問題である。
いま、「サクラエビ取材班」は日本記者クラブでゲスト出演を始め様々な受賞を受けるなどジャーナリズムの世界に大きな衝撃を与えています。それは、坂本記者が語った「「サクラエビ異変」は不漁の原因究明はもとより、人とその目の前にある自然との関係性について考えていく取り組み」とするその取材姿勢の中にあります。
この取材班の皆さんの労苦が静岡新聞のみならずマスコミ界全体の改革に繋がることに大期待!です。
講演会の最後に呼びかけた富士宮市議会の深沢竜介議員は、
日軽金・雨畑ダム問題を2つにまとめる。
1、プラスチック汚染として環境省に「令和の公害」問題として調査をさせること、
2、水利権返還問題を山梨県の問題だけにせず国土交通省に静岡県に対しても意見聴取をさせる
広域・超党派に自治体議員によるボトムアップ型ネットワークが何を実現できるのか、これからに大期待!です
三島の野村涼子市議のブログから
富士宮市議の有志により、富士川上流部で起きている不法投棄による環境破壊を取材、調査されている静岡新聞記者の講演会が開催されました。
「桜エビが取れない」ことから始まった富士川の環境異変は、山梨県内の富士川上流部にAAP(アクリルアミドポリマー)の不法投棄により、富士川下流に、川虫も魚もいなくなってしまったという、大変な環境破壊が起きていることが報告されました。
桜エビだけでなく、鮎が遡上してくる時期ですが、全く見られないそうです。
護岸は、ポリマーが沈澱して、堆積しているそうです。
また、問題の不法投棄された付近の田んぼに水を引き込む堰にも、ポリマーが付着し、そこでできた米を食べてる人達には、健康被害も起きてるようです。
不法投棄されていた場所の山になっていた土砂は、問題になってから撤去されましたが、それは、全体の1割。9割は富士川に流れてしまったとの事です。
環境破壊の因果関係を立証するのは、たいへんですが、放って置けない問題です。
2019.11.22
気候非常事態・共同宣言 in 静岡
今日は県内の自治体議員が集まって「ストップ気候危機!自治体議員による気候非常事態・共同宣言」の会として、下記の宣言の主旨に基づいて、全国で500人を目標に議員に呼びかけを行う活動をしていくことと、11/29世界で行われる「気候マーチ」全国キャンペーンを呼び掛けるために県庁で記者会見を行う。
16歳のグレタ・トゥンベリさんの国連気候行動サミットでの怒りの演説は、各国首脳・大人たちへの責任を問うものでした。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/greta-thunberg-un-speech-video_jp_5d898db4e4b0c2a85cb00d27
昨年からのグレタさんの行動は私たちの心を揺さぶっています。16歳の彼女が学校に行かずに、スウェーデン国会の前でストを始めた。地球の危機である温暖化に目を向けない経済優先の世界に向けて抗議をしている行動やメッセージが、今、世界の若者を中心に動き始めている。
今回の記者会見の様子が、翌日の朝日新聞に掲載されました。
2019.08.28
香川県・豊島の産廃不法投棄in高松研修NO1
8月22日から2泊3日で第11回・自治体議員政策情報センター・虹とみどりの年に1回開催される研修に県内の議員と一緒に香川県高松へ向かう。昨年の全国大会は沼津で、静岡県内の議員や仲間に助けられ無事に終わり、それから1年後の大会であり、私にとっては感慨深いものがある。
今回、特に印象に残ったのは、瀬戸内海に浮かぶ豊島(てしま)産業廃棄物不法投棄事件の現場を訪れたことである。
高松港から船便30分、美しいこの島に、産廃の業者と県に対して壮絶な住民運動が20年以上にわたって展開された。
1970年代後半から80年代にかけ、悪質な業者と無策な行政によって引き起こされた産廃不法投棄事件。
1600人ほど(当時)の島民が立ち上がり、様々な住民運動を展開した。最終的に香川県に責任を認めさせ、91万トンにも及ぶ廃棄物の撤去を勝ち取った。2003年から撤去が始まり、2019年に770億円かけて撤去は完了したが、まだ完全な処理には至っていない。
⇩写真は現在の産廃撤去が終わった現場。当時はあの山の高さ(15m)まで産廃のゴミが積み上げられていたという)
1978年、住民は業者に産廃処理の許可を与えることに反対であった。経営者が、金もうけのためなら何をしでかすかわからない人間だと再三陳情したにも関わらず、香川県は業者に許可をだした。
当時の知事は『住民の反対は事業者いじめであり、住民エゴである。豊島の海は青く空気はきれいだが、住民の心は灰色だ』と言い放った。
当時の香川県は考えられないほど公権力の横暴としか言いようがない。
業者は『ミミズの養殖』のため、食品汚泥など無害物を持ち込むという約束であった。しかし実際には、車の破砕くずや廃油など、大量に不法投棄し、野焼きをした。集落には、煙や異臭が漂い、咳が止まらなくなる住民もいたという。
しかし、業者の不法投棄を香川県は黙認した。
住民は、県に指導するよう再三求めたが、無視され続けた。住民が担当課に行って、庁舎の窓から見えるあの煙が見えないのかと迫ると、横を向いて、『見えません』と言い切った。さらに県は、業者が持ち込んでいるのは廃棄物ではなく、『金属回収の原材料』と詭弁(きべん)を言い出す始末。
⇩下の写真は豊島の産廃ツアーに参加した議員(前列右から3人目が、当事者でありガイドをしてくださった石井さん)
なぜ県は実態を把握しながら、黙認したのか?許可を出した行政が最初の違法な不法投棄を見て見ぬ振りをしたことが、豊島住民に過酷な闘争に陥らせ、20年以上にわたって公害調停と住民闘争が続けられた。
県の職員は『経営者の暴力を恐れた』という。強いものに巻かれて怖くて指導ができなかったというのだろうか。無責任、事なかれ主義という行政の体質が、豊島住民はもちろんだが、県民に大きな負担を強いることに繋がった。しかし、いったい誰がその責任を負ったというのだろうか。
1990年に隣県の兵庫県警の強制捜査で不法投棄は止まった。当事者の香川県は許可を出した以上、不法投棄に見て見ぬ振りを通した。そんなことが許せるのだろうか。
大量の産廃ゴミが残り、住民は県、事業者、国などに撤去を求め、1993年に公害調停を申請。一方で、県は責任を否定し、『安全宣言』を出し、ゴミを放置しようとした。
勝ち目のない闘いだったが、『自分たちの代で美しかったこの豊島をゴミの山のまま子ども達の世代に押し付けるわけにはいかない』「子どもたちに豊かな環境を残してやりたい。第2、第3の豊島事件をおこしてはいけない」ただそれだけのこと。人間本来の、ごく当たり前のささやかな思いである。
2019.05.26
村田光平さんのブログから
元駐スイス大使の村田光平さんのブログから、貴重な小出裕章氏の論説が転載されていました。
まるでなかったことのように生活している日々に、何と愚かな私だろうと思っています。その反省を込めて村田光平さんのブログから転載します。