山下ふみこオフィシャルブログ

障がい者

2017.05.05

「発達障害者の支援を考える」議員連盟の研修会

4/29三島市で「発達障害者の支援を考える」議員連盟総会並びに第9回研修会が開催。
平成24年当時三島市議・碓井宏政氏を中心に立ち上げた議員連盟だと伺う。
当初は近隣市町の議員50名が、今では150名になったという。
今回、私は初参加であり、各市町に連絡係の議員がいることも知らなかった。

現在、発達障害児者の実態は、増加傾向にあり障害者及び家族に寄り添う各市町の取り組みが求められている中、小児医療の実態は追いついてないのが現実。
     
特に、東部地域には発達支援センターがなく、西部・中部に比べその支援体制は遅れていると言われている。それには大きな声にして県に働きかけ実現しようと活動しているのが議員連盟だという。
       
今回は
●静岡県健康福祉部障害者支援局障害福祉課長・土屋正純氏の「発達障害児者に対する取り組みについて」
●フジ虎ノ門整形外科病院、小児難病・発達支援センター センター長 横田俊平先生の「静岡県東部地区小児難病・発達障害支援センターへの期待」
     
発達障害22
発達障害3

←クリック拡大
横田先生の講演は発達障害児者に関わる全ての関係者に希望の光を見出すものであった。
先生は「私は将来を悲観はしない」と言い切る。どんな困難なことでも、現場の中からどういう風に作るのか、その話の中に、次の手が生まれてくる。そして次のステージが展開する・・・それを実践してきているからだろう。
さらにシニア世代は社会に対して発言していかなければと・・・私たちは子どもに対して何をしてきたのだろう・・・と問いかける。

横田医師:子どもは未来を担う大切な宝物 成熟した社会では、人々は次世代のことを考えます。目の前の経済のこと、社会のこと、 政治のことだけではなく、次世代の素晴らしい子どもたちを育てることが、親や家族だけではなく 社会の大きな責任であると考えます。子どもは次世代を担う大切な宝物だからです。
子どもを宝物とする思想は私たちの社会全体をよくする考え方でもあります。 しかし子どもは、例えば隣でタバコを吸っている人に苦言を呈することができないように、 自分から社会に向かって発言できません。小児科医はそのような子どもに代わって社会に 発言する(アドボカシー)責務を負っています。
http://groompa-peds.net/Board-Certified%20Pediatrician.pdf#search=%27%E5%B0%8F%E5%85%90%E7%A7%91%E5%8C%BB%E6%A8%AA%E7%94%B0%E4%BF%8A%E5%B9%B3%27 

横田医師1

上記は御殿場市の児童福祉施設関連の利用状況だが、沼津市の状況は下の図。27年度の利用状況であるが、児童発達支援センターみゆきは定員が40名なので、利用者は限られているため、利用日数を制限しているので増加傾向にはない。
しかし、実態は毎年定員以上の申し込みがあり、昨年度、一時は60名以上にも上ったと聞いている。今年度も同様だが、実情を考えると断るわけにはいかず、毎年定員オーバーだが、利用日数で調整をしている状況である。

児童福祉施設27年
横田医師3

小児とは:障害児も難病児も、健康児も3つが同時に合わせて小児であるということ。
出生してから家族や社会的なかかわりを持ちながら、精神的にも身体的にも成長していく。その過程には医療や福祉、教育が一体化になっている必要性がある。
子どもの発達と成長ともに、行政機関が持つ社会資源、つまり保健福祉センターや児童相談所機能、福祉課と繋がり、医師(小児科・リハビリ科)はもちろん精神保健福祉士、社会福祉士、各セラピストたちともネットワークを組み、その中枢的な役割と機能を果たせるセンターをつくるという。
そして、それが医師にとっても静岡で小児医療に携わることがブランドとなるようにしていけたら、必ず志の高い医師は集まるという。

横田医師4
横田医師2

課題:東部地域では特に発達障害診療の不足、発達障害者や家族が障害に対する受け入れと理解の難しさ、周囲の発達障害に対する理解不足、そして支援者や各機関の連携不足もあり、一体化は困難を極めるだろう。しかし、本当に早期発見、早期治療で手助けできるシステムを作ることで改善することが沢山あるという。

特に昨今グレーゾーンの子どもたちが多くなってきている。その要因の一つには、家庭の崩壊を上げる。
貧困等により朝食を食べさせないこと等が発達障害の増加原因だともいわれている。でも環境改善等の手助けできるシステムがあって、手をかけてあげれば治るという。
それには教育が大事。どんな風に育てていくのか。多様性に富んだ育て方が必要であるにもかかわらず,みんなと同じでないことに息苦しさを感じてしまっていないだろうか・・・

横田医師の講演は本当に将来に希望と光を示してくれるものであり、何よりも小児難病・障害児の当事者や家族の心に寄り添う医療を実践してきた方だと感動する
ネットワーク体制と統括部局としての医療・保健・福祉・教育との総合的な機能を持つ発達支援センターをこの東部地域で始めようとして下さっていることに、私自身何ができるのか走りながら考えていきたい。

発達障害12
広汎性発達障害
横田医師写真

2017.03.29

こども療育センターみはら園in 富士市

就学前の肢体不自由児の子どもや発達障害のある子どもが、安心して、個々の状態に応じた療育を受けることができるとしたら、そしてそれがどの地域においても同じ質の療育が受けれるなら…そんな親の思いを聞く機会が増えている。
そんな中で富士市議の小沢さんの案内で、保護者の方と一緒に富士市にある「こども療育センターみはら園」に見学に行く。昨年、なないろの風の視察で伺い、所長の理念や施設の運営について感動をし、今回その取り組みについて伺った。

画期的なことは、園ごとに地域でその子どもに合った保育ができる人材育成をしているので、みはら園だけに集中しなくても、地域で同じ質の療育保育を受けられるようなシステム体制を作り上げてきたこと。
かつては、発達障害の子どもが増えていく中で、「みはら園」に申し込みが殺到したが、定員がある中で全員を受け入れられない状況があった。
しかし、今は各園に療育相談の専門スタッフが訪問し、その園の集団の中で子どもの様子を見ることで、目の前にいる発達障害の子どもに対する指導や助言を、現場保育士だけではなく、他の保育士や園長等にも一緒に関わってもらう。
つまり、情報の共有化を図ることで共通認識を持ち、園全体が発達障害の子どもに対して受け入れられる体制づくりを行ってきている。そうすることで保護者にとっても兄弟が同じ地域の園に通うことも可能になるので、保護者の負担軽減にもつながっている。

こども療育センター0

此処の療育センターは、1F「みはら園」では障害児療育事業を行い、
2Fの[療育相談室」は理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、保健師、保育士、心理判定員等の専門職でエキスパートが11人常駐し、常に子供の成長期に関する発達状況等の不安軽減や適切な療育を行うために早期療育事業を行う。

運営目標:心身の障害のある就学前の児童を受け入れ、個々の状態に応じた療育を実施。
支援目標:保護者の養育上の不安解消を図るとともに子どもとの関りに見通しが持てるように支援
対象児童:3歳から就学前の、発達に遅れやつまづきをもつ幼児を対象とする。受給者証の取得。

こども療育センター2
みはら園1
みはら園9
みはら園6
みはら園8
みはら園訓練室
みはら園訓練室1

各部屋は子どもの発達状況によってクラスが分かれている。
体育間や機能回復訓練室もあり、専門職員がつく。

3歳児から5歳児で定員は60名。
支援形態:発達の送れ、つまづきの内容、状況を考慮して、異年齢にわたる縦割り構成を基準に7クラス。
肢体不自由児のクラスと発達障害の知的クラスは障害の違いから動き方が全く違うので、同じクラスでは危険が伴うので別クラスになっている。
また、保育士は園児の様子を日頃から観察をし、その発達段階の状況を把握していく必要があるので、同じ保育士が担当する。

療育相談室の活動:医療。保険、福祉、教育等の関係機関と綿密な連携を図りながら療育を進める。
下の写真はOT,PT,ST,発達相談員、心理判定員による評価や訓練、相談等を行う部屋。
おもちゃも木を使ったものが主流になっている。

みはら園3
みはら園
みはら園4
みはら園13
みはら園5
みはら園12

2016.05.26

NPO法人クリエイティブサポートレッツ NO3

のヴぁ公民館  
http://cslets.net/nova-cc
障害のある人ない人、様々な人たちが利用できる私設公民館
障害のある方、引きこもりがちな方、居場所を探している方々、子どもや近隣の方々が、おしゃべりしたり、仲間を作ったり、哲学カフェなどの「かたりのヴぁ」もしている。

レッツ14
レッツ12
のヴぁ1
のヴぁ

福祉事業と文化事業をしている。その事業は下記の写真に示す。

のば1
のヴぁ5
のば3

上の写真は、これから発売するNPO法人クリエイティブサポートレッツの
27年度の報告書「インクルージョンの起こる場」近日発売!
私たちがここで一緒に頂いた仕出しランチ¥320


3時間ほど二つの施設の見学や説明を丁寧に受けました。しかし、代表の久保田さんが言うには、本来なら見学メニューはもっと長いそうです。
なるべく長い時間をとって、この施設や事業の取り組みを理解してもらうことを期待されているんだなぁと感じました。確かにあっという間の3時間、本当に短く感じたものです。
ありがとうございました。
この後、私たちは次の研修場所・浜松市役所でアセットマネジメント計画の取り組みについてレクチャー受けに向かいました。

2016.05.26

NPO法人クリエイティブサポートレッツ NO2

学生の研修機関にもなっているので、そのままここで、自分の人生を考えようと留まってしまう若者もいるという。特に知的の障がいのある人は、社会の一員として参加できることを目指す。
それは彼らを社会の枠にはめることではなく、彼らの持つ障がいを、自分を表現する力として、その表現力や特性を、音楽やアート、文化のつながりから、様々な場を提供し、そこで生まれる新しい「世の中」があることを発信し、いきいきと生きていけるまちづくりにつながっていくというもの。

スタッフの異色さもさることながら、すべてにアートが根底にあるように感じる。
沼津で福祉に関わる人が嘆いていた言葉が印象的。「本当に障害のある人や介護の人の居場所づくりの問題を解決しようとするならば、福祉の窓口ではない、まちづくりの窓口に行かなければと・・・」

これからの高齢化社会や社会保障費の増大を問題にする視点から、障害や国籍、性差、年齢等、あらゆる違いを乗り越え、お互いが理解し、分かち合い、共生することができる社会づくりを目指すことをしなければだめなのかもしれない。レッツはそんな文化のつながりから新しい形の在り方を発信し、取り組んでいる。

レッツ9
レッツ15

2016.05.26

NPO法人クリエイティブサポートレッツin浜松

県内の無所属女性議員を中心とした「なないろの風」第4弾は浜松での研修。介護民俗学の提唱者・六車さんの勧めもあって、念願の障害者福祉サービス事業所「アルス・ノヴァ」と「のヴぁ公民館」を視察する。
そこでの体験は衝撃的なものであったわけで…
余りにも多くの事業に挑戦していて、いったい此処は何屋さん?って思うほど楽しいことやわからないことが満載。そして、スタッフも利用者さんも見分けがつかないほど、其々が自由にでも寄り添って楽しんでいるように見える不思議な空間。
これらの運営は認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ
http://cslets.net/introduction
”あたり前からあるがままへ”
~人が幸せに生きるとは~
を考える現場がレッツ。様々な人が、様々な表現活動を実現するために事業を行い、それぞれの人権を尊重し、いきいきと生きていけるまちづくりを行っていこうとしていることが、本当に感じられる。

レッツ19
レッツ25
レッツ23

4階建てのビルはすべてアルス・ノヴァが借りている。
障がい者福祉サービス事業所アルス・ノヴァ 
http://cslets.net/arsnova
「障害のある人が、様々な人とのつながりの中で、その人らしく生きていける生活環境づくりを」
人としてプライドを持って生きること、まさしく人権を尊重した取り組みを行っている。
其々がその日の気分次第で過ごす部屋がいくつかある。
そしてたった一人に、その人が満足するまで寄り添うスタッフ。でもそのスタッフが楽しんでいるってちょっと信じられない光景。ドラムや電子オルガンやギターが雑然とおかれ、ガンガンにロック?を即興で演奏している。そこには楽しんで踊っていたり、聴き入っていたり・・・
私たちがいる間中演奏が続いていたから、きっと3時間以上は・・・芸大の音楽を出ているスタッフがドラマーで、その演奏たるもの半端じゃないし、このすごさって、生ライブで聴いたものしか分からない。

レッツ22
レッツ4
3レッツ
レッツ8

上記の写真:クリック→拡大
代表の久保田さんは芸大を出てから建築家として仕事をし、出産後すぐに復帰するつもりでいたが、その子が重度の障害があり、そこから彼女の活動が始まる。
この施設はすべてオープン。予約さえすれば、有料で見学ができ、○日間の体験コースで学生を受け入れたりしている。
障害福祉施設の社会資源化を目指し、その施設に多くの外部の人たちを受け入れることで、そこにいる人たちの就労の場にもなり、見学料等は運営や工賃にも繋がっていく。

カレンダー

«11月»
     1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログ内検索

フィード