山下ふみこオフィシャルブログ

合計特殊出生率

2026.04.11

人口減少と社人研の人口推計

↓のグラフは沼津市の人口推移です。沼津市のHPで公表している住民基本台帳と社人研の将来推計の比較。
高架化ができる2041~2045年頃の人口推移を比較。(2041年高架化事業の完成予定)

人口推移と比較表

1. 人口推計の「致命的な乖離」:現実と希望の2万人差
市の計画は、2035年に合計特殊出生率が2.07まで回復するという、極めて楽観的な「希望的数値」に基づいている。

  • 現実との落差: 日本全体の出生率が1.152024年)まで落ち込み、過去最低を更新し続けている中、その約2倍近い2.07を前提にすること自体、科学的根拠を欠いている。
  • 人口の差: 社人研推計(国)と市の将来展望では、2060年時点で42千人もの差が生じている。
  • 矛盾点: 「人が増える(あるいは減らない)」という前提で税収を見積もり、巨大インフラへの投資を正当化しているが、土台となる人口がこれほど乖離すれば、財政計画は破綻する。
  •  2. 「納税者4万人減」と「高齢化率50%」のダブルパンチ
    高架化が完成する20412045年頃、沼津市の社会構造は劇的に変化している。
  • 現役世代の激減:納税の中心である2059歳が38千人(43%)も減少。これは、隣接する長泉町の全人口に匹敵する規模が消えることを意味する。
  • 需要の消失: 高齢化率が50%に達すれば、必然的に車の運転免許返納者が増え、交通量は激減する。「渋滞解消」や「踏切による分断解消」を大義名分とする高架化だが、完成時には肝心の「車を利用する現役世代」がいなくなっている矛盾がある。
  • 維持費の重圧: 人口が減り、税収が落ち込む中で、完成した巨大な高架構造物の維持管理費が、次世代の肩に重くのしかかる。

3. 物価高騰による「投資対効果(B/C)」の再検証
事業費の増大は、この矛盾をさらに決定的なものにする。

  • コストの膨張:当初の見込みから資材費・人件費が跳ね上がっている。一方で、前述の通り「利用する世代」は減るため、事業の便益(メリット)は目減りする。
  • ラストチャンスの問い:「今やらないと」ではなく、「今ならまだ止まれる、あるいは計画を変更できる最後の機会」。物価高騰と人口減少・現役世代の激減という、計画策定時には想定外だった事態が起きている今、改めて立ち止まり、高架化をはじめ、全ての事業の総検証が必要である。

結論「沼津市の未来を考える上で、『出生率2.07』という砂上の楼閣の上に、数百億円規模の事業を乗せ続けることは、政治としての無責任ではないか。 20年後、納税対象者の現役世代が4割減り、市民の2人に1人が高齢者となる沼津市において、この巨大なコンクリート構造物は本当に市民を幸せにするのか?
現実的な人口推計(社人研データ)に基づいた、身の丈に合った財政・都市計画へ修正すべきである。

1人口沼津市公表20260410_58
1人口沼津市公表20260410の2

2023.07.02

合計特殊出生率の定義って?

今朝(7/2)の東京新聞に厚労省が定義する合計特殊出生率の計算方法が実態を把握していないという記事がありました。日本人の父と外国籍女性から生まれた子どもは数えているのに、分母に外国籍女性を入れていない。

www.tokyo-np.co.jp/article/260366

合計特殊出生率は少子化対策の基本となる数字であるにも拘らず、分母に外国籍の女性を入れない事実が明らかになったと報道。子ども数だけ分子に入れて、分子だけが大きくなる問題は、内閣府の将来推計人口のシンポジウムで参加者が指摘した。外国人の数が増えていく中で、今後もっと大きな問題になっていくでしょう。

出生率東京新聞20230702_0001 (3)
大海祥沼朝記事20230702 (2)

2023年6月3日:厚生労働省はこのほど、2022年の人口動態統計(概数)を取りまとめ、公表。
出生数は7年連続で減少。
合計特殊出生率は過去最低の1.26で前年の1.30より0.4ポイント低下

今朝の沼朝の投稿欄には、令和2年9月30日の市議会一般質問の杉山企画部長の答弁において、鉄道高架事業推進の根拠に関連し、沼津市の定住人口について「2035年の沼津市の合計特殊出生率を2.07とすることで2060年には14万3000人程度の人口確保を目指している・・・」と答弁。

しかし、今回公表された合計特殊出生率は過去最低の1.26。さらに厚労省はこの計算方法の分母に外国籍の女性の数を入れず、子どもの数だけを分子に入れていたという事実が公表され、さらに、この出生率は下がるだろう。

鉄道高架事業推進の一つの根拠であり基礎となるこの数値が、実態を表していないという事実が明らかになり、早い段階で実態を見直すべきである。

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