山下ふみこオフィシャルブログ
2015年01月
2015.01.30
鉄道高架事業とまちづくりについて
静岡県と沼津市は鉄道高架事業の必要性について、まちづくりの観点から~活力のあるまちを目指して~その説明会を1/29北口プラサヴェルデで開催。その趣旨は鉄道高架事業の推進を表明しただけのものであり、住民説明会とはほど遠いものであった感は否めない。
会場は200名を超える参加で満席になった。県からは難波副知事と沼津市長が事業の意義を述べた。意義を述べたが、それが参加者に理解しされたものかは、甚だ疑問が残るものになった。
示された事業の意義は、必ずしも高架事業だけで解決するものではなく、まちづくりの根幹に高架化が必要であるという説明だけが会場に響きわたっていた。
例えば、20年先に高架化事業が完成したとして、20年先の市民、そして周辺自治体に真に必要なものになりえるのか、これについては後世が判断することだと市長はTVの記者会見で持論を述べたと聞くが、20年先の人口は、現状の3/4にまで減少する中で、事業効果がどれだけあるのだろうか。
県の説明は今までも説明をしてきた資料であり、何も新しい情報はなく、原地区に関しては防災機能を向上させるため、歩行者用の立体横断施設を先行して整備するという点については、防災という観点がいつ、どこから出てきたのだろうか?
今回、私が特に指摘したいのはやはり財政見通しである。数字を並べただけの資料を見せられて、誰が財政が健全であるという当局の説明に納得できた人がいただろうか?
住民理解を求めるために誠意を持って資料提供をしたとは到底言えないものであった。
H27年~10年間の財政見通しを数字を並べただけのものをそのまま数字を読み上げた。参加者はそれについて誰も不満を言う者はいなかったが、果たして、これを持って十分説明をしたと言うつもりなのでしょうか?これが理解を深めてもらうための資料だというには、余りにもお粗末ではないだろうか。
この財政見通しについては、多くの矛盾がある。その指摘を私は昨年9月と11月議会で一般質問をし、その矛盾をブログで紹介しているので、是非参考にしていただきたい。
この財政見通しは、景気上昇を見込み、税収が増えることを前提としている。しかし、人口減少と高齢化社会を迎えた今の社会状況において、成立しない財政見通しである。
参考までに私のグラフを下記に示す。15~65歳の生産年齢人口、つまり納税者層が毎年1000人単位で減少している。そんな中で、市税収入が増えるという根拠がどこにあるのだろうか。
折しも、同日の新聞に「道路や橋梁が高度経済成長期、全国で一斉に建設され、間もなく老朽化の時期を迎える」とある。
その対象は県内3万件のうち、2.5万件が市町のものである。沼津市もこの問題を抱えていくことになるが、老朽化問題は学校等の公共施設も同様である。
しかし、沼津市の示した財政見通しには老朽化対策の予算が組み込まれていない。その試算は2000億円以上だろう。
人口減と高齢化は、市税の減少と社会保障費の増で、ハコモノ、道路、河川等の建設事業費を抑制せざるえなく、高架事業どころの話ではない。生きていくための暮らしの不安が、すでに市民生活に影響を及ぼしているではないですか。
今回の説明会を個人的には大変期待をしていた。少なくとも、誠意ある説明があると思っていたが、何故か言葉だけが総華的で、ただ高架推進をするというだけの説明会に終始していた。
こうして時の為政者は、社会経済の変化等の矛盾があろうと事を進めていき、長期事業の結果がどうであれ、誰も責任を問われず、またそこにかかわった職員のほとんどは居なくなっているだろう。
そこに住む住民だけが、将来的な負担を延々と背負っていくのだということを、一人一人が真剣に考えて欲しいと願わずにはいられない。
2015.01.26
沼津市の人口減少の実態と影響
私の市政報告会の中で扱ったテーマの一部を紹介しようと思う。
増田寛也氏の講演の中で、2040年までに全国1799市区町村のうち896が「消滅可能性都市」になると推測している。その原因として出生率の低下による新生児の減少と東京一極集中による人口流出の2点を挙げた。
解決策は東京圏への人口流出を止めることであり、それには若い人の雇用の確保を重視すべきと言う。方策として、企業の地方進出を誘導することや、意欲ある人材と地域の魅力を繋げて発信力を高め「地域力」を上げることだと言う。
また、沼津市の若年女性人口(20~39歳)は、2040年までに2010年時点の51%に減少するとされている。東部地区の50%以下は熱海市、伊東市、下田市、伊豆市、小山町が消滅可能性都市になるのだろうか。
人口減になるのは日本中どこも同じ状況にあるわけだが、沼津市の人口減少問題は、15~64歳の生産年齢人口の減少が2010年の半分にまで減少してしまうことである。それがどのような形で影響をしてくるのかと言うと・・・
まず沼津市の納税者数だが、課税所得額200万円以下の人が6割で、200万円以上が年々減少し4割しかいない。その中で、納税義務者が毎年800~900人ずつ減少していく傾向にある。
沼津市は全国で人口転出はH25年ワースト6位で、H24年はワースト7位。転出率で言えば、ワースト3位である。
周辺自治体との関係を見ると、特にH23,24年が転出増加が大きい。その中で、三島市、富士市、長泉町、清水町となっている。
その理由は、仕事の都合が最も多く、次に結婚を機に、家を建てたため、同居のためとなっている。
2012年以降に20~30代を中心とした子育て世代の流出、このまちにいったい何が起きているのか!
その要因とは???
その影響とは
★少子高齢化と人口減少は医療・介護など扶助費(社会保障費)の増大と税収減を招き、財政を圧迫する。
問題解決の取り組み
転出入の理由の6割以上が仕事のためであり、雇用の確保は重要な施策であるが、企業誘致はどの自治体も必須要件であるわけで、大変厳しいのが現実である。
1・企業誘致を促進するには、企業が来たいと思う優遇措置等の環境を整えることである。
2・子育てしやすい労働環境の整備や子育て支援
3・定住促進のための生活環境の整備 etc.
課題とは
人口減少社会では歳入は減少するが、道路、河川、上下水道などの維持管理経費等の固定経費は減らないわけで、財政状況は一層厳しくなり、行政サービスの取捨選択が必要である。
時代の変化や人口減により稼働率が減少し老朽化が進んでいる施設等の統廃合は必須課題であるが、沼津市の場合、未だに個々の長寿命化計画は進んではいるが、全体的な計画とそれに伴う予算規模は見えていない。そこが明らかにならなければ、施設の統廃合は進むことはできない。
2015.01.25
ふみこの市政報告会
今日の市政報告会は朝9:00から会場準備を始め、報告会は11:45に終了、同じ場所での午後の講演会は13:30から15:45に終了し、1日中緊張の連続であった。
私の市政報告会に来て下さる方は、私の議会報告通信を見て下さったり、沼朝を見てくる方がほとんどではないかと思うが、最近の傾向として初めて参加して下さる方も多くなってきている。
友人に言わせると、定年退職をした夫たちが、それまで全く地域のことやまちのことに興味がなかったが、定年を機に興味を持ち始めているのではないかと言う。それは自分の夫がそうだからであり、地域のつながりに縛られない人たちが、地域に興味を持ち始めていることは、しがらみがない分何か違った展開があるかもしれないと密かに私は期待をしている。
会場から、沼津は女性に優しくない男性優位のまちで閉鎖的あり、こういう環境では子育て世代は出ていくのは当然ではないかと言う意見や働く女性にとって、安心して子育てできる環境が整っていないことを指摘される。地域の活動においては男性役員がほとんであり、その弊害があっても誰も声をあげないことの問題点も指摘された。
しかし、今までの前例を変えていくエネルギーは相当なものであり、そこまでしようと思う人が本当にいるのだろうか。議会においても同様であり、そのエネルギーは半端じゃないもの・・・
こういう場での意見交換を今後はもっとやっていく必要性を感じた議会報告でした。
大江正章さんの講演会は後日報告をしたいと思う。
2015.01.21
香貫山の公園遊具の設置について
香貫山の香陵台公園の中にある遊具の老朽化について、26年度は公園施設長寿命化事業の一環として進められている。
今回問題になったのは、「滑り台の撤去と新設」について、まずはその必要性と設置場所について住民から疑問があがったことが発端である。
老朽化した滑り台の撤去と新設にあたって候補となった場所は、沼津市が眼下に眺望できるこの場所に設置するというのが当初の計画であった。
移設する場所は、高齢者も車いすの方も訪れる景観地点。そこに滑り台が来れば、障害物になってしまう危険性があると指摘。
そして、新設にする必要性や移設する場所について、普段この山に登ってくる方々を中心とした住民と行政で話し合いが昨年から始まった。
国土交通省は平成26年7月に「遊具指針」&「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」について、自治体の公園管理者等に対して通知した。これによって必要な安全措置が講じられ、都市公園における遊び場の安全性がより高まっていくことになる。
今回の問題も、遊具の新設は国の補助金条件として、新設の場合に限るということであり、その条件でなければ撤去も新設費用も補助されないという。単に老朽化遊具の補修では補助金が下りないというもの。
では、補助金のために、補修できるものでも新設にしてしまうのかという疑問。
香陵台公園の遊具の全体計画とそのコンセプトはどうなっているのか。
一つ一つ問い質していくと、そこには大きな課題があった。つまり住民不在の計画であり、遊具の安全確保だけに終始する行政側の都合と工事の発注期限の問題があった。
上の写真は滑り台工事1/17の時の状況。既に移設場所は昨年からの話し合いの中で合意点を探っていった。遊具の場所は1個所にまとめることで、遊び場の確保と広場(空間)の確保の住み分けができ、安全確保にもつながったのではないだろうか。
次の課題として、滑り台の撤去がされた跡地の問題が浮上。今まで香貫山の大きな問題の一つに、駐車場不足が解決されないまま今日に至っている。当初は駐車場スペースとして考えなかったために、記念碑や植栽の位置が、今となっては駐車場の確保に支障が生じている。
しかし、行政は木を伐ることに対して住民感情を余りにも意識しすぎるために、雑木を始め全ての樹木を伐らない前提では何も課題は解決できないという現実が立ちはだかっている。
駐車場スペースを少しでも確保するには、お金をかけずにどうしたらいいのか、今また住民と緑地公園課で現場での話し合いがもたらされている。
昨年からの一連の状況を考えると、住民の要望と行政側の考え方の合意点を見いだしていくこの過程こそが大事だということを痛感する。
これこそが市民協働の考え方である。住民との合意形成を図っていくことは手間で時間もかかるが、こういう丁寧な過程を経ることが双方にとって、お互いの信頼関係を築く一歩であり、より良い解決策が見つかると実感する。
確かに市民にとって、行政の手順や考え方について理解できないことが多々あり、憤慨したり、納得したりする中で、今後どのような対話をもって進めていくのか、期待を持って関わっていきたい。
また、住民にとって自分たちが当事者として、より多くの仲間の意見を反映できるようにと自覚していることが素晴らしいと思う。是非、こういう方々の参画を無駄にしないでほしいと願わずにいられない。
2015.01.20
第62回香貫山影奉仕の清掃活動
2015年最初の香貫山の清掃活動。山登り50雀の有志も参加して、昨年からの懸案であった香陵台公園の眺望処の草刈と枝打ちそして側溝の落ち葉と汚泥の除去を行う。
ゴミ拾い活動から7年。今年はこの山の懸案事項である香陵台駐車場、眺望処の確保を、お金をかけずに出来ることから始めていこうというメンバーの考えがあり、今後は行政側と話し合いながら協働作業をしていく展開が望まれる。
しかし、本来の香貫山のビジョンがないままに、整備をしていく私たちの活動にも戸惑いが出て始めている。
側溝の落ち葉や汚泥の除去作業。汚泥は水を含んでいるために大変重く、異臭を放つので結構つらい作業です。
枯れ枝と、延びっぱなしになっている枝の選定を、メンバーの植木職人によって整備。その枝を短くきりながら収集。当初のゴミ拾い活動から不法投棄がなくなり、最近は下草刈りや枝の選定など、いよいよ本格的な活動にならざる得ない状況になってきている。
なるべき危険な状況には十分配慮し、2人以上の体制で作業を行う。
側溝が落ち葉等でふさがれている状況を少しずつ掻き出していくと、本来の側溝が見えてくる。
土砂が駐車場のスペースまで流れ出ているために、土砂や草を撤去し駐車スペースを確保する作業を始めるが途中で作業は中断。緑地公園課に相談をしながら枝の選定も必要になるため、後日改めて作業をすることにする。
今年からの影奉仕の活動は次のステップとして、香貫山のゴミ拾いから今後どのような取り組みが必要になってきているのか、山に詳しいメンバーたちの参加によって次のステップを迎えていくように思う。
2015.01.13
静岡わかもの党と県内女性議員
1/12静岡県産業経済会館で静岡わかもの党の大学生と県内女性議員&立候補者のトークセッションに参加。若者と女性で「地方政治」を語ろう!というテーマで、昨年立ち上げた静岡県内の女性議員を中心とし「女性議員を増やす会 なないろの風」主催
県内の女性の政治参画をより強く推進するために、政治活動に関わる女性の同士で意見交換、情報交換をしていく中で、緩やかな連帯を築きながら、共に考え、行動していこうと2014年7月に設立
face book ページ https://www.facebook.com/nanaironokaze?fref=ts
質問・今の地方政治にどう思っている?
・若者は地方政治、議員に何を求めている?
・若者の心を動かす訴え方、教えて
3つのテーマで率直な意見交換を交わす
ゲスト「静岡わかもの党」は若者のの声をもっと社会に届けたい!、政治や選挙にもっと興味を持ってほしい!と2013年5月に設立。若者の政治意欲を促進する活動を展開中
http://shizuoka-wakamono-tou.webnode.jp/
若者が地方政治をどう思っているのか、若者は「政治を身近に館jることができない、若者はお呼びではない・・・」
私たちは「女性議員と男性議員の大きな壁、本来は2元代表制で行政のチェック機能でありながら僕たち市長派と公言し、議会内において議論ができていない・・」
選挙に行かない若者にどうしたら「政治は生活そのもの」と言うことを理解してもらうことができるのか、また身近な議員が良い議員だという認識の若者と、本来議員の仕事をすればするほど、勉強をせざる得ない環境になり、イベント等に顔を出せなくなり身近な存在ではなくなっている状況にある。あるべき議員は実は選挙に弱いということもあり、そのジレンマが浮き彫りになる。
また女性議員ならではの子育て、介護もあり、これら問題は正しく生活そのものであり、その解決は政治です。そのしくみが変わらなければ、その負担はいつまでたっても当事者が背負っていかなければならない。
県内の議会における女性議員の割合は、県議会7.4%、市議会10.8%、まち議会5.9%でどちらも全国平均より下回っている。国は2020年までに、政治の世界や企業などで指導的地位に女性が占める割合を30%にしようと目標を立てていますが、程遠い状況です。
市民派、なかでも女性議員を増やしたいと考え、行動する県民をいかに増やし、女性議員を増やすためには市民力をどのように結集させるかが静岡県内の地方自治における大きな課題であると私たちは考えている。
まずは「女性議員を増やす」というところから県内における自治を考え、真の地方分権、実行力ある地方自治を目指していきたいと思う。
現在のメンバー 現職議員と立候補者 計13名
2015.01.02
元旦は城山へ
毎年、元旦に城山に上る。もう早いもので20年以上続いている。当初は息子を背中に背負って上った彼は既に23歳になっている。
元旦は恒例の城山登りを仲良しの勝部ファミリーと続けている。他のメンバーはその年ごとで変わる。今回は最も少ない。夫が昨年からの風邪で体調が回復せず、我が家の犬たちも連れて来られず、またお互いの長女が昨年結婚をしてしまったこともあり、毎年恒例の頂上で頂くワインの乾杯も今回はなく、食事だけ頂く。
伊豆の国市の西側に広がる静浦山地は、伊豆半島の土台にあたる海底火山の名残だと言う。その一つである城山は、ロッククライミングのゲレンデとして多くのクライマーにも親しまれている。城山は342m、60分ぐらいのハイキングコースで登ることができ、山頂からは眼下を流れる狩野川や富士山、天城山を望める。
2015.01.01
新しい年を迎えて
新しい年を迎え、私が考える望ましい議会や議員の姿とは。
・基本的人権を尊重し、差別のない、平和を求め育てる議会・議員
・疑問に思ったことや分からないことはすぐ調べ真実を求める姿勢
・市民との協働を進める議会・議員
・女性と男性議員が半々の議会
・謙虚さと誠実さと公平性を持つ議員
・誰にも負けないくらいの得意分野を持つ議員
地方議会は国会と違い、市長も議員も選挙で選ばれる二元代表制。与党も野党もなく、議員は是々非々の立場で市長の政策をチェックすべきです。しかし、残念ながら、議員自らが自分は市長派だと公言している人が多いのも困ったことです。議会は市民ニーズを政策として提案し、議決態度についても市民が納得できる説明責任が必要です。
ところで、昨年末から既に各自治体は国の示す地方創生について、検討が始まっていると聞く。正月明けにはいち早く補助金獲得に動き出せる状況を作り出すためと聞く。
安倍内閣は「地方創生」を大きな目標に掲げ、12月27日にはその「長期ビジョン」と「総合戦略」を閣議決定した。
2015年からは本格的に「地方創生」へと動き始める。
今まで「地域活性化」や「町づくり」という名目で、多額の補助金を注ぎ込んで進められてきた公共事業。しかし、鳴り物入りで建物がオープンしてみるとテナントは埋まらず、売上も見込んでいた目標に届かない。建物のライフサイクルコストは総工費の4〜5倍かかるといわれている。建設費用にかけた巨額の維持費用は地元自治体が補填、やがて住民の生活に重くのしかかるという悪循環になっている。
今まで、補助金欲しさに手がけたいくつもの事業が各自治体の重荷になっている状況から、二度と同じ轍を踏まないようにしなければならない。「稼ぐインフラ」への転換が必要。
地方にとって今後、何が本当に必要なのか。既にその検討が始まりお正月どころの話ではないと聞くが、沼津市においては一体どうしているのだろう・・・
お知らせ:
先月終わった議会報告をお正月版として出来上がりました。お手元に届いていない方はお知らせください。
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