山下ふみこオフィシャルブログ

2016.12.25

ひとり親家庭の学習支援とX'mas会

今年最後のひとり親会の学習支援とX'mas会を23日に行う。
役員さんは3週間前からプレゼントや食事の準備、そして毎年恒例のケーキ作りの準備に大忙し。
今年は色々の方のご厚意で食事会やプレゼントに寄付をしてくださる方がいて子どもたちは大喜び。
例年より参加者が多くて、午前と午後の2部構成にもなりました。また参加できない家庭には、役員さんがプレゼントを運んでくださっていました。
こうして丸1日、学習支援の先生方も含めてゲームをしたり、ケーキをづくりやランチを一緒にしてみんなで過ごしました。お疲れ様でした。

前回は県福祉部子ども未来局子ども家庭課ひとり親支援班の職員、島田の市役所と社会福祉協議会の方々の視察を受け、沼津市と同様の取り組みをしていきたいということで、17:30からの学習支援の様子等をとても熱心に見ていただき、意見交換もしました。
この視察については沼津市のひとり親会の担当職員に知らせたようですが、仕事が忙しかったのでしょうか。せっかく他市からの視察を受けていたのですから、沼津市の取り組みを職員自らがアピールしてほしかったと思います。確かに時間外の視察でしたが、こうやってわざわざ来ていただいたのですから、お互いの取り組みについて意見交換することはとても貴重なことだと思います。


今回の取り組みは県のモデル事業ということで、進められてきたものです。継続してきたことで、その活動が細々とでも周囲にも伝わり、お米や食材、おやつを提供してくださる方もいてそんな心遣いが本当に励みになりました。会の運営はどうしても当事者の母親たちにならざる得ないので、学習指導者や食事作りのボランティアさんはあくまでもお手伝いということで実際の運営は当事者の母親たちです。
働きながらこの活動の準備をしてくことは本当に難しかったようで、愚痴も出るのは仕方がないことです。でも忙しくても関わった分、みんなとのつながりも強くなり、来ない人には連絡も取りあい、孤立感はなるべくさせないようにという配慮もできてきました。

来年度も引き続きこの事業を継続していくことに市民協働の意義があると思うのですが、継続する場合、来年度は県ではなく沼津市の事業になるようですが、今年度は60万円の事業費補助をもらっての運営でしたので、学習支援の先生方には交通費等を払うことも可能でしたが、市単独となるとその費用が出せない状況とも聞いています。
運営していくのが当事者だからこそ意義があることで、当事者だからこそお互いが気持ちを打ち明けることもできるのではないでしょうか。しかし、こうやって周囲の支援がなければ継続していくことは難しい状況ですが、成果は表れているのも事実です。
家族の方から毎週金曜日に行くことを楽しみにして、家庭でも宿題やお手伝いをしてくれるようになったと、さらには色々と話しをしてくれるようになったという報告が、ボランティアをしている私たちにとって何より嬉しいことです。
こういう小さな幸せが少しずつ重なっていくことで子どもたちの心の成長が育まれるとしたら、それはとても根気のいる事ですが、継続していかなければ意味がありません。沼津市の考えが注目されます。

クリスマス

2016.12.24

若年性認知症でも働ける

富士宮市の黒田の寄り合いサロンの後は、木工房「いつでもゆめを」の木工介護用品製造販売をしている工房を訪れる。
ちょうど休憩時間だったこともあって、代表の稲葉さんや若年性認知症の佐野ご夫妻からも色々お話を伺うことができた。
佐野さんは50代で発症し、市に相談をしたところ、これがまたすごいことに介護施設を紹介するのではなくて、観光案内所の週5日のボランティアだったという。そこで今までの経験を生かした活動をしながら、若年性認知症の当事者として、認知症になっていく不安を自らが語り、認知症への周囲の理解を求めていく活動を奥様と二人三脚で始めたという。この活動は大きくテレビでも取り上げられたようです。
今は1週間に1回、この木工房へ奥様と通って木工製品を作りながら、認知症の当事者として夫妻で講演活動を行っている。

若年性認知症になると、通えるところと言えば80~90代のお年寄りのデイサービスでは、馴染めない人もいて、結局引きこもりになり、ますます社会とのつながりがなくなり症状は悪化していく。
しかし、ここは一旦引きこもりになって社会とのつながりが持てなかった人が、生き生きと働いている様子を見ることができる。さらにすごいことは就労支援施設ではなく、時給1000円を今年末までに実現したいと店長の稲葉さんは言う。
「認知症になっても仕事の種類や道具、やり方を工夫し、その人の興味を持てることを探してあげれば、一生懸命やってもらえるし、賃金にみあったことをしてもらえる。雇う側が認知症の知識を持てば大丈夫。」

稲葉さんは経営を安定させ、事業を継続させることで、みんなと一緒に社会との接点を持ちながら仕事をしていきたいと話す。
ここの木工房のヒット商品「木製・車いす体重計」縦73cm,横67cm,重さ6kgでコンパクトで持ち運びができる。150kgまで測定が可能。
車いすの方で体重を図るには、2人がかりで持ち上げなければ体重計が図れない。そこで、稲葉さんが開発した実用新案登録の車いす用の方の体重計。
多くの人との出会いと協力で製造から販売までを行う小さな工場で商品化した体重計は、小規模介護事業所等で、体重測定に苦労されている方々から喜ばれるまでのヒット商品になっている。

車いす

2016.12.24

認知症当事者の声から学ぶこと

認知症当事者たちが声を上げています。そうすることが少しずつ認知症に対する私たちの認識が変わっていき、社会を変えていく力になってきています。

認知症の方だろうが、障がいの人であろうが、誰もが嫌なことは嫌と言えること、おかしいと思うことはおかしいと言える社会であること。
自分はこうしたいんだと希望が語れること、というのは本来普通にあるべきことなはず。そういう社会を目指していくことが、誰もが安心して暮らしていくことであるのに、いったん認知症になってしまうと社会から隔離され、家族も本当のことが言えないので、ますます孤立してしまうことになる。

そこで、そのことについて社会全体で取り組んでいくには、まずは当事者の声から学ぶというフォーラムが開かれます。

六車
六車1

介護民俗学を提唱し、実践しているNPO法人ユートピアの六車さんたちの主催でこのフォーラムが開催されます。
医療やケアに対して、当事者の立場から発言している樋口直美さんの力を借りて、今回このようなフォーラムを開催

富士宮市役所職員の稲垣康次さんは、認知症当事者の人たちとともに地域住民を巻き込んで、認知症になっ
ても安心して暮らせるまちづくりをしていく、世界的に有名な「
富士宮モデル」の仕掛け人。
この方は、ものすごく発想が豊かで、しかも柔軟で行動力がある方だそうで、、厚労省の認知症対策に関わることになったときに認知症サポーター養成講座のテキストは本当に認知症の人になっても安心して暮らしていける社会を作るに適しているのかどうか、そんな素直な疑問から出発して富士宮モデルを作り上げた稲垣さんの話は絶対に沼津市にとって是非参考にしてほしい

精神科医の上野秀樹さんは、精神病院内での認知症治療に疑問を持って、むしろ自らが外に出ていき、地域での認知症ケアに関わっていく認知症精神科訪問診療を始めた方で、認知症ケアには、医療には限界があるが、介護や地域での支え合いにこそ可能性があると提言しています。医者でありながら、このように医療の限界を自覚している方はやはり稀有だと思う。

この三名の方のお話しは、きっと私たちの地域をよりよいものにしていくための手がかりをたくさんくれるのではないでしょうか。

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