山下ふみこオフィシャルブログ

鉄道高架

2021.02.11

鉄道高架の行政代執行へ

県知事はご自分の任期中は強制収用をやらないと明言していました。かつては高架化事業にも疑問を呈していました。
コロナ禍の中、どこの市町も市税収入が大きく減少しています。かつての市民サービスが維持できなくなってきています。自殺者もDV被害も生活困窮も解雇者も不登校もみんな生きるのが精いっぱいの中で、この状況を何とか乗り切ってもらうには自助努力には限界があります。今の大変な状況を持ちこたえてもらうための公的支援が必要です。
それには財源を生み出すために、今必要な事業であるかどうか見直しが必要です。限りある財源のなかで救済支援するためには、まずは今やらなければならない事業かどうかという事業の見直しです。

しかし、昨年も今年も高架化関連事業に費やす予算は変わってはいません。令和3年度の事業費は12.8億円。それも高架化本体は入っていません。この事業に係る部署には多くの職員が日々奮闘しています。

19日に行政代執行が行われれば、本当に事業は加速度的に進むのでしょうか。むしろこれから事業を進めていくためにはさらなる財政出動は必須です。何が何でもやらなければならない事業という事で、歴代市長の下で進めてきた市民待望の事業には、本来の市民生活にしわ寄せがきていることに目を背けてほしくはないのです。

今回の森さんの発言は、日本社会に厳然としてある大きな権力にいる者の驕りであり、差別発言であり、それに一緒に同調して笑っていた者たちは権力者にまとわってさえいれば優位に立っていられる人たちの笑いであったのでしょう。

権力者の前で個人の異なる意見を発言することは、大きな勇気と犠牲が伴ってきました。同調圧力のもとで個人の意見を翻させられ大きな権力の庇護のもとに行った人たちはたくさんいます。それに従わない者は、仲間外れや排除をされてきました。

高架事業に対してもそうです。高架賛成といっていれば、体制派の庇護のもとにいられたのです。異なる少数意見にはいつも大きな代償が課せられてきました。市民にとって自分にとって本来の幸せは何かと問い続けてきたときに、同調圧力に屈せずに自己の意見を貫き通してきた長い闘いは行政代執行で終わるものでないです。

もういい加減にやめませんか。権力に同調するのは。当たり前だと思わされてきた古き悪しき価値観は、世界では異常な社会だったと世界中に露呈されてしまいました。

コロナ禍の今、高架化事業を続けていく大儀があるのでしょうか。こんな今の状況は市民の誰も幸せにならないって思っています。できないものをできると言い続け、その挙句に、できるといったものは、誰一人責任を取らずにいなくなる、いなくなってしまうんですから。こんなことってあってはいけないと思っています。

ふるさと納税20210211_0002 (2)

2020.11.22

鉄道高架訴訟の報告会その2

11/20に行われた高架事業訴訟の報告会が市民文化センターで開催。
あいにく、雨風がその時間強くなり、参加者の状況が心配されたが、スタッフを入れるとおよそ200名の人たちが海渡弁護士、花垣弁護士、松村先生の3人が「訴訟の経緯と高架事業の問題点(なぜ橋上駅ではなく、高架事業に固執したのか?)、さらには最終判決に向けて、そしてその後の沼津のまちづくりの在り方について」今まで市民が知りえなかったことも交えながらユーモアに満ちた語り口で率直に語ってくださった。
今朝の沼津朝日新聞に掲載された記事をアップする。(↓記事をクリックすると拡大)

沼朝1122

2020.11.21

鉄道高架訴訟の報告会その1

12/24の「鉄道高架の事業認可の無効確認、取り消し及び収用裁決の事前差し止め訴訟」の判決がおりる日である。
2016年9/9に訴状を裁判所へ提訴してから4年余りの歳月が流れ、12/24に判決が出る。地権者にとっても支援者にとっても長きにわたる戦いであり、関わった全ての方々が「子や孫に禍根を残さないため」の戦いでもあった。
今日の報告会には海渡弁護士・花垣弁護士・タウンクリエイター村松先生の3人が、高架事業の問題、そして裁判の行方について、そして私たち市民が為すべきことを語ってくれた。そしてこの事業の矛盾について証言をしてくださった研究者の先生方には感謝してもしきれない思いである。(県や市は有識者と言われる学者の証言が誰一人としてなかったのはなぜか?)
改めて、この高架事業に注がれた金も人材も年月を思うとその罪過大きさに暗澹たる思いである。

海渡弁護士が言ったように、この事業の根深い経済構造や政治構造があるのではないだろうかと言われたが、1500億円からの事業に30年前から高架事業ありきで市長も議会も進め、代替案の橋上駅の検証もしない、事業の見直しもしない、市民が高架ができれば幸せだと思えるまでの合意を得る議論もなされずにきてしまったことに、このまちの未来があるのだろうか・・村松先生が言った「そこに生きている人たちが幸せだと思えるまち」こそが本来の行政の仕事ではないだろうか。

強制収用があって、来年早々には代執行が行われようとしている中で、それが終われば、高架事業が進むと思っているとしたら大きな間違いである。
コロナ禍の中で沼津市の財政は、長期にわたるこの事業を完成させられる財政力はないといっていいだろう。事業をやろうとするには大きな負担を長期にわたって市民が覚悟をしなけてばならないはず。少なくても、そこには裁判で争った論点について、すべて明らかにすることが市民の信頼を得ることにもつながると思う。今までの無言の同調圧力と威圧だけではいずれ破綻が来るだろう。

さらに海渡弁護士は「沼津のまちづくりにかけているものは何か?』と。それは「人間の命と生活を守るというビジョンの欠如」という。いま最優先で取り組みべきことは、災害の減災対策と迫りくる東海地震にどう備えるかにリソースを集中させるべきである。

これからのまちに必要なもの
住民の意見を聞き、合意形成を図るという手法の欠如。住民による民主主義である。住民自治が必要である。

2020.11.10

コロナ禍で高架化事業費大丈夫?

市民の方から「高架化反対もすでに強制収用されたんだから、先の未来を考える必要があるでしょう。「経済、環境、医学等の最高のまちづくりを」という声もいただきました。
確かに高架事業は希望のある「未来都市づくり」という目的ではなく、副市長も言っていましたが、「高架化はゴールではなく、通過点」と。(しかし、19万人の地方都市で通過点だけで、巨額な投資は論外!)
鉄道が高架になれば、ガードがなくなり、道路が拡幅され渋滞解消という一つの手段です。だから、とっとと工事着工へという意見は最もです。しかし、線路を高架にする工事は早くても15年~20年はかかるといわれています。

その間に地震津波・自然災害をはじめ、学校・庁舎・火葬場・焼却炉の建替え、道路・橋梁の補修もやっていく必要があります。人口減少・高齢化の中で財政は大丈夫なのか、私はまずはお金のことを考えます。
↓沼津市のリーマンショック(H20)前からの投資的事業の普通建設事業費の推移を見てください。(財政的検証の一部)
建設事業費が先細る中で、高架事業はこれから始まるので、他の建設事業に大きく影響してきます。借金すれば返済があるのでそこも限界があります。

非常な困難が待ち受けてはいますが、逆に改善の好機と考え、市民が事業のスクラップ&ビルドの優先順位を考える良い機会ともいえます。

普通建設事業費の推移20201110 (3)

1526億円(高架化事業)=高架化駅+新貨物駅+新車両基地

リーマンショック前の、H19年:普通建設事業費は220億円のうち一般財源は64億円
           R1年 :普通建設事業費は115億円のうち一般財源は34億円
社会保障費等の増により、建設事業に充てる予算が年々減少し、一般財源(税収等)は横ばい。
青色の事業債(借金)も横ばいということは、建設事業に占める借金の割合は増加している。
高架事業はH18年リーマンショック前に事業認可されて以降、事業費の見直しはされていない。

緑色+赤色(一般財源とは市税や地方交付税など普通建設事業費の総額(国庫支出金+一般財源+起債)
普通建設事業とは(高架事業も建設事業の中に含む)
道路、橋りょう、河川等の公共土木関係や消防・学校等の文教施設、公民館、公営住宅等の公共用施設の新設、増設、改良事業等の投資的な事業

2020.11.10

鉄道高架の行政代執行へ

今朝の静岡新聞1面に大きく掲載されていた行政代執行。
すでに移転用地すべてが強制収用され沼津市の所有になっている。最後まで地権者の久保田さんだけが明け渡し最終期限11/5までに立木等の物件撤去に応じなかったことで、行政代執行の手続きを市と県が請求手続きをするという。最終的に代執行の可否は県知事が判断するが、川勝知事は12/24に裁判の最終判決が予定されているので、今は静観するという。

コロナ感染が拡大する中、沼津市も含め静岡県内の感染者が増加している今、「県も沼津市も何やっているの?」と思ってしまう。11月議会が始まろうとしている最中、すでに当初予算の税収見込みを下回り、法人市民税、固定資産税等の減収に対して、減収補填債等が提案されている自治体もあるという。
さらに来年度予算編成も、厳しい展開が想定される中、コロナ禍によって事態は大きく変わってきているにもかかわらず、今、高架高架という状況に、市民からは「時代に取り残されてしまうのではないか?」と心配する声も届いている。
↓11/10静岡新聞                             ↓11/10東京新聞       下段↓11/10朝日新聞

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