山下ふみこオフィシャルブログ
財政問題
2020.11.22
スルガ銀行の不正融資事件の経緯 by東京新聞
http://advance-lpc.jp/column/20200731/real-estate007
その後どうなったのかスルガ銀行の「かぼちゃの馬車事件」
当時、沼津市にも大きな激震が走った。法人市民税はどうなるのか、最悪数億の減少になるのではないかという噂も耳にしていた。さらには市民にもこの事件は相当ショックであり、沼津に本社のある歴史ある由緒正しきスルガ銀行は、私の菩提寺でもある青野の出身である。私の通帳でさえ何十年とスルガ銀行だったが、この時ばかりは、解約はせずともメインバンクは移行した。
さてかぼちゃの馬車事件、当時はシェアハウスといえば、2018年、金融庁までも巻き込んだ、スルガ銀行からの不正・過大な融資により莫大な借り入れをさせられた挙句、適正価格以上の値段でシェアハウスを購入させられた「かぼちゃの馬車事件」。
その後どうなったのか気になっていた。東京新聞が連載で原発訴訟問題で市民運動の味方でもある河合弘之弁護士が書かれているので、その経過と今を追ってみた。
2020.11.22
鉄道高架訴訟の報告会その2
11/20に行われた高架事業訴訟の報告会が市民文化センターで開催。
あいにく、雨風がその時間強くなり、参加者の状況が心配されたが、スタッフを入れるとおよそ200名の人たちが海渡弁護士、花垣弁護士、松村先生の3人が「訴訟の経緯と高架事業の問題点(なぜ橋上駅ではなく、高架事業に固執したのか?)、さらには最終判決に向けて、そしてその後の沼津のまちづくりの在り方について」今まで市民が知りえなかったことも交えながらユーモアに満ちた語り口で率直に語ってくださった。
今朝の沼津朝日新聞に掲載された記事をアップする。(↓記事をクリックすると拡大)
2020.11.21
鉄道高架訴訟の報告会その1
12/24の「鉄道高架の事業認可の無効確認、取り消し及び収用裁決の事前差し止め訴訟」の判決がおりる日である。
2016年9/9に訴状を裁判所へ提訴してから4年余りの歳月が流れ、12/24に判決が出る。地権者にとっても支援者にとっても長きにわたる戦いであり、関わった全ての方々が「子や孫に禍根を残さないため」の戦いでもあった。
今日の報告会には海渡弁護士・花垣弁護士・タウンクリエイター村松先生の3人が、高架事業の問題、そして裁判の行方について、そして私たち市民が為すべきことを語ってくれた。そしてこの事業の矛盾について証言をしてくださった研究者の先生方には感謝してもしきれない思いである。(県や市は有識者と言われる学者の証言が誰一人としてなかったのはなぜか?)
改めて、この高架事業に注がれた金も人材も年月を思うとその罪過の大きさに暗澹たる思いである。
海渡弁護士が言ったように、この事業の根深い経済構造や政治構造があるのではないだろうかと言われたが、1500億円からの事業に30年前から高架事業ありきで市長も議会も進め、代替案の橋上駅の検証もしない、事業の見直しもしない、市民が高架ができれば幸せだと思えるまでの合意を得る議論もなされずにきてしまったことに、このまちの未来があるのだろうか・・村松先生が言った「そこに生きている人たちが幸せだと思えるまち」こそが本来の行政の仕事ではないだろうか。
強制収用があって、来年早々には代執行が行われようとしている中で、それが終われば、高架事業が進むと思っているとしたら大きな間違いである。
コロナ禍の中で沼津市の財政は、長期にわたるこの事業を完成させられる財政力はないといっていいだろう。事業をやろうとするには大きな負担を長期にわたって市民が覚悟をしなけてばならないはず。少なくても、そこには裁判で争った論点について、すべて明らかにすることが市民の信頼を得ることにもつながると思う。今までの無言の同調圧力と威圧だけではいずれ破綻が来るだろう。
さらに海渡弁護士は「沼津のまちづくりにかけているものは何か?』と。それは「人間の命と生活を守るというビジョンの欠如」という。いま最優先で取り組みべきことは、災害の減災対策と迫りくる東海地震にどう備えるかにリソースを集中させるべきである。
これからのまちに必要なもの
住民の意見を聞き、合意形成を図るという手法の欠如。住民による民主主義である。住民自治が必要である。
2020.11.10
コロナ禍で高架化事業費大丈夫?
市民の方から「高架化反対もすでに強制収用されたんだから、先の未来を考える必要があるでしょう。「経済、環境、医学等の最高のまちづくりを」という声もいただきました。
確かに高架事業は希望のある「未来都市づくり」という目的ではなく、副市長も言っていましたが、「高架化はゴールではなく、通過点」と。(しかし、19万人の地方都市で通過点だけで、巨額な投資は論外!)
鉄道が高架になれば、ガードがなくなり、道路が拡幅され渋滞解消という一つの手段です。だから、とっとと工事着工へという意見は最もです。しかし、線路を高架にする工事は早くても15年~20年はかかるといわれています。
その間に地震津波・自然災害をはじめ、学校・庁舎・火葬場・焼却炉の建替え、道路・橋梁の補修もやっていく必要があります。人口減少・高齢化の中で財政は大丈夫なのか、私はまずはお金のことを考えます。
↓沼津市のリーマンショック(H20)前からの投資的事業の普通建設事業費の推移を見てください。(財政的検証の一部)
建設事業費が先細る中で、高架事業はこれから始まるので、他の建設事業に大きく影響してきます。借金すれば返済があるのでそこも限界があります。
非常な困難が待ち受けてはいますが、逆に改善の好機と考え、市民が事業のスクラップ&ビルドの優先順位を考える良い機会ともいえます。
1526億円(高架化事業)=高架化駅+新貨物駅+新車両基地
リーマンショック前の、H19年:普通建設事業費は220億円のうち一般財源は64億円
R1年 :普通建設事業費は115億円のうち一般財源は34億円
社会保障費等の増により、建設事業に充てる予算が年々減少し、一般財源(税収等)は横ばい。
青色の事業債(借金)も横ばいということは、建設事業に占める借金の割合は増加している。
高架事業はH18年リーマンショック前に事業認可されて以降、事業費の見直しはされていない。
緑色+赤色(一般財源とは市税や地方交付税など)=普通建設事業費の総額(国庫支出金+一般財源+起債)
普通建設事業とは(高架事業も建設事業の中に含む)
道路、橋りょう、河川等の公共土木関係や消防・学校等の文教施設、公民館、公営住宅等の公共用施設の新設、増設、改良事業等の投資的な事業
2020.11.06
コロナ禍の地域経済の疲弊
高架事業が進まないのは、何も反対地権者がいたからではない。根本は財政的な問題であるにも拘らず、そこに触れないのは、「木を見て森を見ず」である。
コロナの収束が見えない中、どの自治体も財源不足はさらに深刻さを増している。
全国市議会旬報の10/25号にもコロナの影響によって「地域経済が大変な疲弊・沈滞に陥っている」と危機感を国と地方の協議の場で示している記事が掲載されている。
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このコロナの影響によって、地方の財源確保は国を当てにしているわけだが、国は世界一の借金国である。まして国の補助金頼みの長期事業は、国家プロジェクトでない限り長期の保障はない。
今、最も懸念する箱物の一つに、全国でもワースト10に入るほど40年以上経過し老朽化の進む焼却炉や半世紀以上経過している庁舎。この2つだけでもざっと300億円である。
また自然災害が甚大になっている昨今、住民の命優先の施策よりも「自分の命は自分で守る」というのは行政の責任回避だと思えてならない。
借金の総額が減少しているのは、借金をすれば返済が伴い、その一般財源の工面が厳しく、新たな事業展開ができない財政の硬直化が進んでいるからである。
高架事業はまだ何も始まっていない。これから本格的な事業や財政の計画をしていくことになる。高架事業に手を付けることになれば、後戻りすることはできず、工事中の状況が延々と続くのか、その具体的な説明はこれからである。
こんなはずではなかったというのは、この事業に関しては30年間も議論してきたことわけだから、ありえないはず。長期の事業における困難性は想定できるはずだが、そのリスクについての説明はいまだされていない。
しかし、そのリスクの代償は、市民にとって余りにも大きいと私は思っている。