山下ふみこオフィシャルブログ

財政問題

2020.11.06

貨物駅移転用地の明け渡し期限迎え

「原貨物駅に土地を売らない地権者の会」会長の久保田さんは残る地権者の最後の人です。期限後は、行政代執行により強制収用ができるが、その費用はすべて地権者が負うことになる。

今まで反対をしてきた地権者の多くは、今も事業にはあくまで反対だが、地権者の土地全てがすでに市の所有に代わってしまった今、売却してしまったのは仕方がないこと。

高架事業が進まないのは、何も反対地権者がいたからではない。根本は財政的な問題であるにも拘らず、そこに触れないのは、「木を見て森を見ず」である。コロナの収束が見えない中、どの自治体も財源不足はさらに深刻さを増している。

高架事業はまだ何も始まっていません。これから本格的な事業や財政の計画をしていくことになる。高架事業に手を付けることになれば、後戻りすることはできない。

人口19万人の地方都市にとって、これから始まろうとする20年先までの長期で大型事業は、地震はもとより自然災害が激甚化する中、余りにもリスクが高すぎる。
こんなはずではなかったというのは、この事業に関しては30年間も議論してきたことだからあってはならないと思っている。だからこそ、リスクについても十分な説明が必要であるにも拘らず何も示されていない。

地権者の今までの長い闘いの苦労を思うと、申し訳ない気持ちで切なくなる。

毎日
朝日
1106新聞
静岡新聞
読売

2020.11.06

貨物駅移転用地の明け渡し最終日

新貨物ターミナル建設予定地の明け渡しの最終日。すでに6/8には、沼津市が所有権を取得。明け渡しの期限最終日までに残った地権者は1件。
今朝の新聞を見た市民から
「30年経過しても進まなかった事業は、結局どうでもいい事業なんだよ。やってもやらなくてもね・・・」と。
画像クリック↓拡大

2020.10.31

鉄道高架化への無言の同調圧力

10/31(土)沼津朝日新聞の投稿欄に掲載されていた大海祥さんの鉄道高架問題。
その中に「・・・高架事業を着工すれば、市民にとっては過酷な将来だ。そのことを市の職員や議員、OB,市内の経済界の、それなりの方々はわかっていることだろう。高架化への無言の同調圧力と威圧には同情することを厭わない。・・・」とある。同調圧力と威圧がどれだけのものなのか、当人たちはわかっているのだろうか・・・

1030沼朝記事

2020.10.22

令和元年度のイーラde経営状況

再開発ビルイーラdeについては前々から市民の方々からの質問があり、今回一般会計の委員会において「沼津まちづくり株式会社」の経営状況について質した。
経緯について
H15年4月沼津市・地域振興整備公団・地権者等の出資により設立された第3セクター。
総事業費128億円
資本金23億円(沼津市は12億9350万円出資)

H20年度開業以来赤字で、H24年度には累積赤字2億6千万円を超える。
H25年度に資本金を1億円に減資し、年間500万円の節税になり、財務体質の改善を図る(無償減資)
つまりこの時点で出資金は赤字(2.6億円)の埋め合わせに回し、何としても黒字化必達へ。経営改善として、資本割れの状態を戻し、財務健全化体制を作るためにも減資は必要だったと思われる。当時、赤字補填のために、減資する第3セクターが話題になっていた。)
まちづくり会社の出資比率:
沼津市56.24%、独立行政法人中小企業基盤整備機構43.48%、スルガ銀行0.22%、宝不動産0.04%、石井組0.02%

令和元年度H25年度に減資して初めて、当期純損失は690万円で7期ぶりの単年度赤字になった。
★★イーラde管理運営経費について★★
Q:令和元年度の管理運営に係る負担金(修繕、運営委託費、保険料)は?
市の負担総額6500万円の内訳:商業床2900万円(共有:市負担68.16%+10名の権利者)、駐車場床3600万円(共有:市負担32.88%(27.88%?)+まちづくり会社)負担金は其々の負担割合により応分負担
(因みにH20の負担金4600万円→R1は6500万円年々増加していることに懸念)

Q:駐車場の負担額が増加した理由
H30年度から駐車場の管理事業者(NPC)と契約の変更。固定だった駐車場の賃料(歳入)、管理費負担金(歳出)が変動制となり収益が上がる。
(駐車場の収支H26▲2300万円、H28▲3000万円、H30▲1300万円、R1▲1400万円と赤字幅は徐々に縮小傾向だが依然として赤字である。今後、駐車場利用台数の推移はコロナ禍の影響で減少傾向が予測される)

Q:沼津駅周辺総合整備基金への繰出金について
イーラde建設時に基金からの貸付金40億4千万円を毎年返済。R1年度の残高4億8300万円
返済計画はイーラde開業から19年間(R8)で完了予定
R1年度:1億8500万円(市の商業床と駐車場床の貸付収入)ー6500万円(市の負担金)
     =1億2000万円(基金への返済)

★★まちづくり会社決算について★★
総務省からH26年8/5に第3セクター等の健全化に対する指針が策定。「地方公共団体は、議会、住民に対して第3セクター等の経営状況について十分な説明と情報提供を行い、理解を得られること要請する」とある。因みに沼津市への借入金を返済するための繰出金は、イーラdeつまり「まちづくり会社」の経営状況に左右される。

Q:まちづくり会社の決算が7期ぶりの赤字の要因について
R1中に4テナントが退店し、2件が出店で前年度比922万円の減益。
駐車場は10月の消費税増税や3がつのコロナ禍の影響で台数が減少し、前年度比28万円の減益
その結果:
まちづくり会社の当期純損失690万円の単年度赤字

Q:留保している利益について
H30年度末は7,393万円、R1年度末は690万円の赤字を差し引いて6,702万円が利益剰余金として計上

Q:今後の経営改善に向けて
ららぽーと開業によりイーラdeを取り巻く環境が厳しくなっている。コロナ禍によって、収束が見込まれるまでは店舗賃貸事業・駐車場運営事業は厳しい状況が続くと考えている。今後はこれまでの商業に特化した経営計画からビジネス系機能の導入なども検討していく必要があると考えている。

2020.10.22

令和元年度決算の一般会計反対討論

一般会計の令和元年度の決算審査は10/5~10/7までの3日間。↑写真風景は歳入(収入)は、全所管課が関係しているのでこれだけの職員と議員は14人(28人中)で審議されます。また歳出(支出)は所管の部ごとに審議されます。

★★★私の一般会計における反対の意見

歳入について
令和元年度の決算の状況は歳入総額は 737 954 6000 円で前年度と比べ 6 608 9000 円の増です。

これは、地方特例交付金のうちの幼保無償化による単年度だけの子ども子育て支援臨時交付金等で前年度より29000万円の増、普通地方交付税の26000万円の増及び幼児教育・保育無償 化などによる子育て支援事業や、小学校冷房設備事業などの財源 として国庫支出金が前年度と比べ、9 3000万円の増となったことが主な要因です。

また、減額となった主な要因は地方消費税交付金は前年度の消費税10%を受けて29000万円の減となったことや臨時財政対策債が前年度より16000万円の減、また沼津駅周辺総合整備基金や財政調整基金及び土地開発基金等の繰入金が約5億円の減となる。

市債残高は約 684 7000 万円で前年度と比べ約 8 7000 万円減となり、平 成 25 年度以降、7 年連続減となっているが、臨時財政対策債の占める割合が、増加傾向にあり、これは事業債の借り入れをしたくても借り入れができにくい状況が進んでいるといわざるえない。

以上歳入合計は6億円の増となったものの、一般財源においては22600万円の減となり、一段と厳しい財政状況が進んでいる。

歳出について
義務的経費は扶助費の増加により73000万円の増になった。
その内容は人件費は年々抑えられ前年度より5000万円の減、扶助費は前年度より95000万円増のうちサービス利用者の増加に伴う自立支援訓練・介護等給付費の増が19000万円、児童扶養手当の支給回数変更に伴う19000万円の増や医療費の増に伴う生活保護費の増が23000万円が主な要因です。

公債費は年々減少傾向になっているが、これは臨時財政対策債の借入限度額が減少し続けていることによるものである。

投資的経費においては34000万円の増は、小学校施設空調設備整備事業の66000万円が主な要因で、その他の普通建設事業費は減額になったものが多く特に単独事業費45000万円の減額になっている。

土木費国庫補助金の社会資本整備総合交付金における国の配分を見ると社会資本整備総合交付金(4)と防災安全交付金(6)の割合は、4 6で推移しているが、沼津市の場合はその逆。つまり建設事業において鉄道高架事業に重点されているために、老朽化対策や防災安全事業への予算配分が少なく、これらの事業にしわ寄せがきているのではないだろうか。

 次に物件費・維持補修費及び繰り出し金、補助金等の消費的経費は3億円の減となっている。
また財政調整基金への積立金は前年度より3億円の増となっている。

財政指標について
特に財政の 硬直性を示す経常収支比率からみると、地方消費税交付金が減少したことや、生活保護費を初 めとした扶助費の増や、特別会計の繰出金の増など、経常経費に充当しなければならない 一般財源分が増加したことにより、前年度より 1.7 ポイント上昇し、88.9%となった。これをさらに一般財源である臨時財政対策債を除くと92.4%となり、一段と財政の硬直化が進んだといわざるえない。

自治体の財政力の強さを示す財政力指数は、0.964 から 0.961 へと 低下している。

さらに実質単年度収支がマイ ナスの 8億円で、実質収支比率が 今回 8 年ぶりぐらいに 2.3%と3% を下回った類似都市平均 では 3.8%と比較すると低い状況にあり、望ましい範囲も下回っている。
つまりこの状況は剰余金が少なくて翌年度の財政運営において不測の事態が生じた場合、弾力的な対応ができない状況と一般的には言われ、財政指標において全般的に厳しい傾向にきているといわざるえない。

鉄道高架事業等について
令和元年度、一段と厳しい財政状況の中で、土地収用法に基づく手続をとり、令和元年 9 月に静岡県収用委員会へ裁 決申請及び明渡裁決の申立てを行っている。土地収用法に基づく手続については、新貨 物ターミナル土地収用関連事業費で、裁決申請に必要な土地物件調査、調書作成にかかわ る委託料や静岡県収用委員会事務局への負担金、これは繰越となったものの、これらが決算審査で明らかになる。

 高齢化が加速し、社会保障費がかさみ、税収の基本となる市税収入は減少傾向です。今後、公共施設 やインフラ整備、道路や上下水道、橋梁等の老朽化対策、やるべき事業は山積みの中、またさらに追い討ちをかけるように毎年全国各地で自然 災害が頻発し甚大な被害が発生している。

まずは、地震や自然災害から住民の命を守る ための施策が最優先されなければならない昨今の状況にそれなのに、防災安全事業よりも 高架事業だということについて、本当に住民が安心してこのまちに住んで幸せと思える施策以上に優先すべき事業がなぜ高架事業なのか、今回の決算審査においても理解ができま せんでした。

白隠さんが誕生した風光明媚な穏やかな地域に、そしてそこに先祖代々住み続けている順僕な住 民に強権をかざし強制収用までして取り組む事業なのか。30 年経過しても、いまだに取 り組み続けようとしていることに今回の決算審査で限界が見えているのに、見ようとしな いこの状況が、今回の決算審査であったと思う。

以上が、私の反対意見です。

 

 

 

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