山下ふみこオフィシャルブログ
財政問題
2020.05.03
緊急事態宣言延長 “5月31日まで”
政府は、6日が期限の新型コロナウイルスを受けた緊急事態宣言について、5月いっぱい延長する方針を固めた。4日に正式決定。
このまま緊急事態宣言延長が続くことによって、さらに事態はあらゆる業種が影響受け、混迷を深める。
特に飲食店に与えている被害は甚大。感染拡大の収束、および、経済活動自粛の解除に対して先行きがみえないため、飲食店は大きな危機に瀕している。市内において既に十数件の店舗が廃業に追い込まれているという状況も耳にする。もちろん飲食ばかりではなく、あらゆる業種が悲鳴を上げ始めている。
私たち党派に属さない全国自治体議員政策情報センターの議員たちで、昨日は夜のZOOm会議、今日も10:00と14:00からと2回のZOOM会議で県内外の議員との意見交換を行う。
コロナ対策に関わる各自治体の取り組みには大きな違いが出ている。この取り組みの違いが、長期化する緊急事態に経済の停滞による生活困窮者の増加、子どもたちの生活・教育環境、障害を抱える方々、一人親家庭など、市民生活に大きな格差がうまれてくるのかと懸念する。特に各自治体間の格差はさらに広がっていくのではないだろうか。
今日の意見交換のなかでも、緊急事態だからこそ、議会がしっかり市民生活を支えるための提案、提言、施策を執行部に伝えていくことの重要性を再確認する。又、議会事務局の取り組みによって、既にインターネット会議を駆使しているところもある。
支援策によって大きな予算が動いているので、必ず、補正予算の動きに関しては臨時議会を既に何回も開いているところもある。そして、全体協議会で執行部への質問や意見を全体で共有していくという。
議員報酬も引き下げを議会で可決しているところもある。
予算関連においては、専決処分は避けたいと議会の役割りを果たすべきという考えのもと、臨時議会をその都度短時間でも開いているという。また、臨時議会は三蜜を防ぐための対策をどこも取っていて、委員会審議も広い本会議場を利用したり、委員会はもちろん、議会もZOOMで行っているところもある。
総務省から4/30に議会の委員会開催については、オンライン会議によって、開催する事は問題ないとしている。既に県内のいくつかの自治体も準備を始めているという。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000685719.pdf(総務省自治行政局行政課長)
緊急事態宣言が出されてから、各自治体はそれぞれの町の状況に応じて独自の施策を打ち出してきている。そして、日々刻々と変わる国からの通知。その通知だけでも理解する時間がないほど、その状況は変わっていく。それに伴って、自治体の動きも変わらざる得ないのだが、結局、それに追いついていないというのも現実にある。
市民生活に独自の支援策や、教育におけるオンライン授業の取り組み、放課後児童クラブ、子どもたちの給食中止による代替えの施策、ひとり親家庭等の独自手当、障がい者や生活困窮者のための対応、市役所の総合窓口の開設、10万円の特別定額給付金の進捗状況、これらの対応も自治体によって様々であり、自治体の考える優先施策はもちろん財政状況によっても大きく格差が表れてきている。
緊急時だからこそ、議会としてどう執行部に提言をしていくのか。
その対応や、要望や提言について、「議員間で議論した中で、その意見を議会として執行部に上げ、執行部と話し合いを行っているところは、緊急時にあっても、それが機能するのであり、こういう時こそ、議会として議論をしていくべきであるあるにも関わらず、一元化し制限をするという行為は、本来の議会として機能していない。」と、私たちの顧問でもある福嶋浩彦さんはいう。確かに三蜜と言えどもどこの議会もその対応策を講じながらも、議会としての機能を何とか確保しようと試みている。
本来の議員活動や議会対応、事務局の対応も含めて、各市町の有り様に大きな違いが出てきているが、それは図らずも市民生活に直結していると思わざる得ない今日の会議であった。
2020.05.03
特別定額給付金10万円はいつ?
富士市は、市の郵送書類を待たずに困窮世帯がいち早く申請できる独自の早期特別申請を採用。利用すれば「オンライン申請と同時期の5月中旬から給付が可能」(担当者)だという。
35市町のうち11市町は5/1からオンラインでの申請受け付けを開始した。
沼津市においては、各世帯に申請書が郵送されるのは5月中旬以降になると言っている。そうなると、支給は早くても6月上旬以降になるのだろうか。
富士市がすごいのは、早期支給が必要な人に、いち早く給付金10万円が届くように、独自の申請書で申請ができるようにし、必要な人には早期に支給されるようにしたことである。
独自の早期特別申請書を作成して、必要な人に一刻も早く届けてあげたいという市の取り組みが、市民に寄り添った自治体運営に繋がっているのではないだろうか思わざる得ない。
もう一つの視点として、10万円給付事業は、法定受託事務ではなく、自治事務だから、もっと、自治体が主体性を持って取り組めるはず。
富士市のように独自の申請書を作って、一刻も早く必要な人に給付しようという思いがあったらなら取り組めたのに・・・
(沼津市の場合、その準備に時間は充分とは言えないまでも、4/24に人事異動の報告があり、5/1に部署を開設したわけだから、その事前準備の時間はあったはず・・・)
定額給付金とは? 定額給付金とは、日本の経済対策の一施策で、一定額の現金を給付する政策です。
定額給付金は、地方自治体が給付事業を行っているため、「自治事務」ともされています。
静岡県内30市町、5月内給付 オンライン申請、11市町で開始(2020/5/2 静岡新聞)
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/762638.html
今日、全国の他自治体の議員とオンラインで各市町の取り組みについて意見交換をした。このところ、ZOOMを利用した勉強会や情報交換を良くおこなう。深夜に及ぶこともあるが、距離感もなく、慣れてくれば有効的に使えるのではないだろうか。
今回は、コロナ関連の近況や取り組みについて話し合い、自分のまちの課題が見えてきた。
今回の気づきは、この10万円給付の位置づけについて。
地方公共団体は、10万円給付の事務は、どれにあたるか。
地方公共団体には法定受託事務と自治事務がある。
法定受託事務には
第1号法定受託事務には、本来、国が行うべき事務
(国政選挙、生活保護の決定、旅券交付、国道の管理、戸籍などの事務)
第2号法定受託事務には、本来、都道府県が行うべき事務
(、地方選挙(県議会選挙、知事選挙)にかかわる事務)
自治事務には、地方公共団体が独自に行うことのできる比較的軽い事務
-------沼津市HP5/3現在の状況------
給付スケジュール
5月下旬から、金融機関の口座に振り込みますので、危機管理課 特別定額給付金室まで申請書を郵送してください。
- スケジュール (詳細な日程は決まり次第お知らせします)
・申請書発送:5月中旬から下旬に世帯主様宛てに申請書を発送
・申請受付開始:5月中旬から(郵送及びオンライン申請)
・給付開始:第1回目を5月下旬、以降申請書類の確認順に給付 - 申請には、身分証明書のコピーと口座番号が分かるもの(通帳、キャッシュカード)のコピーが必要です。
- マイナンバーカードをお持ちの方は、オンライン申請もご利用いただけます。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、申請は、郵送またはオンラインでお願いします。
2020.04.24
新型コロナウィルス対策の事業者支援その2
4/23の市長の記者会見から一夜たち、市役所の商工振興課への問い合わせが殺到し、つながりにくい状況になっているという。そこで、再度HPに既に掲載されているがお知らせをしておこうと思う。
Q&A 4/24更新
留意点: ⊛休業補償は4/25(土)~5/6(水)とあるが、休業期間の延長もあり。
◎4/27(止むえない場合)~5/6からでも対象となる。
◎休業中のチラシ、張り紙等の証拠となる写真等は必要
◎5/7~申請して2週間ほどで指定口座へ
↓(画像をクリックすると拡大)
2020.04.24
新型コロナウィルス対策の事業者支援
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/kikikanri/topics/new_cov_mayor0423_1.htm
4/23市長の定例記者会見で事業者支援、医療支援等が発表された。(主なものを抜粋して掲載)
総額5億5千万円
1・事業者支援 3億2千万円(申請受付5/7~5/31)
◎ 4/25~5/6休業協力の事業者支援:飲食事業者・旅館・ホテルへの協力金
飲食業1店舗20万円 旅館・ホテル1施設50万円 1事業所あたり最大100万円まで
◎ 休業協力金の支給を受けない事業所への支給
・宿泊業・飲食業の令和2年3月売上が前年3月比の50%以上減少等
1事業所30万円
2・インターネット活用支援策(運用開始4/24・観光戦略課934-4747)
◎「テイクアウトdeスティホーム」事業者支援サイトの立ち上げ
事業者が自由にアップロードしてテイクアウトメニューの紹介を市HPの観光ポータルサイトで公開
◎ テイクアウト販売用スペースの無償貸し出し
市役所玄関前でテイクアウトの販売
3・バス・タクシー事業者への支援 600万円(申請受付5/7~5/31)
◎ 路線バス1台に2万円 タクシー1台に1万円
4・診療材料・医療機械等の購入 2000万円(感染防止の医療現場への対策強化)
◎ 全身防護服360着、長袖ガウン7500着、サージカルマスク36,000枚、N95マスク1,500枚等
エアーテント(外来診察として利用可能)、陰圧式空気清浄機(病室内の空気洗浄)
今回の沼津市における救済措置に至る過程において、多くの飲食店の方々から新型コロナウイルス対応に関する切実な声をきいてきました。その声をやはり要望として市長へ届けたいという。それは市民として当然であり、この難局を現場の切実な声を、何とか届けようと試みたようだが、議会も市長も担当課も、その要望書を受け入れるところがないという。個々の要望での対応は、この非常時に混乱を招くという理由だからということらしい。
この非常時だからこそ、市民の声をしっかり受け止めるのが行政に携わる者の責務ではないだろうか。幸いにも沼津市においてはコロナ感染者は1人であり、非常時とは言え、これからが長期戦にならざる得ない中で、既にこの対応では市民に失望と混乱を招きかねないと指摘される。住民はもちろん事業を営む方々の思いはメディアにも日々掲載されている。
市民からの苦情を受けて他市の要望書等の提出先について、その状況を調査したところ、県内10市の回答では、市長、副市長、担当部長、教育長が受けているという。
市民の切なる声を、たった一人の声であっても、真摯に耳を傾ける、受け止められる市政であってほしい。この難局だからこそ、一人一人に向き合っていく心の余裕を持ち続けたいと思う。
2020.03.19
令和2年度予算の議会が終了
2/10から始まった議会が3/19にすべて終了。長い長い予算議会に、その間はほとんど外に出ることもなく、市役所と家の往復だけで、犬の散歩もしないまま閉じこもって準備をする。いつの間にか季節が春になっていたことさえ忘れて・・・
もうそういう生活はやめて流せるところは流せばいいと思いながらも、気にかかることはやらざる得ない性分が災いして、結局睡眠時間を減らすことになり精神も体力も消耗する。
今回は議会中に新型コロナウィルスの感染が、あっという間に世界各地で猛威を振るい、WHO(世界保健機関)はパンデミック(世界的な大流行)と表明をした。日本での検査件数が、今後、海外並みに増えていけば、感染件数はますます増えるでしょう。
今日は最終議会において、私の「一般会計反対討論」を掲載しておく。(未来の風3人のうち、大場議員が高架化賛成に突如変わり、未来の風としての反対討論はできなくなった。よって彼は会派を自ら出るという報告だけを受ける)
議第30号令和2年度沼津市一般会計予算について
令和2年度一般会計は現実に対し、より厳しい状況になったと言わざる得ません。
新年度予算の歳入に大きな影響を与えた要因は、国による制度改正が大きかったといえる。まず法人市民税の税制改正による減額、そして消費税が昨年10月に2%アップし10%となったことの増額、また最も大きく歳入全体の総額を前年度と同額にさせた大きな要因は保育料無償化による国県の負担金が大きかったことです。
その状況を詳しく見ると、
その一方で、先ほどの法人市民税は法人税割の税率引き下げ等により4億円の減と世界経済減速による企業業績悪化の影響として約2億円の減収を見込んだことから、6億円の減となり、市税においては前年度比3億円の減額になり347億円となる。
歳入に占める市税の構成比は0.4ポイント下がり、48.2%になった。市税の当初予算額としては平成19年度以降2番目に少ない市税収入となっている。
次に地方消費税交付金は消費税が10%となり、前年度比約2億円の増額で44億円で、年度当初から10%消費税で試算するとその影響額は6億円の増額にもなります。また
次に国庫支出金の総額は、ほぼ前年と変わらないが、内容を見ると、普通建設事業費支出金が5億円の減になっている。主な要因は社会資本整備総合交付金の減額によるものです。
当局は減の要因を令和元年度国の補正予算に伴う前倒しや、個別補助へ移行したことと答弁されていたが、それだけが減額の要因ではないと正しておく。
同じ国庫支出金のなかで民生費国庫負担金は6億円の増額になっているが、これは保育料無償化による国の負担金である。
次に県支出金は8億円の増額になっている。この主な要因は企業立地促進事業費補助の2億円と保育料無償化による民生費県負担金の3億7千万円で、保育料無償化による影響は国県併せて9億7千万円にものぼる。
次に注目したいのは基金繰入金が5億7千万円の減額になっているが、これは沼津駅周辺総合整備基金繰入金が4億円の減で2億円の繰入しかできず、基金の現金残高が1億円を割り、繰り入れしたくても抑制せざる得ない状況が見える。
当局は償還額は後年度基準財政需要額に算入され、その全額が国により補填されるというのはいかがなものでしょう。国は臨時財政対策債の元利償還金相当額については、その金額を後年度地方交付税の基準財政需要額に算入すると示しているだけで、その全額が国により補填されるとは言っていません
次に、歳出を見てみます。
歳出も大きな特徴がある。新年度から会計年度任用職員制度に伴って物件費の臨時職員の賃金が人件費の中の会計年度任用職員の報酬に移行し、それに費用弁償を加えて17億円となり、前度比で1億5千万円の増額となります。
次に扶助費は9億円の増額で178億円です。その主なものは幼児教育、保育の無償化の実施に伴い扶助費として、保育料の全額支給となったことによる増や(障害者福祉費自立支援給付費)や国民健康保険や介護保険の会計への繰出し金が主なものです。
次に投資的経費のの普通建設事業費は90億円で前年度に比べて8億円の減になっています。
当局は普通建設事業は、事業計画に基づいて実施しているので、その進捗状況においては、年度ごとに事業費の増減が生じるというが、果たしてそうでしょうか。
普通建設事業の減は投資的経費、一般財源の投資的経費が少ないから、これ以上の事業ができなかったということではないでしょうか。普通建設事業の投資的経費の一般財源は減少しています。やるべき事業は山ほどあり、高架化事業が減少しても老朽化対策、道路の維持補修、公園、公共施設整備など、次から次に進めていくべき事業があるにもかかわらず、、一般財源の投資的経費に充てられる分が少なくなっているので、やるべき事業ができずにいるということでしょう。一般財源の余裕がないからこれ以上起債に頼ることもできないのが現実です。したがって、事業をしたくても起債ができず、、また一般財源がなければ起債ができない。起債が出来なければ、事業ができない。この状況が普通建設事業の縮小につながっていると言えるでしょう。
歳出からみると、国の制度に基づく社会保障関係費の増を人件費や投資的経費の抑制をしてきたことで、歳出総額はほぼ横ばいで推移してきたが、人件費、投資的経費共にピーク時から大幅に減少しており、喫緊の課題、老朽化や自然災害への取り組みが求められる中、これまでと同様の対応を続けることは困難な状況となってきている。
しかし、残念ながら、当局にはその認識がないというべきか、そういわざる得ない状況は依然として変わっていません。代表質問でも議論させていただきましたが、10年前の財政見通しとのかえりは今の少子高齢化、人口減少は想定していたとはいえ、その速さは想定以上のものだったのかもしれません。だからすんぶの狂いなく、やるべきというのではなく、そのギャップが余りにも大きいのが問題ではなく、いつも見通しは現実よりも大きく想定し、財政は大丈夫だと言い続けるその姿勢が、根本的な問題解決に一丸となって立ち向かわせなくしまっていることです。今議会においてもやはりその流れに沿ったものでしかなかったことは、議論をしていてもとても苦しいものでした。
全てが鉄道高架事業を進めていくという前提でしか言えない状況に、人口減少、少子高齢化という国が国難とさえ言っている状況に正面から向き合おうとしないその姿勢が、その姿勢でなければ、他の意見を受け付けようとしない体制自体が市民にとって不幸と言わざる得ません。
その不幸を背負うのは将来世代です。そのツケを誰よりも被るのは、ほかならぬ市民であり、将来世代の子どもたちです。人口減少、少子高齢化、そして昨今の社会状況は予期しえないことが、常に起こりえるという危機感をもって,対応した市民生活に添った実直な予算案であるべきだと申し上げて私の反対意見とする。