山下ふみこオフィシャルブログ

ファシリティマネジメント 老朽化

2017.03.26

2月議会 代表質問NO1

市長

(2月議会は2/17~3/23)3/6から始まった代表質問、一般質問の先陣を切って未来の風の代表である私が登壇。
今議会で示された市長の
「平成29年度 施政方針について」↓クリックhttp://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/mayor/pdf/h29.pdf

最も注目すべき点は選挙公約であった「検証委員会」をやらずに、鉄道高架事業が「世界一元気な沼津」の実現に有効な事業と認識したことである。


1)鉄道高架事業と「世界一元気な沼津」について
・なぜ有効な事業と認識したのか
・検証委員会をおかなかったのか
・高架事業の実現可能性について
・財源確保について

2)財政状況への認識について
3)地震津波対策について
4)公共施設マネジメント計画の取り組みについて
5)幼児教育&学校教育について
・現状の教育予算について
・幼稚園等の幼児教育について
・チーム学校について
以上のことを代表質問として伺う。

まずは市長の答弁はその都度、二転三転して要領を得ず、結局「高架推進に至った理由については、今後、情報公開をし市民へ誠心誠意説明をしていく」と答弁。
本来は議会で説明すべきことであったにも関わらず、答弁は要領を得ず、傍聴席一杯に集まった市民にとって、さらに不信感と失望感に包まれた。

Q:なぜ有効な事業なのか?
A:経済界の方々から、本事業がさらなる民間投資を呼込むと伺い、まちの活性化につながると認識。南北通路は高架事業以外の手法は事実上不可能。

Q:検証委員会を置かなかったのか?
A:私なりに過去の議事録や検討結果を自己検証した。県のPIプロジェクトは国内最高の知見を持った有識者会議で3年と2億円をかけ公平公正であり、改めて検証を行うべきではないと認識。

Q:実現可能性と財源確保は?
A:国、県の補助金や市債(借金)等の特定財源の確保と、安定財源の市税収入の確保に留意していく。
本事業は都市の価値を高めて、固定資産税の増収につながる事業。  
財政状況はここ数年、かなり改善しているので、高架を推進していけると心証を得たので、私が責任
をもって
事業や財政見通しについて、市民へ情報公開をし、市民合意を得ることこそが最大の検証。

Q:なぜ今、事業の推進を決断したのか?
世界一のまちにしていくのは、停滞感を一刻も打破し、市民が前向きになるよう高架を推進していくこ
とが必要と実感した。

2016.05.27

アセットマネジメント in 浜松

認定NPO法人クリエイティブサポートレッツから浜松市役所へ向かう。
浜松市役所の財務部アセットマネジメント推進課の方から丁寧な説明を受ける。
印象的だったのは最後に「問題は建物の劣化より社会制度の劣化です」と話されたことに、私たちは大きく頷く。
浜松市は公共施設再配置計画を他市に先駆けて、平成21年から取り組んでいる。平成22年に再配置の基本的な考え方を示した「公共施設再配置計画基本方針」を定め、22年度~23年度にかけて個別計画を作成。

すでに全体の1496施設から26年度までに383施設を削減することを目標として取り組み、結果的には431施設を削減。そのうち、100施設の公民館などは地域に無償貸与し、全部で5億円の削減を図ったという。
431施設のうち、100施設は倉庫やトイレだという。
こうしていち早くこの見直しを実施してきた訳で、主にハコモノを削減するための段取りなど、地域の合意形成を図るために、ずいぶん丁寧な話し合いを重ねてきたという。また、それが基本的なことであるからと全くもっともな考えであるが、なかなかそうはならないのが現実である。

市役所1
文芸5

総務省から平成26年4月に全地方公共団体に、公共施設等の管理計画の策定を要請する通知が出された。
浜松市はは27年度に総合管理計画を27年度に策定した。
(沼津市においては総務省の最終年度の28年度中には何とか管理計画を立てると聞いている。それと同時に10年間の財政見通しも公表するとしている。)


浜松においては、公有財産売却業務については民間事業者に委託し、民間事業者の持つノウハウと顧客情報を活用し、売却物件数が増加している。
借地適正化計画も方針にのっとり、借地の解消や借地料の見直しなど、行政目的から普通財産へ移行したりしてその適正化を図ってきている。今後の取り組みとして新規の借地は原則禁止、既存の借地については、購入や返還により計画的に借地の解消に取り組むとしている。

行政財産の有効活用について
行政財産の目的外使用許可    :1229件・1億9121万9000円
自動販売機設置場所貸付  本庁舎:20か所・801万4000円
区役所他:140か所・4557万1000円
広告モニター    (広告収入):368万4000円
マット広告           :29万1000円
椅子広告            :100脚・100万円
結構細かい、例えば、エレバーターに敷いてあるマットなどまでマット広告として収入を得て有効活用をしている。
廃校の利活用として、体育館や学校などを地域に無償貸与し、地域がまかえなくなったら民間事業者へ貸与していくという。
------★★★★★ 今後の取り組みにおける課題 ★★★★★--------

今まで目的をもって建てられたハコモノが、そのニーズが時代とともに変わり、当初の目的から、別の目的へ変更する場合、当初の目的で国からの補助金を得てる場合、補助金返還等の問題もあり、用途変更をするにもそう簡単なことではないようである。
問題は「建物の劣化より社会制度の劣化」
つまり、社会制度が追いついていかないことには、資産の管理計画や資産活用の取り組みは進んでいかないと感じた。

2016.04.05

ゴミ焼却施設と鉄道高架事業 in2月議会 NO3

★★富士市ではゴミ焼却施設(30年経過)の着手★★

30年経過した焼却施設の建て替え(280億円)を28年度から着手する。
何故この時期にやるのかといえば、市民の生活環境の保全が優先されるべきという。

 ★★沼津市ではゴミ焼却施設(40年経過)の断念★★

40年経過した施設を、建設費高騰は市民のリスクだから順延はやむなしという。
市民の安全・安心の確保を優先に考えるのならば、、工事費が上がったから順延するという問題ではないはず。
さらに、災害時においても施設の処理能力を確保するなど防災拠点として整備することにより、迅速な復旧・復興を可能とする。

★何故、本当のことが言えないの?

それは沼津市にとって「鉄道高架事業が最優先施策であり、ずーっと財政は大丈夫だから」と言い続けてきたわけで、今さら「高架事業をやるには、他の事業を犠牲にすることもある」なんて絶対言えない環境を自らが作ってきてしまったことが不幸の始まりである。

総額1300億円以上の巨大な高架事業に取り組むには、「人口増加・税収増加」が、事業実現の必須条件である。逆にいえば、この条件がなければ、高架事業は成立しないと考える。時代と共に財政環境の質は大きく変化をしたにもかかわらず、この問題に正面から向き合おうとしない市長。そして議論しない議会。

    ------------------------------------ まとめ-------------------------------------

「二兎を追うことができないのに、3兎は追えない」
(ゴミ焼却施設&市民体育館 + 鉄道高架事業)

市長は高架事業を進めても財政は大丈夫だからと言い続けてきた。28年度予算審議において明らかになったことは、高架事業が市民生活の根幹にかかわるゴミ焼却施設や新体育館の建設に多大な影響を及ぼし、3つを同時に進めていくことは財政的に不可能であることが露呈した。

財政は大丈夫と言い続けて高架事業を推進しようとしてきたが、やはり財政的に、にっちもさっちも行かなくなった状況が今回の二つの施設の突如の変更である。
今後、高架事業を続けていくことが、どれだけ市民生活を犠牲にしていくのか、その影響を考えた時、危機感を覚えざる得ない。

2016.04.05

ゴミ焼却施設と鉄道高架事業 in 2月議会 NO2

二つの大型公共事業を同時にやることは財政的に不可能だった!

つまり、沼津市の財政環境において、総額290億円の香陵公園整備とゴミ焼却施設の事業を同時に進めることはできなかったのではないか?つまり財政的環境の行き詰まりである。

上記のグラフはH17~H26は決算額。H27以降は沼津市が想定した財政見通し。
扶助費(医療、介護、生活保護等の支出)投資的経費学校・道路・橋梁等の社会資本の整備)の割合を見ると、H27(50億円)とH17(26億円)を比較すると、扶助費は10年前の2倍になり、投資的経費は1/2に減少

しかし、一般財源(単位は右側)はH19(500億円)を境に減少していく中で、H27(467億円)以降の財政見通しでは年々増加している。(嘘でも一般財源を増加とみなさなければ高架事業は成立しない)
投資的経費は扶助費が増加することにより、投資的経費は減少せざる得ない。しかし、鉄道高架事業もゴミ焼却施設も公共施設の老朽化対策もこれからです。
半分になった投資的経費で今までの数倍の事業を行うのは到底不可能である。

S50~H26までの40年間の決算額と人口と工事請負費の推移をグラフ化したもの。
H5までは人口増加と共に一般会計は増加し、バブル期~H5までは建設費が増加したが、H7以降は人口減少していく中で、工事費は減少し、一般会計は横ばいとなっている。(この金額は決算額)つまり、どんなに国が経済政策を行っても、長いスパンで見ていくと、人口増加の時代、バブル期、人口減少の時代に移行する中で、確実に財政的な質が変化している。既に高架事業を進める財政的状況は全くないと言っていいでしょう。
高架事業をやり続けることは、市民生活の根幹であるゴミ焼却施設等にしわ寄せがくるということ。それもオリンピックが終われば市場も安定するというが、それも確証がないままゴミ焼却施設の更新は見通しの目途がついていない。

2016.04.05

ゴミ焼却施設と鉄道高架事業 in 2月議会 NO1

2月議会(2/12~3/17)
何故?ゴミ焼却施設&新体育館の突如計画変更!
28年度予算は鉄道高架事業の財政的影響が遂に表面化!

ゴミ焼却施設の建替えが急遽延期に!

施設(昭和51年)は40年経過し、老朽化で建て替えを迫られ、平成277月に基本計画を公表。しかし、今年1/19の委員会において突然の順延報告があった。
計画では平成32年度に供用開始としていたが、現在、計画の目途は立っていない。
ゴミ焼却施設(170億円)+リサイクル施設(40億円)=210億円(中間処理施設)

香陵公園周辺整備 80億円
新体育館(68億円)+新立体駐車場(7億円)+外構等整備(5憶円)=80億円

市民体育館(昭和48年)は43年経過し、相当な老朽化で耐震性能ランク3で大規模地震では建物が崩壊する恐れがあるとされ、平成24年に予定した耐震補強工事はできず、新体育館の建設計画に取り組む。

28年度から事業者募集の予定が、昨年12月に市民文化センター(昭和57年)の改修を含む香陵公園周辺の一体的整備にすると報告があり、実質的な計画変更になった。

★★★総額290億円の大型公共事業★★★
沼津市にとって、かつて前例がない程の大型公共事業。
28年度から事業者募集をかける予定が、突如変更になった理由は何か?

----ゴミ焼却施設について----
★★建替えの理由
大規模地震が予想される中、昭和51年からの稼働による老朽化に加え、耐震性が劣るこの施設を一刻も早く新たな施設整備を行わなければならない。

★★変更の理由
●オリンピックや東日本大震災による建設需要から、労務単価や資機材の高騰、及び工期の延長等が危惧。
●更新ラッシュであり、メーカーによる供給が間に合わない中、適正な価格競争が危ぶまれる。
●更なる地元合意形成を図る。

★★二つの大型公共事業を同時にやることは財政的に不可能だった!★★

変更の理由はこの数カ月で突如起きたものではなく、充分想定範囲のことである。
私の環境省への聞き取り調査では、オリンピック以降も更新需要は減少の状況にはないという。

210億円からのゴミ焼却施設を、わずか数ヶ月間に突如変更しなければならなかった本当の理由とは?
つまり、沼津市の財政環境において、総額290億円もの香陵公園整備とゴミ焼却施設の事業を同時に進めることはできなかったのではないか?

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