山下ふみこオフィシャルブログ
2017.03.30
議員の期末手当値上げに反対
2月の定例議会において可決(賛成22:反対5)された「議員の期末手当に関する条例の一部改正する条例」により生じた期末手当引き上げ分より、所得控除した支給額49,496円の受け取り拒否をする。
私たち未来の風は「議員の期末手当値上げ」には毎回反対をし、その値上げ分に対しては法務局へ供託をしている。
今回も値上げに反対をしたわけだが、その委員会審議の中で、値上げに賛成する多数派議員から、反対するのはパフォーマンスであり、それを政治の具に利用するものではないというような意見があったが、それは大きな勘違いではないだろうか。市民生活の現状を理解していたら、自らの手当てを上げるとはとても言えないと思うのだが・・・
★★「議第3号沼津市市議会議員の期末手当に関する条例の一部を改正する条例」★★
に反対の立場から、意見を申し上げます。
昭和48年12月10日、各都道府県知事に発せられた自治省行政局の通知には、
「一般職の職員の給与改定に伴い、特別職の報酬等についても自動的に引き上げられることとなるような方式を採用することは、特別職の報酬等の額の決定につ いて広く民意を反映させるために設置されている特別職報酬等審議会の実効性が失われることにもなるので、かかる方式を採用することのないよう厳に留意すること」とある。
期末手当改訂の根拠を質したところ、「一般職職員の給与改定の例に倣う、一般職職員の改訂の根拠は人事院勧告である」という説明以上の合理的な説明は得られませんでした。
通達にのっとって特別職報酬等審議会への諮問について質したところ「諮問はしていない」との答弁。その理由は「条例の所掌事務に定められていない」との答弁でした。
こうした状況の中で、政治に関わる私たち議員の報酬の引き上げが一般公務員同様に行われていいのでしょうか。
また、沼津市内の民間企業の給与所得や個人経営者の所得状況を一切把 握していないということも、質疑の中で明らかになりました。地域経済の状況は、大変 厳しいものであり、日々市民と向き合う中で痛感しています。
そのような状況の中で、議員の期末手当を単純に人事院の勧告があったから一般職の職員の給与並びに手当が引き上げられたから、議員の期末手当も引き上げるという理由では極めて不透明な期末手当の引き上げであり到底受け入れられないものです。
以上を持って反対の討論とします。↓(法務局からの供託通知書)
2017.03.29
こども療育センターみはら園in 富士市
就学前の肢体不自由児の子どもや発達障害のある子どもが、安心して、個々の状態に応じた療育を受けることができるとしたら、そしてそれがどの地域においても同じ質の療育が受けれるなら…そんな親の思いを聞く機会が増えている。
そんな中で富士市議の小沢さんの案内で、保護者の方と一緒に富士市にある「こども療育センターみはら園」に見学に行く。昨年、なないろの風の視察で伺い、所長の理念や施設の運営について感動をし、今回その取り組みについて伺った。
画期的なことは、園ごとに地域でその子どもに合った保育ができる人材育成をしているので、みはら園だけに集中しなくても、地域で同じ質の療育保育を受けられるようなシステム体制を作り上げてきたこと。
かつては、発達障害の子どもが増えていく中で、「みはら園」に申し込みが殺到したが、定員がある中で全員を受け入れられない状況があった。
しかし、今は各園に療育相談の専門スタッフが訪問し、その園の集団の中で子どもの様子を見ることで、目の前にいる発達障害の子どもに対する指導や助言を、現場保育士だけではなく、他の保育士や園長等にも一緒に関わってもらう。
つまり、情報の共有化を図ることで共通認識を持ち、園全体が発達障害の子どもに対して受け入れられる体制づくりを行ってきている。そうすることで保護者にとっても兄弟が同じ地域の園に通うことも可能になるので、保護者の負担軽減にもつながっている。
此処の療育センターは、1F「みはら園」では障害児療育事業を行い、
2Fの[療育相談室」は理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、保健師、保育士、心理判定員等の専門職でエキスパートが11人常駐し、常に子供の成長期に関する発達状況等の不安軽減や適切な療育を行うために早期療育事業を行う。
運営目標:心身の障害のある就学前の児童を受け入れ、個々の状態に応じた療育を実施。
支援目標:保護者の養育上の不安解消を図るとともに子どもとの関りに見通しが持てるように支援
対象児童:3歳から就学前の、発達に遅れやつまづきをもつ幼児を対象とする。受給者証の取得。






各部屋は子どもの発達状況によってクラスが分かれている。
体育間や機能回復訓練室もあり、専門職員がつく。
3歳児から5歳児で定員は60名。
支援形態:発達の送れ、つまづきの内容、状況を考慮して、異年齢にわたる縦割り構成を基準に7クラス。
肢体不自由児のクラスと発達障害の知的クラスは障害の違いから動き方が全く違うので、同じクラスでは危険が伴うので別クラスになっている。
また、保育士は園児の様子を日頃から観察をし、その発達段階の状況を把握していく必要があるので、同じ保育士が担当する。
療育相談室の活動:医療。保険、福祉、教育等の関係機関と綿密な連携を図りながら療育を進める。
下の写真はOT,PT,ST,発達相談員、心理判定員による評価や訓練、相談等を行う部屋。
おもちゃも木を使ったものが主流になっている。






2017.03.28
児童虐待と里親制度
最近、ある出来事で里親制度について考える機会を得た。学校から帰宅したら、突然、家族みんな居なくなっていたという。数日間ひとりで過ごし、そのあと、近所から学校へ相談があり、そこから児童相談所へ。そして里親さんへ緊急一時預かりとなった。
しかし、内情は何も知らされないまま、ご飯を一緒に作って食べ、時にはお弁当を持たせ、学校への送迎を繰り返す。2週間続いて何も連絡がないまま、突然引き取りに来た・・・
社会的養護を必要とする児童のうち里親に委託された児童の割合を示す「里親委託率」という。 今日のニュースで静岡市は2015年度末の厚生労働省の調査で、46・9%と全国で最も高かいと、静岡市児童相談所がこのほど発表した。
沼津市の場合は、「県東部児童相談所」と「こども家庭課」が対応をする。
今回、里親に預けられた一連の経緯は私には衝撃的であり、不可解なことが多すぎたので色々調査をしてみた。
その中で、静岡市のNPO法人市里親家庭支援センターにも問い合わせ、その基本的な考え方について本当に素晴らしいと思っていた矢先にニュース報道があり、そうだったのかと合点がいった次第です。↓画像クリック(静岡新聞3/25)
★★沼津市の現状★★
家庭児童相談件数:沼津市
虐待が最も多く毎年3000件以上の相談がある。
28年度〈4月~2月末)実人数244人の相談
通告相談件数(H27年度):98件
そのうち7件が児童相談所へ
児童福祉施設の利用状況:
県内8施設に34人の児童が入所(H28年4/1)
乳児院の入所:
県内2施設に8人の乳児が入所(H28年4/1)
里親委託:
15人の児童が一時又は継続的に養育
· 里親制度(2016年04月04日 朝刊)
厚生労働省によると、虐待や親の病気などの事情で親と暮らせない子どもは全国に約4万6千人いる。従来、児童養護施設での養育が主流だったが、政府は2011年、里親委託ガイドラインを作り、できるだけ家庭的な環境で子どもたちを育てる方針を打ち出した
児童相談所全国共通ダイヤル「189」
児童相談所全国共通ダイヤルは、虐待を受けたと思われる子どもを見つけたときや子育てに悩んだときなどに、ためらわずに児童相談所に通告 ・ 相談できるよう運用している。
昨年7月1日からは覚えやすい3桁の番号「189」 (いち・はや・く) に変更。