山下ふみこオフィシャルブログ

高尾山古墳

2015.07.10

高尾山古墳の保存、6議員が申し入れ

7/9、道路建設のための古墳発掘調査費5100万円に反対した6人の議員で、市長への申し入れを行った。
しかし、市長は賛成派にも反対派にもどちらにも、しばらくは会わないということで、結局、議員に対しても会うことはなく、私たちは秘書室長に託して、その全文を読み上げて手渡すことになった。
しかし、今だからこそ、市長は多くの意見を聴く機会を持ってほしいと思う。
そこからがスタートではないだろうか。

「原形保存を前提とした高尾山古墳の保存についての申し入れ」
趣旨
高尾山古墳の原型保存と道路建設の両立を願い、誇れる沼津のまちづくりを進めていただきますように。
(画像クリック(拡大)

2015.07.09

テレビ朝日モーニングバードで高尾山古墳

テレビ朝日・モーニングバードで高尾山古墳の問題が取り上げられた。

この6月議会において、道路建設のために古墳発掘調査費5,100万円が他の予算と一緒に計上されていた。
今議会においてこの予算が賛成21人:反対6人で賛成多数で可決された。
つまり、調査と言う名目のもとに、古墳は削り取られ、姿を失うことになる。
しかし、議会後、
市長はメディアの「古墳発掘調査は執行するのかどうか?」と言う質問に対して、「一時保留をする」と答えている。
そして、「予算は執行しないことはいくらでもあるので、執行しないことは問題ではない」とまで答えている。
では、道路建設と古墳保存の行方は今?

2015.07.01

高尾山古墳を今壊す理由って?

議会最終日6/30に一般会計補正予算の反対討論を未来の風・殿岡議員が行いました。この間、一般質問や委員会での質疑、そしてこれまでの調査や考古学者の意見を聞く中で、私なりに見えてきたことを整理しまとめてみました。

H27年度一般会計補正予算、8款土木費 高尾山古墳発掘調査費について反対の意見です。
この予算編成時の状況は今の状況とは全く違う。当時は市民の動きは全くなく、今は市民団体・考古学協会、県考古学会・有識者等の多くの保存を求める声があがっている。

6つの理由から高尾山古墳の存続と道路については改めて協議すべきである。

1:基本方針が道路事業優先と昨年出されてから現在に至るまで、一度も市民へ説明がされていない。
2:委員会の議論の中で解体して新たな知見を求めるべきと言う意見について→これからの調査は古墳を壊してまでの価値ある知見は得られないだろう。国民的な歴史的財産が、壊せば永遠に失われてしまう。
3:破壊されたのは全体の27パーセントで埋葬施設等の主要部分はほぼ完全に残っている。
  国史跡として充分指定されるものである。
4:高尾山古墳を道路整備しても国道246号にはつながらない。途中の岡宮北土地区画整理事業の完成は35年度で、ここが進まない限り道路は繋がらない。
5:道路の計画はH16年のパーソントリップ調査を基にH26年の交通量を予測し事業の継続を判断。しかし、H27に県はパーソントリップ調査を開始するので、より精度の高いデーター結果を待つべきである。6:埋蔵文化財の保存について、本来
協議すべき教育委員会が協議していなかった。

まとめ
今、時代が求めているのは、其々の地域固有の歴史や文化に裏打ちされた個性豊かな地域づくり・人づくりです。このような社会的要請に的確に対応していく必要があるのではないだろうか。そして何よりもこの数週間の古墳の存続を願う事態の変化を認識すべきである。

多くの市民がこの古墳の重要性に今気づき始めたばかりである。
国民的財産を市民の誇りとして、改めて、市民と共に議論すべきである。
この高尾山古墳発掘調査は道路事業のためであり、古墳そのものの存在が調査と共に削り取られてなくなってしまうのです。
以上の理由から反対をします。

2015.07.01

高尾山古墳の行方 再検討か

6月30日、6月議会の最終日。最終本会議において、今まで審議されてきたことの最終的な採決が行われる。今回の高尾山古墳の発掘調査費をめぐって、6月に入ってから本当に怒涛のような動きであった。
6月に入ってから古墳を守る市民団体が結成され、それから本会議は6/9から始まった。

注目されたのは一般会計補正予算の8款土木費:沼津南一色線道路改良事業費5100万円の行方。
高尾山古墳埋蔵文化財発掘調査のための予算である。しかし、これは4億2616万円の補正予算の中に一括されているため、難しい採決を迫られた。
多くの報道陣が見守る中で、採決の結果は21:6で賛成多数で可決。

その後、市長は記者に囲まれ、高尾山古墳の行方について「ただちに予算を施行しない。保留をする」と答えている。
今後は学識経験者も含めた協議会を立ち上げるということだが、
協議会のメンバーにどういう人材を選ぶのかで全く議論の方向性は変わってくる。
そして何よりも古墳を残す前提での両立であるならば、その大きな要因は財源の問題である。
財源の見通しなくして、この両立は図ることができない。

今後この両立が図られる方向性があるとするならば、財源の見通しと市民の古墳に対する再認識の広がりは欠かせない。
この3週間の議会において、本当に多くの方がこの高尾山古墳存続について動いて下さった。それは怒涛のような動きだったと言っていいのかもしれない。
市民団体の陳情書の提出を受け、議会は現地を訪ね、連合審査で議論をしている。
そして市民団体の設けたネット署名は1日で数千人が集まる日もあったり、県考古学会も会長自らが市長や教育長に保存声明文を届けたり、今も全国的な広がりは続いている。

そういう怒涛の中におかれた高尾山古墳の存続。
邪馬台国の卑弥呼から注目をされていたこの東国最古の王は、1800年の孤独の眠りからやっと目覚めたと思ったら、今度は自分の古墳破壊が持ち上がっているとは。
1800年のこの歴史の中で、この古墳は国民共有の財産といえども、スルガの国発祥の地であり、沼津市民のルーツである。市民が気付いた時にはすでに道路のために消える寸前の運命であった。
でも今は違う。多くの市民がメディアの報道によって気づき始め、その輪が全国に広がっている。

市長のいう「両立再検討」が、本当の意味での公正な議論になりえるのか、そして市民の気づきの輪が広がっていくのか。
沼津市にとっても、そして市民にとっても民度が問われている。

2015.06.26

高尾山古墳を知ろう!静大・篠原教授

★★ 歴史と文化を大切にしたまちづくり ★★
    第1回目 高尾山古墳を知ろう!
7/11(土)10:00~11:45 第5地区センター

篠原先生との1問1答
質問:どんな古墳ですか?
篠原:古墳時代が始まったばかりの頃で、当時62mと言う大きさは東日本では最大規模の古墳です。

質問:その頃はどんな時代ですか?
篠原:230年~250年という高尾山古墳の年代は、ちょうど卑弥呼が活躍した年代から亡くなる頃までの年代です。副葬品からこの王は武力を背景とした権力をもった人物で、遠く離れた地域とも交渉があったということを示しています。
文藝大の磯田教授は卑弥呼が高尾山の主を常に意識していたと書いています。年代を考えても、卑弥呼が高尾山の王に一目置いていたという可能性は十分あります

質問:今後、新たな発見がある可能性は?
篠原:これから行われようとしている調査は、残っている古墳を切り崩しながら中を調べるような調査。
調査が進めば進むほど古墳は壊れて、その価値を失われていくことになります。

(以下の画像↓はクリックして拡大)

6/23、静岡県考古学会は、市長と教育長に「沼津市高尾山古墳の保存を求める声明」を持って、面会を求めた。しかし残念ながら会うことはできず声明文を提出。
その後一行は、市議会の「高尾山古墳の保存を要望する市民グループからの陳情書」を基に、文教消防委員会と建設水道委員会で連合審査会の傍聴をする。

★★議員の審査会での考え方について
議員の主張:貴重な古墳だからこそ、解体して調査すべきと言う主張に対して

篠原:ずれた議論だと思う。文化財保護法の理念が伝わっていない。
文化財が失われることは、その価値も失われるということ。
文化財を未来に残すことは文化の向上や発展の基礎になる。科学技術が日進月歩で進化する中、調査技術も発達している。将来の新技術による調査の対象とするためにも、古墳を残す意義はある。
古墳を残すことを犠牲にしてまでの価値ある知見が得られるとは思われない。

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