山下ふみこオフィシャルブログ

2014年09月

2014.09.27

鉄道高架事業と地震津波対策の財源 NO5

 静岡県第4次被害想定における沼津市地震津波アクションプランについて

 山下: 地震津波対策は莫大な費用がかかると思うが、その対策における費用は全体計画でいくらぐらいか。             また今回の財政見通しにどのくらい含まれているのか。

 当局: アクションプランは市民の命を守り、安全安心な暮らしを守るための行動目標であり、事業費でな                 く、個々の事業量の数値目標を示したものである。

 私の見解: 防災対策は最も優先して取り組むべき対策であるのに、事業費の積算は行っていないとは極めて                  残念。今回の財政見通しには事業費は見込んでいないなければ、どうやって市民の命と安全を                    守れるのだろう。高架事業どころの話ではない。

私のまとめ

今回の財政見通しから見えてきた4つの問題点がある。
1)甘い財政見通しの下での財政計画で、本当に高架事業が成立するか否か。

2)投資的経費に充てる一般財源が現状の半分になり、その補てんを市債で充当すれば、その元利償還に一般財源を充てることになり、その額はもっと縮減され投資的事業は大幅に圧縮される。

3)ファシリティマネジメントは今後、財政的負担が明らかになるわけで、この財政見通しには含まれていないなかでの高架事業優先はありえない。

4)地震津波対策は最も優先的に行われなければならない。にもかかわらず、財政的裏付けを講じていない姿勢は批判を免れないだろう。

 結果

★★★ 鉄道高架事業は財政的に不可能である。★★★

・鉄道高架事業を優先するならば、まずはファシリティマネジメントや防災計画についての財源確保のための財政計画を策定すべきである。

・市民にどんな犠牲を強いらなければならないのか説明すべきで、それを持って初めて、説明責任の履行と言うことになるのではないか。

・説明責任を履行して、初めて鉄道高架事業の成立の可否、または妥当性を市民が判断することができるのではないか。

{一言}
NO1 ~NO5まで読んでいただきたいと思い、今回の一般質問をまとめてみました。
財政的負担の大きい鉄道高架事業が、何故、市民生活の安心や安全以上に優先される事業であるのか私にはわからない。
今回の財政見通しを分析してより一層その思いを強くしました。
時代は新たな局面を迎えています。
どうぞ、これが市民の皆様に沼津の将来を考える一石になればと願っています。

2014.09.27

鉄道高架事業とファシリティマネジメント NO4

ファシリティマネジメントの取り組みと必要となる財源の規模について

 山下:鉄道高架事業を考えた時にファシリティマネジメントが及ぼす影響について

 当局:ファシリティマネジメントの計画はH28年度までに策定するため、必要となる積算はしていない。高架事業等については、今後も優先的に実施していく事業である。

私の見解:後10年もすると、30年以上経過した建物は7割になる。この問題は待ったなしで取り組む必要があり、避けては通れない。しかし、建物の維持更新問題が自治体の大きな財政負担に繋がる。

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★★ 習志野市(166,000人口)の場合 40%しか更新できない ★★

20~老朽化問題に着手
対象施設は124に絞り、25年間の事業費総額1200億円 / 年間48億円→見直し
→25年間で建て替えていくと毎年38億円(965億円)
しかし、過去5年間公共施設に投資した額は15億円/年
この水準を維持したとして、現在の公共施設の40%しか更新できず、小中学校の8割を更新するだけで、財源がなくなる。
→他の公共施設は全て廃止するしかないと言う状況

財政状況が悪化する中で、少子高齢化が進み、社会保障費が増大していることから、投資的経費を削減せざる得ない。
しかし、社会資本である公共施設は、いずれは更新の必要があり、今後の更新のためにの投資的必要額は増加する。
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減った予算で今後増える更新のための事業をどうやって維持更新していくのか。深刻な問題です。
しかし、まだ沼津市は老朽化対策の試算がされていないため、今回の財政見通しにはその事業費が含まれていない。

習志野市2

下記のグラフは沼津市の施設の現状と今後の状況です。

老朽化
建て替え費用の推移

上の2つのグラフは沼津市の全施設の建設年度と更新時期を表したもの。昭和40年代~60年代までが経済成長と人口増加で建設ラッシュだった。
これらの建物の維持更新がやってくる。既に後10年もすると7割の公共施設が30年以上経過する。
下のグラフは人口の推移と建築物の関係。

人口推移と建物面積と総人口

建物の老朽化進行  

 

経過年数毎の面積

 

20年未満

20年~30年

30年以上

23年3月現在

31%

23%

46%

10 年後

17%

14%

69%

2014.09.27

鉄道高架事業と財政見通し NO3

NO2では、歳入についての見込みの甘さを指摘しました。
NO3
は、歳出(支出)について、分析をしてみます。

扶助費について  社会保障制度の一環として住民福祉を支えるための経費で介護や子育て支援等

扶助費の伸びは本当にこんなものでいいんですか?

(25年度までは決算額(実績) 27年度以降は見通し(計画))

扶助費

山下:扶助費の伸び率は直近のH2425年度では1.4%。しかし、生活保護費のH21~5ヶ年の伸び率    は5.4%です。これで現状把握をしているのか?

当局:H22,23年度は児童手当の制度改正があったので、伸び率を24,25年度で見込む(1.4%)

私の見解:制度改正により大幅に扶助費が増加したのはH21~22年度。23年度を直近に加えると伸び率     は2.8%まで膨らむ。29年度以降、高齢化に伴う扶助費の増加はないのか?
     扶助費の増を余りにも小さく見積もりすぎていないだろうか。

無題

一番注目すべきは、普通建設事業(投資的事業)に占める一般財源(投資的経費充当一般財源)の金額。

緑&ピンクの棒グラフ:投資的事業に充てる一般財源の決算額(
青&赤の棒グラフ:投資的事業に充てる一般財源の見通し(

山下:投資的事業に充てた一般財源はH25年度までは概ね50億円/26年度以降の見通しはその半分 の25億円/にしかない。一般財源を高架事業に投入すれば、その分、投資的事業に充てることができる財源は小さくなる。極めて小さくなってしまう。これでは他の普通建設事業に支障が生じないのか。

当局:今回の財政見通しは、財政負担の平準化と市債の充当率に合わせた結果です。

私の見解:投資的事業に充てる一般財源が半分になってしまっている。その半分を補うのに、市債(借金)で補う状況は、果たして市民生活に影響がないと言えるのか
借金をすれば、その元利償還が始まれば、その返済に一般財源が必要になり、ますますその額は     圧縮されていくわけで、
あまりにも無理がある財政計画です。

投資的経費24年度

H25年度坂:県内自治体の投資的経費が歳出総額に      占める割合
県内の市で御殿場に次いで2番目に大きい。

普通建設事業費に占める割合が大きいということは今後、その事業の市債(借金)の分の元利償還が始まり、その返済額に充てる一般財源が大きくなると、今度は投資的事業に充てる財源が圧縮され、事業を抑制するしかなくなる。

高架事業どころの話ではないことが分かる。

2014.09.27

鉄道高架事業と財政見通し NO 2

  鉄道高架事業が実施に向かう旨が取り沙汰されています。しかし、今回示された財政見通しから言えば不可能と言わざる得ない。

鉄道高架事業は不可能か!
果たして事業が成立するのか。強行すれば、市民生活や沼津市政に大きなマイナスの影響をもたらすことにならないのか!

地方自治体の財政を見る場合:
ポイントになるのは一般財源の大きさとその内容とそれにその伸びである。
一般財源の主なもの:市税、地方交付税、地方消費税交付金 等

そこで、一般財源の収支について注目をしてみます。

まず注目すべきは人口推移。
沼津市は今年の新聞報道にもあったように人口流出全国ワースト6
社会保障人口問題研究所が示す沼津市の将来人口推計を見てみよう。

特に子育て世代の35~44歳までの勤労世帯の流出が38と突出して大きい。
2014
203,806(沼津市4/1の住民基本台帳人口)2025176,846(社人研の将来人口)  
低減率(ー13.2%)

人口推移

歳入の基幹的収入は市税収入。とくに個人市民税について考えてみます。

18~25年度までの実績:人口の減少と税収入の関係が左側
右側の赤点線=人口推移(推計人口) 青の棒グラフ=個人市民税推移
社会保障人口問題研究所の示す生産年齢人口の減少と個人市民税の増加を表示。

山下:同じ減少率でも生産年齢人口(15~64歳)の減少(-18.9%)が大きく、本来ならば、人口が減少すれば、毎年2.5憶円も税収入が増えていくだろうか?

沼津市:人口減少率(ー9%)と国の示す経済成長率を見込む。

私の見解:主な働き手となる生産年齢の減少幅が大きいのに、個人市民税の増額が大きい。
     これはまさに、役所が望む「沼津ドリーム」ではないか。そんな甘い見通しでで     いいのだろうか。

無題1
市債と臨財債

 市債(借金)の一つである臨財政対策債(赤字地方債)を見てみよう

山下:国の26年度の地方財政計画では、この臨財債はH29から廃止の方針が示されているが、なぜ、H36年度までと見込むのか?

当局:H13度創設された臨財債は、何度も延長されてきたので今回も継続すると見込む。

私の見解:ある他市では、29年度以降は廃止を前提とした財政見通しを立てている。
     もし廃止ならば、見込んだ174億円は46億円になる。
    
「取らぬ狸の皮算用」という言葉があるが、廃止するものを当てにして見込まなければや     やり繰りができないのだろうか。 

2014.09.26

【動画】 沼津市議会定例会 議案質疑

 

平成26年9月定例会・議案質疑

放課後児童クラブの主な改正点とその特徴について

パブリックコメントを募集し、保護者からの意見や要望について、どのように条例化に取り組んだのか。
国の省令は支援員の数は支援の単位ごとに2人以上とするとしているが、県下においては既に指導員が2人体制と言う最低数で常時運営している自治体はどこにもない。
しかし、残念ながら、沼津市においては、国の最低基準に甘んじた運営を余儀なくされてきている。今回、2人以上とする意味をどのように理解されているのか伺う。

2014.09.25

鉄道高架事業と財政見通し NO 1

前回は、 9/25の一般質問の準備段階の事を書いた。今回はその質問の要旨をまとめてみたいと思う。

鉄道高架事業実施については沼津市への財政的影響が大きく懸念される。その影響が市民の前に適正に明らかにされる必要がある。

昨日も市長は鉄道高架事業をやれば、財政負担などがあって、衰退するという意見もあるようだが、沼津が生き残っていくには、さまざまな犠牲を払ってもやらなければいかんと。何としても進めなきゃいけないと、その決意のほどを述べた。

様々な犠牲を払ってもやらなければならない事業。そうならば、その犠牲が何かを明らかにする責任があると思う。

やらなければならない事業であっても、現実はやれるかどうかが問われているわけですから。

 「新たな財政見通しと鉄道高架事業の実施可能性について」

沼津市はH27~36年度までの10年間の財政見通しを9月に公表しました。
収入である歳入、そして支出である歳出が10年間で高架事業を含め予定されている大型事業を行っていくと、どうなるのか、その見通しの予測を今までの実績(決算)や国の地方財政計画に基づいて計画したものです。

今回の見通しを評価するならば、歳入・歳出それぞれに見積もりの甘さがあります。
つまり、歳入は多く見積もり、歳出は現状以上に小さく予測しています。

そこで新たな財政見通しで、高架事業ができるのかどうか、問題意識のもとに分析してみました。

是非、一緒に考えていただけたらと渾身の力を振り絞って取り組みました。

次回に続く

鉄道高架化

2014.09.25

9月議会の一般質問

第14回9月議会の定例会です。2期目になって14回の議会を迎えました。14回連続議会質問に立っているのは、28人議員のうち、6人ぐらいだろうか?
やはりどんな一般質問にせよ、連続立ち続けるプレッシャーは相当なエネルギーと勉強が必要である。

私の14回目の一般質問は、今やらなければならないと言う私のおかれた立場と責務から、1カ月以上前から準備をしてきた。地味な作業であるが、財政的な課題はどうしても解明をしなければならないという使命感に突き動かされてのことである。

毎日、毎日、財政資料を読み、数字を見続け、その数字をエクセルに落とし分析をしていく。その間はほとんど人と交流をする間も惜しい気がして、周囲とは隔絶状態。しかしこんなことはいつまでも続かないと思いながらもやるしかないと・・・
しかし、効率の悪さは言うまでもなく、いい仕事をする人間は、長時間労働をせず、人間13時間/1日で脳の働きは切れるらしい。

そのもっとも効率の悪さで仕事をし続けているのが私。ただ今ちょっと反省をしている。

一般質問の要旨 9/25

1・新たな財政見通しと鉄道高架事業の実施可能性について

1)新たな財政見通しにおける鉄道高架事業の評価について
2)ファシリティマネジメントの取り組みと必要となる財源の規模について
3)静岡県第4次地震被害想定の下での地域防災計画実施に必要な財源の規模について

鉄道高架化

昨日、市長は高架化推進派の議員の質問で高架実現に対してその熱い思いを語る。その記事が今朝の新聞に掲載された。

これについては私は多いに反論したいと思う。次のブログで。

2014.09.20

第58回香貫山影奉仕の清掃活動

 58回目の香貫山清掃です。第3土曜日の9:00~始まります。
今回、沼高生は学校のオープンスクールでお休みです。高校生は勉強はもちろん部活や学校行事で本当に忙しいなぁと思います。

香貫山に上ってくる人たちの自発的なごみ拾い活動で、私たちが行う月に1回の活動はだいぶ状況が違ってきています。今回は頂上付近の草刈です。

今日は香貫山頂上の草刈です。最近、こんもり茂った草の中に、イノシシの隠れ場もあると言うぐらいひどく茂っている状態。2日もかかりそうだねと言う草刈に挑みました。

今日は小雨模様の天気なので、作業はとてもやりやすく、かえって一生懸命になりすぎて、ちょっと休憩。

水飲み場の水はけが悪く、中にたまった土を掻き出す。山のトイレは相当古く、トイレの窓から顔が見えるので、なんとかして欲しという声も。ただ、このトイレは相当古く、ドアもペーパーフォルダーも壊れたまま。また、男女一緒なので、気まずさや安全面からも女性はなかなか利用しにくいと言う。

どうです?こんなにすっきり。石垣は黄瀬川からの石を積み上げたものと言うことで貴重な石垣のようです。結局2日間の作業が2時間で終了。よかったぁ~

2014.09.15

子宮頸がんワクチンで副作用

 子宮頸がんワクチンの副作用被害は依然として起きている。
昨年の4月に定期接種になり、その2カ月もたたない6/14に厚生労働省は副反応の報告が多いため、接種の積極的勧奨を一時控えるとして異例の決定を行い、各自治体へ通知をした。

自治体によっては、接種の一時中止を自主的に行ったところもあるが、沼津市においては勧奨中止と言うことで、周知された経緯がある。

その副作用に悩む、またそれによって重篤な状況に陥った少女たちが、厚労省が重篤と認定した接種者が1412人もいると言う。

↑東京新聞 9/14
副作用は接種してすぐ症状が出る場合と、半年以上してから出るケースもあり、この子宮頸がんのHPVワクチンをめぐっては、厚労省は専門部会を設置したが、重篤患者との因果関係を「心身の反応」としていることで、医学的な見地から認めようとはしていない。

多くの少女たちの様々な症状の訴えを知るにつれ、この問題は多くの親たちが知るべきである。しかし、ほとんどのメディアで報道されずにいる。

沼津市においても何件かの副作用が出た状況については報告されているが、その主なものは失神によるもので、数日経過して状況は回復している。

しかし、ある母親からは、接種後吐き気や脱力感などの症状があったということを回復した後に聞いた。母親自身がその影響によるものであったことを全く把握していなかったこともあり、そのまま1年経過してしまったケースがある。

沼津市の子宮頸がん予防接種数(延べ数)2014年6/19現在
平成25年度 420件
平成26年度 4月2件、6月6件

勧奨の中止が出てからも昨年の7月以降、110件以上の延べ接種者があったということ。
幸いに重篤なケースは報告されていないが、ワクチン接種自体、子宮頸がんを防ぐものではなく、やはり健診をすることが一番の早期発見でもあることから、この問題については継続的な報告をしていきたい。

2014.09.10

ベアードビール

 9/8の静岡新聞にブライアンとさゆりさんのベアードビールの記事が掲載されていた。オープンしてから既に4ヵ月目に入り順調に展開している様子が報告されている。

5年ぐらい前になるのだろうか。ブライアンとさゆりさんの自社の将来を語る時の様子は今も鮮明に思い出す。二人とも私には眩しすぎるくらい輝いていたし、当時はおとぎ話のようにも思っていた。

実際、沼津でこの事業を実現したいと彼らがこのまちにかけた夢を語る時、本当に信じる行政マンがいたならもっと違う展開になっていたはずだから。

しかし、彼らならきっと実現するだろうとその可能性を信じるベアードビールが大好きな人たちが、国内外から集まってきていたし、彼らもその夢を信じ一緒にやってきていた。
そして、その夢を一緒に実現にむけて取り組んだ伊豆市の熱い行政マンがいたのも事実。

とうとう、沼津港近くのちっちゃなビール工場とパブからその夢にかけた人たちの協力で実現した「ベアードブルーイング」

思い出すたびに、夢に向かっていく彼らのあのキラキラした表情が懐かしくさえある。そしてまた彼らは新たな展開をしかけている。

その夢の続きを私は密かに楽しみにしている。いつか、外国のちっちゃなパブでベアードビールのグラスを傾けている私がいるかも。

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